(M80) 中国越境ECの二強『天猫国際』(Tmall Global)vs『海囤全球』(JD Worldwide)を徹底比較! (2020.8.3) by チーム・ロボティア(Team Roboteer) より抜粋加筆しました。
⑴ 『天猫国際』のメリット
Ⓐ中国法人を設立する必要がない
『天猫国際』では、天猫と異なり、
中国法人を設立する必要がなく、会社を日本に置いたまま『天猫国際』に出店することができます。
税金や商標権、口座を日本に置いたまま、
出店もできるため、煩雑な手続きが必要ない。
Ⓑ国内、海外での信頼度が高い
「高品質・安全」をウリにしており、
偽物の商品やブランドを厳しい審査や条件を設けることによって排除しています。
「本物が届く」という口コミのもと、
『天猫国際』はユーザー数が増えています。
⑵ 『天猫国際』のデメリット
初期費用や年会費が非常に高い。
⑶ 『京東国際』のメリット
Ⓐ利便性が高い
京東集団は「WeChat」を運営している、
テンセントと業務提携をしています。
SNSでの口コミを重視し、問い合わせもチャットで行う傾向がある中国人にとっては、商品の口コミを見て、
リアルタイムにWeChatで商品を問合せできるという点で利便性が高いと考えられます。
Ⓑ注文後商品はコンビニで受け取ることができる。
Ⓒ送料を追加する事によって、速達のサービスができる。
⑷ 両者の違いとは?
『天猫国際』のメリットとして、
その知名度や信頼感が挙げられます。
『京東国際』では、商品検索から購入までの、
フローが確立している点です。
デメリットについての共通点は以下です。
ⓐコスト面
ⓑチャット対応の人員の確保
ⓒ運送費がかかる
⑶ 『天猫国際』と『京東国際』への日本企業の出店事例
①『天猫国際』に出店している企業
「ベビー用品・子供関連用品」や「美容関連用品」が人気。
日本からは以下の企業が出店しています。
・カネボウ
・ユニ・チャーム
・マツモトキヨシ
・キリン堂(ドラッグストア)
・三越伊勢丹
・日本郵便
②『京東国際』に出店している企業
「電化製品」や「美容関連用品」が人気。
以下が出店しています。
・CASIO
・Panasonic
・オムロン(体温計メーカー)
・Canon
・ヤマダ電機
・楽天
・アデランス
③両方に出店している企業
・花王
・資生堂
・千趣会(カタログ通販)
・カルビー
⑷ 中国越境EC市場への出店戦略とは?
JETROの越境ECに関するアンケートによると、
日本製品の購入経験があると答えた回答者は全体の約7割。
最も購入されている分野は美容関連商品。
今後購入したい製品としては、電化製品が最も多い。
中国人の購入傾向として、日本において、
それほど有名でなく高価であっても以下を意識します。
❶その商品が高品質であるか
❷評判・口コミが高いかどうか
口コミ文化の国です。