続けるために続ける【MINATO SAUNA@長崎県】(2/2)
長崎駅に到着したのは16時ごろ。そこから予約していたホテルに向かい、チェックインを済ませたのちに部屋で仕事に手をつけ、目処がついたところで空腹を満たすために街を散策することにした。
せっかくここまで来たからにはご当地グルメをいただかなければと考えた僕は、グルメサイトで高評価を獲得する「江山楼 長崎中華街本店 」へと向かい、ちゃんぽんをいただくことにした。
さすがちゃんぽんの本場というだけあって、1,320円という値段相応の、野菜や魚介の旨味を余すことなく感じることができる滋味深い味わいだ。
「では、行きますか」
腹ごしらえができたところで、僕は次の目的地へと向かった。それは中華街から歩いて10分ほどの場所にあった。
「やっと来れたぞ」
そう、今回訪れたのはMINATO SAUNAだ。ここは男性専用のカプセルホテルなのだけれど、日帰り入浴にも対応しており、たまたまGoogleマップで存在を知ってから気になっていたのだった。
僕はさっそく中に入り、靴を預けてから1階のフロントで3時間コース利用の旨を伝えて、1,500円を支払い奥に進んだ。なお、2階にはリクライニングチェアが並ぶ休憩スペースがあり、大量の漫画が用意されているほか、ワークスペースの設備も整っている。さらにコーヒーを無料で飲むことができるため、一日中過ごせるようになっている。
1階の脱衣所の棚にはフェイスタオルとバスタオル、そして館内着が積まれていたので、僕はロッカーに荷物を預けると、フェイスタオルを手に取って、いよいよ浴室へと足を踏み入れた。
「おお、意外と広いな」
浴場の出入り口付近にサウナ室や水風呂があり、そのさらに奥には大きな浴槽のお風呂があった。そして僕はまず身を清めようとシャワーの前の椅子に腰をかけたのだけれど、目の前には不思議な光景が広がっていた。シャワーの奥、鏡の手前スペースに細長い池があるのだ。どうやら、掛け湯用のお湯が貯められているらしい。その掛け湯を使うまでもなくシャワーを浴びれば済む話ではあったのだが、どうしてもそこのお湯を頭から浴びたくなる衝動に駆られてしまった。
それからお風呂で体を温めた僕は、さっそくサウナ室に向かったのだけれど、ここであることが気になった。サウナを利用している他のお客さんたちが、ほぼ全員腰にバスタオルを巻いているのである。どうやら、サウナマット代わりにバスタオルを使用することが暗黙のルールになっているようだった。
僕は一度脱衣所に戻り、他のお客さんたちに倣ってバスタオルを手に取って、あらためてサウナ室へと向かった。MINATO SAUNAにはサウナが3種類あったが、僕は王道のドライサウナからいただくことにした。
「めちゃめちゃ良いじゃないですか」
3段構造の総檜造りのベンチには20人ほどがゆったりと座れる広さがあり、その薄暗い空間を対流式ストーブが95℃程度まで熱していた。
僕は空いている最上段に腰をかけ、テレビを眺めながら静かに蒸され始めたのだけれど、どうも体感温度が非常に高く、全身からすぐに大量の汗が流れ出してしまった。その時だった。
「ジャー……」
そう、オートロウリュが作動したのだ。どうりで室内が熱いわけである。汗の量は増加し、心臓の鼓動は激しくなり、そして呼吸が徐々に荒くなっていった。
ーーそろそろ出るか……。
僕は腰を上げ、サウナ室を出てシャワーで汗を流してから、水風呂に肩まで浸かった。
ーーほぉ……これは気持ちいい。
地下水掛け流しの水風呂は、体感で17℃程度と十分に冷たく、バイブラが無いため火照った身体をじっくりと鎮めることができた。そこで30秒ほど呼吸を整えた僕は立ち上がり、休憩場所を探したのだけれど、そこで目に留まったのが「極冷サウナ」と書かれた部屋だ。そこは二重扉になっていて、一つ目のドアを開けたところにはベンチが設置され、エアコンで涼しい温度が維持された簡易的な休憩スペースになっていた。そのベンチに腰をかけると、ヒノキのような香りが僕を包み込み、極上のリラックスタイムが訪れたのだった。
「最高じゃないか……」
そこで数分間の休憩をしたのち、ようやく身体が落ち着いた僕は、好奇心に駆られてもう一枚の扉を開け、さらに奥へと進んだのだった。
「寒っ!!」
これこそが極冷サウナである。以前に入ったサウナ&カプセルホテル ウェルビー福岡の「アイスサウナ」を彷彿とさせる部屋の温度は、公式サイトによると ”平均-15℃” とのことだが、僕が入った時の温度計は「-24℃」を表示していた。
もちろんその寒さを長時間耐えられるわけもなく、急激に体が冷やされた僕は数秒で部屋を飛び出し、隣の「スチームミストサウナ」に駆け込んだ。
「めちゃめちゃ落ち着くんですけど」
室内は薄暗く、温かいスチームが四方八方から吹き出していて、まるで土砂降りの雨に打たれているような状態だ。その明るさとゆとりのある広さ、そしてほっとする温度のミストに包まれながら全身を脱力させると、僕は今日が火曜日であることを思い出した。noteの更新日である。時刻は20時をまわったところだ。
ある時、このモチベーションはどこから来るのかを考えたことがある。アクセス数(閲覧数)なのか、「スキ」を押していただけるところなのか、はたまたフォロワー数なのか。
このようにさまざまな可能性を考えた時に、僕が辿り着いた結論は「続けているから」だった。むしろ、ただの自己満足で記事を更新しているだけのnoteにおいて、それらの数字は普段ほとんど意識したことがない。
ただ、冷静に考えてみると、たとえばフルマラソンを走っていて、40kmまで走ったところで限界を感じたとしても、そこでリタイアする人は少ないのではないかと思う。そこまで走ることができたのなら、残りの2.195kmはなんとしてでも走り切ろうと思うはずだ。「継続するためのモチベーションは継続である」なんておかしな話かもしれないけれど、これは紛れもない事実なのだ。
「そろそろホテルに戻らないとな」
その後、ドライサウナをもう一度いただいた僕はMINATO SAUNAを後にした。そしてホテルの部屋に到着すると、パソコンを開いてnoteの編集画面を立ち上げていた。
(written by ナオト:@bocci_naoto)
①僕たちは自費でサウナに伺います ②それでお店の売上が増えます ③noteを通して心を込めてお店を紹介します ④noteを読んだ方がお店に足を運ぶようになります ⑤お店はもっと経済的に潤うようになります ⑥お店のサービスが充実します ⑦お客さんがもっと快適にサウナに通えます