企画は、難しくない。誰にでもできること
はじめまして。
プロフィールにも書いてるのですが、僕はいわゆるライフスタイル系の事業戦略、事業計画、MD設計、コンセプトワーク、商品企画、売り場企画、在庫コントロールディレクション、利益管理などといった楽しそうな仕事から数字とエクセルでにらめっこな仕事などをかれこれ15年ほどやってます。
最初からそんなことを思っていたわけではなく、面白くていつの間にか気付いたら15年以上もやってたというのが実情です。
本業以外にも、仕事柄様々な場面で、社内外で「企画とは」といったハナシをしたり、社外での企画的なワークショップでの審査員をやったりといったことをしています。
そこでいつも気付くのは、ちょっと楽しそうだなという雰囲気を出しつつも、ほとんどの人が「企画」という仕事に恐怖と不安を抱いているということ。だいたい理由は「私になんてできない・・」「センスないですから・・」といったことがほとんど。
そこで、他にもこういう人がいるのではないかと思い、この記事を書いてる今が新年度が始まる直前ということもあり、どこかの誰かに少しでも役に立てばいいかなと思って「企画」メインについてのことをこれから書こうかなと思います。定性的なハナシも、定量的なハナシも混ぜながら。ちなみにマイペースで書きますから、たまにサボることもありますので最初に言っておきます。
◉いきなり断言します。企画は誰にでもできます
「企画」をググると、こう出てきます。
これって、社会的に生きていることそのものですよね。もう少し、ちょっと仕事ヨリでアレンジしてみます。
どうですか。
多くの人は普通にやってますね。
「モテたいから、カッコよく見える流行りのシルエットの服を着る」
「彼女を喜ばせたいから、デートのコースを決めて、イケてるごはん屋さんを予約する」
「家族のために、おいしいごはんを作りたいから、レシピを調べて、買い物にいって実際に調理をする」
これらは全て、企画そのものです。
普通にプライベートで企画脳をフル稼働してるのです。なんならついでにベタな業務フローでPDCA(プラン→ドゥー→チェック→アクション)という企画からの結果を振り返り、改善活動につなげるというセオリーがありますが、これもプライベートで無意識にやってます。
例えばモテたいと思ってデートコースを企画したつもりが、ごはん屋さんのチョイスや席位置などが気に入られず、完全にスベッてうまくいかなかったとき、原因を考えて次は作戦を変えると思います。
このように、企画的な能力や改善意識は普段から身についてると言っても過言ではありません。
ところが、不思議なことに企業側(発信者側)になった瞬間、これが全く別人のように何もできなくなる(と思い込んで体が動かない)という人が多数います。
僕のようにナチュラルに「企画?楽しそうだな・・はいはい、いいっすよ。分かりましたー」とウキウキやるのは経験上、多数派ではない印象です。
ですので、実は誰にもできるんだけど、発信者側になったときに固まっちゃう症候群の方がいたとしたら、その方向けに企画の扉を開くコツを教えます。
◉企画の第一歩はことばを紡ぐこと
仕事上、僕のような企画者・コンセプトワーカーは、一人では何もできません。多くの人に動いてもらって形にしてもらいます。
そのとき、まずは「ことば」が必要です。
「ことば」というのは古代から活用されてる人間ならではの特殊なツールです。古今東西のリーダーはことばを重要視します。人の心に残り、情を動かすことばです。
それぐらい人を動かすツールとしては基本的かつ効果的なんですね。
これは経験上、かなり間違いないのですが、完全な理屈で納得させるより、腹の底にスッと落ちる(業界用語では腹落ちといいますが)一発のことばのほうが人は動いてくれます。もう少し具体的に言うと、ポジティブに動いてくれます。理屈で丸め込まれた人は、一応動くけど、どこかで言い負かされた感が残った状態になり、「正しいこと」を言って丸め込んだのに、その人が受け取る段階では「正しいこと」が自分の「好き嫌い」の「嫌い」に変換されて動きがいやいやになり大変悪くなるのです。(最悪の場合こじれると邪魔をされたりします)
はい、前置きが長くなりましたが、企画の第一歩はことばを紡ぐことです。
そのことばが、企画のコンセプト(やりたいこと)であったり、アイデア(やりたいことの具現化)につながるのです。
例えば、「ちょい悪オヤジ」ということばがあります。
これはLEONという雑誌で使われてますが、雑誌のコンセプトを一発で表現してると思います。そういう場面を「切れ味がいい」と言ったりします。
切れ味がいいというのは、もう少し言語化すると
・できるだけ短いセンテンスで(最低2語以上)
・造語に見えるぐらい意外性のある単語のセレクト
により、ウダウダ説明要らずで概ね伝わるぞっていうワーディングをさします。
◉さらに「画」があれば、ことば効果100倍マシ
視覚からの情報は8割、9割という根拠がいまいちよくわからない定量的なハナシが出回ってます。あまりそこはどうでもいいのですが、確実に言えるのは、視覚から伝わる情報量は間違いなく多いことです。
「ちょい悪オヤジ」はわかったけど、それってどれくらい悪いのか? どういった悪い感なのか?という、程度の問題はどうしても受け手の脳みその数だけバリエーションが出てしまいます。
Aさんは「ショーケン的な・・」、Bさんは「白竜的な・・」、
Cさんは「RPGゲームにありがちな主人公の父がラスボス的な・・」
などが頭に浮かぶかもしれませんが、当然です。受け手それぞれは生きてきた環境も趣味も違いますから。ただ、このままこの3人のイメージで進まれると、あとあと超面倒くさい調整が必要になります。
なので、調整するなら前始末のほうが圧倒的に簡単なのですが、そのためにはことばのイメージを確定するための「画」が必要です。
ジローラモ(っぽい)の画像を数枚用意するだけ。これで迷いなく関係者は動けます。
企画者はディレクションが主業務ですが、社内外の人間が迷いなく動けるものを用意する必要があります。やり方はなんでもいいのです。
とにかく迷わせないように。です。
迷わせないためのコツはほかにもいろいろあるのですがそこはまた別の機会にでも。
最後に、ことばを作るための練習方法を大真面目に書いて終わりにします。
◉大喜利とダジャレを言い続ける
芸人さんがテレビやネタで「うまいこと」を言っている場面がよくあります。だいたいそういう芸人さんは知識が豊富だったり(ケンコバや劇団ひとりのような)、頭の回転が良かったり(千原ジュニアや昔の松本人志のような)というタイプだと思います。
前者は、常に情報の収集と整理なのですが、ある程度は日常の生活で情報は意外と脳に溜まってるものです。もっとインプットが必要な場合もありますが、こちらは別の機会にコツを伝授するとして、問題は後者です。
こちらは、ちょっと訓練しないとなかなかできません。
逆にいえばこの訓練をしていたら、うまいことばはサラサラでてきます。
ことばの訓練は、とにかく大喜利とダジャレを日常的にやり続けることです。下手でもパクリでもいいので、最初はどんどん頭を回して、ことばを遊んでみてください。そのうち、めちゃ上手いなこれ。というようなものも出てきます。
あ、その上手いなというのが出てきたら、必ず何かにメモって、上手いなと自分が思った理由をメモってください。迷ったときにはそれを見るとそのときの脳内環境を無意識にシミュレートしてことばが出てくることがあります。
◉まとめ
企画は誰でもできる
まずはことばを紡ぐ
ことばのイメージを確定する画を探そう
レッツ!大喜利ッシュ!
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