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どこを磨くべきか【毎日サウナ@群馬県前橋子】(2/2)
5月6日(金)、群馬県内で予定ができた僕は、都内の自宅を出て電車に乗り込み高崎駅へと向かった。遠方で予定ができるということは、つまりその地のサウナを開拓できるきっかけになる。
途中で車両トラブルが発生したものの、それほど大幅に遅れることもなく無事に高崎駅に辿り着くと、僕はそこから車を借りて目的地へと向かったのだった。
「やっと着いたぞ」
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そう、今回訪れたのは、群馬県前橋市にある「毎日サウナ」だ。ここは熱波師の若林優貴さん、通称 ”ねっぱやし” さんが理想を追い求めてクラウドファンディングで資金を募り開業したサウナ施設で、その名の通りサウナに特化した仕様となっている。建物の隣に広い駐車場があるのだが、ここは別のテナントの敷地らしく、毎日サウナの1階部分が正規の駐車場となっているので注意が必要だ。時刻は16時を少し過ぎたところ。予定通りだった。
僕は車を降りると、さっそく階段を上がって中に入り、靴を預けてフロントで受付を済ませた。90分コースの場合、料金は1300円だ。ここで初めてお会いしたねっぱやしさんの表情や語り口調はとても穏やかで、それだけでも人柄の良さが伝わってくる。
そのまま脱衣所へ進むと、2022年春にオープンしたばかりということもあって新築の真新しいにおいが漂ってきた。これはこれで新鮮だ。そこで準備を済ませた僕は、いよいよ浴場へと足を踏み入れた。
「本当にサウナ特化型だ」
中に入ると正面に通路が続いていて、すぐ左手には休憩スペースがあり、そこにはデトックスウォーターが用意されていた。
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その通路をまっすぐ進んだ先の左手にサウナ室があり、右手にはシャワーブースと2つの浴槽、そして突き当たりにはリクライニングシートが並んだもう一つの休憩スペースが広がっていた。後で知ったのだけれど、この2つの浴槽はどちらもキンキンに冷やされた水風呂であり、すなわち毎日サウナには温かいお風呂がないのである。これもねっぱやしさんのこだわりだろう。
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僕はシャワーで身を清めると、体の水分を拭き取り、棚に用意されていたサウナマット用のビート板を手に取って、サウナ室の扉を開けた。
「なんだ、このストーブ。すごいな」
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中に入ると、すぐ正面には重厚感のある見慣れない型のサウナストーブが鎮座していたのだけれど、その中心部分の小窓の奥で火が燃え盛っていることから、この熱源が薪であることはすぐにわかった。実は、これまでにさまざまなサウナを利用してきたつもりではあったのだけれど、薪ストーブは人生初である。
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そのサウナストーブを挟むように、左右にそれぞれ2段のベンチが設置されていて、物理的には全体で16人ほどが座れる広さがありそうだ。照明は薄暗く、余計な音は一切しない。とても落ち着いた空間なのだけれど、室温は95℃と十分に熱い。セルフロウリュもできるようになっているため、ある程度の湿度も維持されているようだ。
僕は空いている上段に腰をかけ、静かに蒸され始めると、徐々に全身から大量の汗が流れ出し、呼吸は荒れ始め、心拍数が上昇していった。そこでタイミングを見計らってサウナ室を出ると、僕はシャワーを頭から浴びて、大きいほうの水風呂に肩までどっぷりと浸かった。
「おお、これはすごい」
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この16℃程度の「檜水風呂」は約1mの水深があり、そして広い。そのため解放的な気分を味わいながら身体を鎮めることができるのだ。そこで30秒ほど冷水を堪能した僕は、そのままリクライニングシートに横たわり、身を委ねた。
「これだけでも最高じゃないか」
そこでしばらく休憩をしていると、時刻は17時になろうとしていたところだった。
「よし、行きますか」
僕は立ち上がり、再びサウナ室へと向かった。実は、17時からねっぱやし支配人によるアウフグースが行われることになっていたのだ。僕が時間を調整して毎日サウナに訪れた目的はこれだったのである。
本日のアロマ
— 毎日サウナ|群馬・前橋のサウナ専門店 (@everyday_sauna) May 6, 2022
・ヴィヒタ水
・ずっどウッド
国産のヒバやヒノキをブレンドし、サウナ内の自然の木の香りをしっかりと香り立たせます🌲いつまでも新しい木の香りが続きます✨
皆様のご来店お待ちしております🧖♂️ pic.twitter.com/y8Mh2hYH49
サウナ室の中には、すでに先客が何人か待機していた。僕は入り口付近の下段に腰をかけ、その時を待つと、準備を済ませたねっぱやしさんがサウナ室に現れた。
ここからは、一瞬で時間が過ぎ去った。サウナストーブに薪を追加して炎を燃え上がらせたねっぱやしさんは、人気ロックバンドのBGMをかけ始めると、大量のロウリュを行い、発生した超高温の熱蒸気を華麗なアウフグースによって拡散していった。その見事なタオル捌きは、素人の僕から見てもわかるほどに一流のものだった。その後もサウナストーブの温度が下がってしまうのではないかと心配になるほどのロウリュを繰り返すと、音楽に合わせた怒涛の熱波が一人一人に送り込まれ、最後にとどめの桶ロウリュによる一撃を受けた全員が一目散にその場から逃げ出し、水風呂へと駆け込んだ。
「やばすぎるだろ……」
今度は12℃の「桶水風呂」に15秒ほど浸かってから、先ほどの檜水風呂に入り直して冷冷交代浴を行い、そして再びリクライニングシートに身を委ねていると、ねっぱやしさんがやってきて追加の冷水を浴びせてくれた上に、タオルでやわらかい風を与えてくれたのだった。サウナ施設を利用しているというよりも、まさに「サウナ」というリラクゼーションプログラムに参加をしているようだった。ただサウナと水風呂による身体的な快感を得られただけでなく、ねっぱやしさんのサウナへの想いを感じたことによる精神的な悦びが、僕の表情に浮かんでいた。
ーーこれは間違いなく群馬の宝だ……。
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帰り際、車のシートに座って、エンジンをかける前にSNSを開くと、例のライターの投稿が再び目にとまった。いま、その人は当時よりもグレードの高いホテルに泊まるようにしているそうだ。
(written by ナオト:@bocci_naoto)
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①僕たちは自費でサウナに伺います ②それでお店の売上が増えます ③noteを通して心を込めてお店を紹介します ④noteを読んだ方がお店に足を運ぶようになります ⑤お店はもっと経済的に潤うようになります ⑥お店のサービスが充実します ⑦お客さんがもっと快適にサウナに通えます