記事に「#ネタバレ」タグがついています
記事の中で映画、ゲーム、漫画などのネタバレが含まれているかもしれません。気になるかたは注意してお読みください。
見出し画像

映画「デビル」を観て

10月22日「デビル」という映画を観た。
原題は「The Devil's Own」。1997年のアメリカ映画で、アラン・J・パクラ監督の作品だ。

キャストは、トム・オミーラ役のハリソン・フォードフランシス・マグワイヤー / ローリー・ディヴァニー役のブラッド・ピットシーラ・オミーラ役のマーガレット・コリンなどである。

*****************************

あらすじは、
フランシス・マグワイヤーことフランキーは、8歳のとき目の前でIRAシンパの父親をイギリス人に殺され、IRAの活動家となった。フランキーは、スティンガーミサイルを手に入れるために、「ローリー・ディヴァニー」の偽名でニューヨークにやって来る。
IRAシンパであるフィッツシモンズ判事の手引きで、フランキーは同じアイルランド系の実直な警官トム・オミーラの家に下宿することになる。彼の正体を知らないトムとその家族は彼を温かく迎え、フランキーもそんなオミーラ家の人々に「家族の温かみ」と「束の間の安らぎ」を感じる。
一方、フランキーは武器商人バークと接触し、本来の目的を果たす算段を整える。しかしフランキーを取り巻く状況の悪化で、取引の延期を持ちかけたことからバークが反発し、フランキーが隠し持っている大金を盗み出そうと、部下をトムの家に侵入させる。トムとフランキーによって侵入犯を追い払うことは出来たが、この事件でトムはフランキーの正体に気付く。
と、いった内容。

で、観終わっての感想。

アイルランドの歴史を知ると、より理解できる

アイルランドの歴史。それを知ると、この映画をより理解できると感じた。
以前、「ブルックリン」という映画を観たとき、アイルランド系の人々がアメリカに初期に来た歴史を学んだ。また、映画「ディパーテッド」でも、アイルランド系の人が絡んでいる。アイルランドという国自体がイギリスと密接な関係にあり、紛争も多い。今回の映画も、その国が大きく絡んでくる。
背景だけでも知っておくと、スッと映画に入りこむことができる。

「ここはアメリカだから」に絶望感を感じる

活動家のフランシスマグワイヤー。父を幼いこと目の前で殺され、自らも活動家となる。アメリカ人であるトムに「ここはアメリカだから」といったようなセリフを発する。その言葉の中に、(自分たちをわかるのは自分たちだけだ)といった絶望感を感じるのである。所詮、何を他の国の人が語ろうと、うわべだけのものに過ぎない。きれいごとでは済まない世界なのだ。
自分たちは、アイルランド人なのだ。

警察官の職業だから、見逃すわけにいかない

トムはまじめに生きてきた。警察官でいられるのも、あと少しの期間である。それまで、トムは、職務上でも人を殺したことはない。プライドを持って職務を全うしてきた。だから、不正も許さない。同僚が窃盗犯を射殺した時も、口裏合わせもしない。そして、同僚が犯した罪を見逃さなかった。
そんなトムだからこそ、フランシスマグワイヤーを許すことはしなかった。
FBIなどが絡んできた時も、彼らがフランシスを殺すことを察知し、自らが逮捕することでフランシスが殺されない道を目指す。
とにかく正義感があふれる、トム。
今の時代に、トムのような、正義感をもつ人物がいるだろうかと考えてしまう。

ハリソン・フォードと、ブラッド・ピット

ハリソン・フォードとブラッド・ピット。
これまた、すごい2人の組み合わせである。
2人とも若い。そりゃそうだよね。25年以上前の作品だからね。
つくづく思うことがある。作品そのものも、もちろんであるが、この組み合わせすごい!という映画。とにかく、そういう作品を実現できたことは、将来にわたり意味のあるものだと思うのだ。
例えば、今では、この2人の共演は難しいだろう。
それだけ、その時代のタイミングのようなものがあると思う。

とにかく、この2人の競演作を観ることができたことは、幸せであった。



この記事が参加している募集

映画感想文

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?