映画「正欲」を観て
4月20日「正欲」という映画を観た。
2022年の日本映画で、早川 千絵 監督の作品だ。
キャストは、桐生夏月役の新垣結衣、寺井啓喜 役の稲垣吾郎、佐々木佳道役の磯村勇斗、諸橋大也役の佐藤寛太などである。
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あらすじは、
と、いった内容。
で、観終わっての感想。
今の時代”右にならえ”の必要はない
ボクらの時代、完全に”右にならえ”の時代だった。
何か人と違っていることをすると、親から治された。
人から逸れたことをすると、変人扱いされた。
今は、そういう時代ではない。
だからこそ、こういう映画ができると思った。
恐らく、これが20年前に作られていたら、誰も観なかった、いや、制作さえされのではないだろうか。
価値観は人によって違うのだ
価値感は人によって違う。
だから、同じである必要もない。
今は、それを認められつつある時代に、差し掛かっていると思う。
この時代でなければ、「価値観の違い=争い」につながっただろう。
でも、そもそも同じ人など、この世の中にいるのだろうか?
よく考えれば、それは違って当たり前なのだと思う。
でも、理解できない人はたくさんいる
しかしながら、それを理解できない人もたくさんいるのが事実。
特に、価値観の違いを認められず、右ならえをしてきたボクら世代にとっては、理解できない人が多いと思う。
それは、これまでのこの国の教育であり、この国の価値観でもあったからである。
この映画の登場人物は、皆、生きづらさを持っている。
人と関わりるが苦手。人が感じないものに無性に魅力を感じている。
よく考えると、主人公たちの方が正直な生き方をしていると思うのである。
ボクらは、自分の気持ちをグッと押し殺して日々生きている。
ただ、その奥には人とは違う価値観が眠っているのである。
多様性とも、ちょっと違うのだ
今、世の中で盛んに言われている”多様性”。
その”多様性”とも、ちょっと違うのだ。
多様性を叫んでいる人たちは、実は多様性でない人たち。
通りいっぺんの、”多様性”の一言で片づけられない。
映画の中の主人公たち。
”理解してくれとは言わないが、放っておいてほしい”。
まるでそんな言葉が、どの人物からも聞こえてくるようだった。
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