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映画「リバー、流れないでよ」を観て

10月13日「リバー、流れないでよ」という映画を観た。2023年の日本映画で、山口 淳太監督の作品。

キャストは、ミコト役の藤谷 理子タク役の鳥越 裕貴キミ役の本上 まなみ、チノ役の早織、番頭役の永野宗典などである。

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あらすじは、

冬の京都、貴船にある老舗料理旅館「ふじや」。仲居のミコトは別館裏の貴船川のほとりで佇み、こぶしをそっと握って何か物思っている。まもなく仕事に戻り、番頭と部屋の後片付けをするが、気づくとなぜか2分前にいた貴船川のほとりに何度も戻ってしまう。
他の旅館のスタッフや宿泊客なども繰り返す2分間のループに巻き込まれ異変を感じている。仲居のチノは客から頼まれた熱燗ができず、宿泊客のノミヤたちは〆の雑炊を食べ続け、作家のオバタは入力したはずの原稿が白紙になるなど、それぞれ困惑している。
2分経つと時間が巻戻り、全員元にいた場所(初期位置)に戻ってしまう。その間の行動は全てなかったことになるが、記憶だけはリセットされることなく連続しているため、次第に感情をたかぶらせ、普段ならしないような思い切った行動に出る者も現れる。
また、ループの中から抜け出したいと思う者ばかりではなく、とどまりたい者もおり、それぞれの思惑が入り乱れていく。そんな中で、ミコトは自身の思いがループに関係しているのではないかと思い始める。料理人見習いのタクと恋仲のミコトは、タクが修行のためにフランスに行きたがっている事に気づき、時間を止めて欲しいと貴船川に願いをかけていたことを思い出す。
ミコトは時間を元に戻して欲しいと祈るが、ループは解けなかった。実はループの原因は、貴船神社に出現したタイムパトロールのマシンの故障だったと判明する。集まった宿屋の人々は、パトロールのヒサメの頼みで現代の材料で代用してマシンを修理して未来に送り返す。時間は元に戻って進みだし、ループ中にタクと本音で語り合ったミコトは、フランス行きを笑顔で許せるまでに気持ちが晴れていた。

出典:Wikipedia

と、いった内容。

で、観終わっての感想。

2分の繰り返し

この映画は、2分間をタイムループするという話である。
そして、その2分間の記憶は、体験したすべての人たちの記憶にも残る。
なので、自分たちがどういう状況に置かれているかも徐々に理解してゆく。
タイムループしているのに、話がどんどん展開して行くのである。

この脚本の発想がおもしろい!

つまり、喧嘩をしたらそのわだかまりもどんどん増幅してゆく。
ループの中で死んでも、また生き返る。
それぞれの人物が、初期位置から再び2分間をループするのである。
それぞれの人間模様が、繰り返す中でわかってくる。
このような発想の脚本自体がおもしろい。
つまり映画もおもしろくなるのは必然のことだろう。

登場人物にだんだん愛着がわいてくる

そして不思議なのは、だんだんと登場人物に愛着がわいてくる。
それぞれの個性が何とも人間的であり、可愛らしいキャラクターなのだ。
どの人物も憎めない。そしてユーモラス。
そして、どことなく楽天的である。
その人物設定も、ほのぼのとする。

貴船神社近くで、よくロケができたなぁ

それにしても、貴船神社に行ったことがあるが、かなりの観光スポットでもある。そんなスポット近くで、良くロケができたと感心するのだ。
タイムループする中で、雪のシーンになったりと天候が冬。
ループするたびに、天候も変わってしまったりも、なんだかおもしろかった。旅館内の構造も図面が描けそうになるくらい配置がわかる。

終始笑いがあり、なかなか楽しい映画であった。

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