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#モルモン書
08_「わたしニーファイは善い両親から生まれたので…」(1ニーファイ1:1)
ニーファイが「善い両親から生まれた」と述べている父親の名前はリーハイ、母親の名前はサライア。父親は旧約聖書のエレミヤの時代のエルサレムの預言者のひとりです。ふたりにはこの時点で4人の息子、上からレーマン、レムエル、サム、ニーファイがいました。(娘もいたでしょうが本文では多くが語られていません。)
非常に興味深いことですが、モルモン書の最初の部分(ニーファイ第1書)を読んでみますと、ニーファイはリ
10_「しかし見よ、主の深い憐れみは、信仰があるために主から選ばれたすべての者のうえに及び、この人たちを強くして自らを解放する力さえ与えることを、わたしニーファイはあなたがたに示そう。」(1ニーファイ 1:20)
ニーファイは、1章の最後で「しかし見よ、主の深い憐れみは、信仰があるために主から選ばれたすべての者のうえに及び、この人たちを強くして自らを解放する力さえ与えることを、わたしニーファイはあなたがたに示そう。」と述べ、リーハイをはじめ家族や自分自身の『自らを解放する』経験を書き始めました。
それでは、まず、「主の深い憐れみ」が及ぶとはどのようなことかみていきましょう。デビッド・A・ベドナー長老は,「
11_「主は夢の中で父に、家族を連れて荒れ野へ出て行くように命じられ…父は主の言葉に従順であったので…家や受け継ぎの地、金や銀、貴重品を後に残して、家族と食糧と天幕のほかは何も持たずに荒れ野へ出て行った。」(1ニーファイ2:2〜4)
とここまで読むと「あぁ、そうか、主の指示で荒野に逃げたんだね。」とスッと読み過ごしてしまいそうですが・・・確かに、リーハイは,預言者として民の悪事をはっきり指摘したので民から命をねらわれていました。そして、主から警告を受け、家族を連れて逃げるように指示されました。でも、考えてみてください。ある日、あなたのお父さんが、「夢で神様からここに住んでいたのでは命が危ないので、大急ぎで何も持たず引っ越しをし
もっとみる14_「これらの記録を手に入れるのは,神の知恵です。そうすれば,先祖の言葉を……また……すべての聖なる預言者の口を通して……語られてきた御言葉を,子孫に残すことができるのです。」(1ニーファイ3:19-20)
主は、父リーハイを通して息子たちに『真鍮の版』を入手するためにエルサレムに戻るように指示されました。何度かの試みの後、ニーファイたちは、真鍮の版を入手し荒れ野の両親へもとに帰っていきます。(この経験は後日、詳しく述べたいと思います)真鍮の版にはリーハイの「先祖の系図」が記録されていました。また、「ユダヤ人の記録」も含まれていました。このユダヤ人の記録とは,現在、私たちが読んでいます『旧約聖書』の歴
もっとみる15_「・・・天使はわたしたちにこのように語ると、立ち去った。天使が立ち去ってから、レーマンとレムエルはまたもつぶやき始め(た)・・・。」(1ニーファイ3:30-31)
レーマンとレムエルは、エルサレムに戻ってラバンの真鍮の版を手に入れるプロセスで、さまざまな困難な経験をしてがっかりしてつぶやいたり、諦めそうになったり、時には、弟に暴言を吐いたり、暴力を振るったりします。しかし、その度にいろんな主の御手によって守られ、霊的な助けを受けました。しかし、すぐにまたつぶやき、ネガティブな言動をとってしまいました。
七十人のジェームズ・B・マルティノ長老は、このような状
17_「…母はこのような言葉で父に不平を言っていた…」(1ニーファイ53節)
この箇所は、よい対人関係を持つために非常に大切な教訓を学ぶことができます。リーハイとその家族は主の命令によってエルサレムをあとにしましたが、息子たちはラバンの真鍮の版を手に入れるために再びエルサレムに戻っていきました。
しかし、なかなか、息子達は戻ってきませんでした。父親も母親も非常に心配をし、心を痛めていましたが(Ⅰニーファイ 5章6-7参照)、母親のサライアは耐え切れずについに夫に向かって不
