読んでよかった本たち〈2022.4〉
GW、終わってしまいましたね。みなさまどこかにお出かけしたりしたのでしょうか。
わたしは仕事でGWというものが存在しなかったのですが、お休みが少しだけあったので埼玉県にある角川武蔵野ミュージアムに行ってきました。
本に囲まれた空間って、本好きにはたまらないですよね……。もはや住みたい。暮らしたい。
❁4月に読んでよかった本
さて。
もう5月も半ばに差し掛かってきましたが、4月に読んだ中でよかった本を4冊ご紹介します。4月もたくさん、いい本に出会えました。
〇心と体がラクになる読書セラピー 寺田真理子
読書を用いた心理療法について書かれた本。そういう手法があることはこの本で初めて知ったのですが、確かに本を読むことってセラピーになるよなぁと。
自分の心情を言い当ててくれているような本に出会うと、理解者が現れたようで嬉しいし安心する。悩んでいることに対してヒントをくれるような本を読むと、もうちょっとがんばってみようという力が湧いてくる。
静かな場所で、ゆっくりと本を読む。それだけで癒される。
読書家なら誰しも経験があるのではないかと思います。
ただほんとうに心が疲れてしまうと、文字だけの本が読めなくなってしまうこともあります。そういうときは、画集とか写真集とか、美しいものだけの本を眺めているだけでもセラピー効果があるそうなので、疲れてしまった時にはぜひ。
〇愛とためらいの哲学 岸見一郎
ものすごく、我が身を振り返るいいきっかけをくれた本でした。たぶん、今まで愛をかなり勘違いしていた。
ぐさぐさ刺さる言葉ばかりでした。この本を読んでこれまでの恋愛を振り返ってみると、反省することばかり。
この本のあと、5月に入ってから、エーリッヒ・フロムの『愛するということ』を読みました。その2冊のことでまた別に記事を書く予定です。
〇毛布 あなたをくるんでくれるもの 安達茉莉子
喪失や挫折のなかでも、自分と向き合い続けてきた安達茉莉子さんのエッセイ。
静かで淡々とした文章。その経験から紡ぎ出される言葉は温かくて、優しくて、ほんとうに柔らかい。けどただ単にほんわかしているわけではなくて、痛みのなかから見つけ出した一筋の光のような、そんな切実さもあって。
心が疲れたり、悲しいことがあったりしたときに、そっと寄り添ってくれる味方のような本でした。また読み返したい一冊です。
〇取材・執筆・推敲 書く人の教科書 古賀史健
実はこの本、2月くらいから読んでいて、ようやく読み終わりました。遅い!
本そのものの厚さもかなりあるのも一因ですが、ちょっとずつ噛み締めるように読んでいたせいもあり、かなり時間がかかってしまった。
けどさすが、教科書の名のとおり、ライターとして書いて仕事をするために必要なことがふんだんに盛り込まれていました。ライターはもちろん、書くことを仕事にしたいorしている人は読んで損がない。著者の古賀さんの、書くことに対する熱意が、ほんっとうにすごい。
先月まで受けていたライター講座でインタビューの課題があったときに、この本を読んでインタビューのやり方を予習できたのもよかったです。まぁ、読んだだけで全部できるかといったらなかなか難しかったのですが……。
これから書くことを続けていくにあたって、定期的に読み返したい本です。
❁4月のベスト本
個人的ベスト本は、安達茉莉子さんの『毛布 あなたをくるんでくれるもの』です。
ほんと、全ての生きる人を温かな光で包んでくれるような安心感がある文章なんですよね。押し付けがましくはないけど、そっとそばにいてくれる感じというか。
きっとその優しさは、安達さん自身が今までたくさん傷ついたりつまずいたりしてきたからだと思うのです。単なる甘やかしの優しさじゃない、痛みがあったからこその優しさ。そんなふうに感じるのです。
もう自分の語彙力・表現力がなさすぎて、この本の良さを語りきれないのが悔しい……!
日常にちょっと疲れてしまった人・何かを喪ってしまった人におすすめしたい一冊です。
それでは今回はこのへんで。
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