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映画「サンドラの週末」を観て
3月3日、「サンドラの週末」という映画を観た。
原題は「Deux jours, une nuit」。2014年のベルギー・フランス・イタリアの合作映画で、ダルデンヌ兄弟監督の作品だ。
キャストは、サンドラ役のマリオン・コティヤール、マニュ役ファブリツィオ・ロンジォーネなどである。
あらすじは、
体調を崩し、休職していたサンドラ。回復し、復職する予定であったが、ある金曜日、サンドラは上司から突然解雇を告げられる。 解雇を免れる方法は、同僚16人のうち過半数が自らのボーナスを放棄することに賛成すること。 ボーナスか、サンドラか、翌週の月曜日の投票に向けて、サンドラが家族に支えられながら、週末の二日間、同僚たちにボーナスを諦めてもらうよう、説得しに回る。
といった内容。
で、観終わっての感想。
考えは十人十色
この映画で感じたこと。
あたり前のことではあるが、人の考えは「十人十色」ということである。
普段、会社でしか会わなかった同僚たちと、サンドラは週末に自宅にまで会いに出かける。そこにはサンドラがそれまで知らなかった、それぞれの生活があった。そして、ボーナスを取るか、同僚を助けるかの回答はやはり十人十色なのである。
10年前であるが、フランスの雇用状況を知ることができた
中には、週末に副業までしている同僚もいた。
共稼ぎの家族もいたり、とにかくお金に困っている感がにじみ出てくる人ばかりである。この映画は10年前の映画であるが、フランスのその当時の雇用状況を知ることができる映画でもある。
今は、どうなのであろう。当時から考えると、その後パンデミックや移民問題もあるはずである。今の雇用状況が改善していると到底思えないのである。
お金が絡むと、人は変貌する
お金は人を狂わせる。
お金が絡むと、人は変貌する。
まさにそのことを、如実に表現してくれている映画である。
お金で息子が父を殴り、夫婦が離婚する。
この映画ではそんなシーンまで出てくる。とても分かりやすいお金の怖い部分である。
そして、それはその人の根底にある「本性」もさらけ出される気がする。
人間は欲深い生き物だ。
だからこそ、お金が絡んだ時に出てくるのは、本当のその人の姿なのかもしれない。
会社員は一つの「コマに」過ぎないかもしれない
そして、経営者の発言。
「期間労働者の契約満了になる2か月後、君を復職させる」
という社長の言葉。
サンドラは断る。
自分のために賛成票を入れてくれた、同僚を売ることはできない。
サンドラはこの週末を通して、人に対する感謝や、人の怖さを身をもって感じたことだろう。
色々なことを感じさせてくれる、そんな映画だった。
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