紅すずめ
角砂糖世界における崩壊が紅茶の中に広がっていく 落日の色侘しくて風になりたい語ることなく気づかれもせず 短歌って女々しい歌は好きだけどエモい入るとちょっとうざい…
小満の草の匂いを摘みて朝 甘藍や母の丸みが重たくて 「ほんとうは…」言いだす前に夏の風 こんがりとパン焼けた朝泣かないで 鼻先に天使舞い降り天花粉
微睡にひとりぼっちをかみしめる毛布かぶって朝 雨模様 いつの日かやさしいものになれるかなひとり見上げる星の降る夜 今もまだ君が隣にいるように送電線は夏を迎える …
青だけがいよいよ濃くて春惜しむ 人魚姫夢見て穿いた鯉のぼり おざなりのキスを残して夏来たる 葉桜に時の風吹き人恋し 鹿の子は交通ルール守ります いつの日か許せる…
たんぽぽの綿毛舞う空怖くって耳を塞いでしゃがみ込んでた 心地よい風に吹かれてここにいるここにいるけど少し寂しい さらさらとさよならと言う音がする乾いた砂が肺にも…
ふかふかの草のにおいを染み込ませ夕陽を浴びて溶けちゃいたいな うとうとと水面に揺れて眠りたい泣いて拗ねたり甘えてみたり もの憂げな月を隠して雲になる疲れた海に優…
父を待つ蓮華の花の秘密基地 春日傘無口なままの昼下がり 腹出して何様ですか桜鯛 水玉の傘をふりふり穀雨かな ハルジオン記憶くすぐり春深む 花影に蜂の死骸の夢うつ…
四月馬鹿寝癖のままで嘘をつく 桃の花愛でてよ撫でて愛してよ 縁側の沓脱石に虻死せり 雨だれに踊る清明夜明け前 花衣落ちた椿はだれ拾う 若鮎の跳ねる水面に銀の月 …
最後まで冬は君だけ見送っていつかまたの日ひと匙のジャム ちょこちょこと言葉散りばめセキレイが名残雪にも春のお知らせ いつかねと約束できる今が好き月が満ちても欠け…
早咲きの桜流れてさよならを口にしそうになるね僕たち モノクロの声なき海に影ふたつ三月春はまだ忍び足 雨が降るあえて言うことないけれど君の唇震えていたね 街灯は寂…
雉だって頼りになると言われたい 陽に透ける桃の節句の奥座敷 縁側におはじきがあり更紗木瓜 微熱なの。恋は啓蟄のせいなの❤️ 啓蟄に変わらぬ今日も米を研ぐ 永き日…
2月に詠んだ短歌をまとめました。 優しさを折って延ばしてミルフィーユいちご乗せたら紅茶を淹れて 少しずつ解き放たれて糸屑をバッパッパッて払っているの いつだって…
今年に入って詠みはじめた俳句です 二月詠んだ句を選句しました。 君の日にすべてを白く春の雪 閾値を決めかねている紙風船 猟名残格子窓には子守歌 三日月がしっぽ押…
2024年6月16日 19:41
角砂糖世界における崩壊が紅茶の中に広がっていく落日の色侘しくて風になりたい語ることなく気づかれもせず短歌って女々しい歌は好きだけどエモい入るとちょっとうざいなぼんやりと目覚めた朝は雨の音いやだいやだと駄々をこねたい貝殻を集めてできた携帯にもしもしと波うちかえす声
2024年6月16日 19:28
小満の草の匂いを摘みて朝甘藍や母の丸みが重たくて「ほんとうは…」言いだす前に夏の風こんがりとパン焼けた朝泣かないで鼻先に天使舞い降り天花粉
2024年5月20日 21:04
微睡にひとりぼっちをかみしめる毛布かぶって朝 雨模様 いつの日かやさしいものになれるかなひとり見上げる星の降る夜今もまだ君が隣にいるように送電線は夏を迎えるあ、あれ?三首しか選べなかった……
