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今日の戯言

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ふと思いをよぎることを、メモのように気楽に書いています。
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#雑記

赤いカーディガン

赤いカーディガン

先日、とても懐かしい友人とオンラインで会った。

10年以上、いやもっと長い間合っていなかったかもしれない。

その間メールニュースで自分の活動を送ってくれていた。

彼女の紡ぎ出す表現はどのようなものであれ、いつも自然な慈愛に満ちている。

メールの最後に、いつも”Sunny Love”と記されたその一言で、
ほっとすることが度々あった。

だから、時々サイト見たりして思い出していた。

画面に

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幕間

幕間

みにくさと うつくしさの 間には 境界線はないが

そこに幕間がある

幕は薄い陽炎のベールのようでもあり、暖かい獣の毛布のようであり、重厚な織物の絨毛のようでもあり、柔らかな毛並みの絹のドレスのようであり、光を反射する鏡が無数に縫い付けられているかのよう。

素直に水平に、この世界とあの世界の間を仕切る重い膜。

舞台袖に座って見上げれば、閉じた空からパラレルに張られた
厚い膜がおり来る。演者は

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白い朝

白い朝

 昨晩は嵐のような木々のざわめきと屋根にバラバラと落ちる音で目が覚めた。寒さが増したので、猫のように布団に潜り込んで眠る。
いつもよりも、遅い時間に目覚め、カーテンを開けると、一面が真っ白だった。空は明るい水色に晴れて、遠くの梢はすっかり白い点描のよう。
久しぶりに見た雪景の朝。ふと気づけば、あたふたと年末年始に頭をよぎってきたことばたちが、地面に着地せず、チラチラと舞う粉雪のように空中に浮かんで

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秋の戯言カラスが言うよ

秋の戯言カラスが言うよ

ふと京都芸術センターからのメールを開けてみたら、京都国際芸術祭・「KYOTO EXPERIMENTAL」が先月末から始まっている。
https://kyoto-ex.jp/

 この催しはずいぶん昔からあったような気がする。2010年ごろだったかな。ホームページを見ると、フリンジの演目も結構多いなあ。暑さがおさまる頃は、あちらこちらで蟲たちが蠢く。
実験的なものがKYOTOには、伝統として転がっ

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