18_「わたしが一心に志すのは、人々がアブラハムの神、イサクの神、ヤコブの神のもとに来て救われるように、説き勧めることである。したがって…俗世の人々にとって喜ばしいことを書き記さないで、神にとって喜ばしいことや、俗世のものでない人々にとって喜ばしいことを書き記す。」(1ニーファイ6:4〜5)
このメッセージは、一貫して『モルモン書』のテーマで、度々、預言者や記録者が思い起こさせてくれます。特にここでニーファイは、「一心に志すのは」という語句を使っていますが、英語では「the fulness of mine intent」となっており、特別な思いがあったようです。ここでニーファイが指摘しています「アブラハム,イサク,ヤコブの神」とは、イスラエルの民と契約したエホバのことを表しています。と
もっとみる19_「主が再び父に、家族だけを連れて荒れ野へ行くのは…よくない、…子供をもうけられるよう…よその娘たちを妻に迎えるように、と言われた…」(1ニーファイ7:1)
主は、リーハイを通して、ニーファイと兄たちに、もう一度、エルサレムへ戻ってイシマエルとその家族を連れてくるように命じられました。結婚して子どもをもうけ、子孫を残すためでした。それで、ニーファイと兄たちは、実際にエルサレムに戻り、イシマエルの家族に自分たちの一行に加わるよう説得しました。イシマエルの家族はその招きに同意し、途中、多少の擦った揉んだがありましたが最終的に荒れ野のリーハイの一行に加わり、
もっとみる【ミニ情報:推定されるレムエルの谷に滞留した当時のリーハイの一行(最小限)】
今日はちょっと本文から離れて、荒れ野でのリーハイとイシマエルの家族がどのくらいの人数だったのか少しみてみたいと思います。
1. リーハイ※1 家族の族長
2. サライア リーハイの妻
3. レーマン リーハイの長男
4. レムエル リーハイの次男
5. サム リーハイの三男
6. ニーファイ※2 リーハイの四男
21_「…この版…はわたしの民の歴史を残らず述べる版では決してない。わたしの民について残らず述べる版には、ニーファイという名を付けておいた。したがって、それはわたしの名にちなんでニーファイの版と呼ぶが、この版もまたニーファイの版と呼ぶ。…主はある賢明な目的のために、わたしにこの版を造るように命じられた…」(1ニーファイ9:2, 6)
ニーファイは、主から命じられて、以下のような2種類の版をつくりました。民に対する務めについて記録する「ニーファイの小版」と、王の統治と民の戦争や争いについて記録する「ニーファイの大版」です。そして、この2つの版は、ニーファイ以降の記録者に代々引き継がれ、それぞれの記録者は、自分の時代の記録を追加していきました。
ニーファイの作った2つの版について『インスティテュート:生徒用資料』には次のように説
23_「さて、わたしニーファイは、父が…聖霊の力によって語ったことについて…わたしニーファイもまた、聖霊の力によってこのようなことを…知りたいと思った。聖霊とは、昔の時代でも、またメシヤが人の子らに御自身を現される時でも、およそ神を熱心に求めるすべての人に神が与えられる賜物である。」(1ニーファイ10:17)
約束の地へのリーハイの旅では、求めればいつも霊的な力によって導かれる旅でした。主御自身が直接声をかけられることもありましたが、ほとんどの場合は、聖霊の力によって、霊感や夢、示現を与えられ、道を示されました。天の使いの訪れを受けた時も、リーハイやサライア、息子たちは、聖霊の力によって教えられ、導かれ、慰められたのです。ニーファイが述べていますように、主からの霊的な祝福は「聖霊の力によって…神を熱心に
もっとみる【ミニ情報:大きな忌まわしい教会】
11章から14章で、ニーファイは示現の中にさまざまな出来事を御霊によって見せられますが、その中で主の業に敵対する「大きな忌まわしい教会」についても見せられます。今日はそれについてのミニ情報です。
「大きな忌まわしい教会」の定義について、十二使徒定員会のブルース・R・マッコンキー長老は次のように述べています。
ダリン・H・オークス長老も、次のように述べておられます。
「大きな忌まわしい教会」