2024年5月19日 22:45
青だけがいよいよ濃くて春惜しむ人魚姫夢見て穿いた鯉のぼりおざなりのキスを残して夏来たる葉桜に時の風吹き人恋し鹿の子は交通ルール守りますいつの日か許せるのかなカーネーション田代水譜面に響くサクスフォーンたぼ沙魚が書いた本ほどベストセラー
2024年5月10日 12:45
たんぽぽの綿毛舞う空怖くって耳を塞いでしゃがみ込んでた心地よい風に吹かれてここにいるここにいるけど少し寂しいさらさらとさよならと言う音がする乾いた砂が肺にも積もる黄昏があなたの声と暮れていく雪の匂いを残したままで紅色に染まり始めた空に問うもういいのかな悲しむことは交差点赤信号が点滅しまぁいいかっと愛がすり減る泣いてるの?今夜は月を半分こ 大きい方は君にあげるねひとりでも
2024年5月9日 02:50
ふかふかの草のにおいを染み込ませ夕陽を浴びて溶けちゃいたいなうとうとと水面に揺れて眠りたい泣いて拗ねたり甘えてみたりもの憂げな月を隠して雲になる疲れた海に優しい雨を蒲公英の綿毛にひかる雨しずくそんな悲しい顔をしないでこの海をちぎって風に飛ばすからあなたの街に潮風届け 陽だまりで穏やかな笑み浮かべたらそれだけでいい。幸せですか?ほろり散る花びらさえも春ならば泣けない涙どこに隠
2024年5月8日 19:27
父を待つ蓮華の花の秘密基地春日傘無口なままの昼下がり腹出して何様ですか桜鯛水玉の傘をふりふり穀雨かなハルジオン記憶くすぐり春深む花影に蜂の死骸の夢うつつ逃げ水に棲む人探す旅路かな車窓から春田流れて空だけ青い昭和の日持ち歩けない過去の人
2024年5月7日 20:57
四月馬鹿寝癖のままで嘘をつく桃の花愛でてよ撫でて愛してよ縁側の沓脱石に虻死せり雨だれに踊る清明夜明け前花衣落ちた椿はだれ拾う若鮎の跳ねる水面に銀の月理不尽な呟きに咲くフリージア薄墨の空に蝶舞う野辺送りオリーブはアスパラガスと浮気中朝のこと。散る音もなく春落葉
2024年5月6日 09:54
最後まで冬は君だけ見送っていつかまたの日ひと匙のジャムちょこちょこと言葉散りばめセキレイが名残雪にも春のお知らせいつかねと約束できる今が好き月が満ちても欠けたとしてもまどろみに時間と君を奪い合う勝てなくたって好きが満ちてる 溜息を水色にして雨の朝ときおり金魚尾ひれゆらゆら感情の処理が上手にできなくてバネ定数を計算してるこの冬は氷砂糖の海であり青が戻れば風も寂しく今はまだ
2024年5月5日 21:28
早咲きの桜流れてさよならを口にしそうになるね僕たちモノクロの声なき海に影ふたつ三月春はまだ忍び足雨が降るあえて言うことないけれど君の唇震えていたね街灯は寂しげですか海沿いの寡黙な雪の降る街でした指先で撃たれたふりの子犬より私の方が可愛く死ねるふわふわと風に漂い春になる君の助手席空いていますかミモザ揺れ小首傾げるすまし顔僕は僕なり君の手のひら君の冬雨に触れれば溶けるのに
2024年5月4日 23:17
雉だって頼りになると言われたい陽に透ける桃の節句の奥座敷縁側におはじきがあり更紗木瓜微熱なの。恋は啓蟄のせいなの❤️啓蟄に変わらぬ今日も米を研ぐ永き日のしっぽ捕まえ蝶結び君子蘭隠しきれない嘘が咲く靴の紐結び直して春の夢秘め事をそっと包んで白木蓮雨降ればはしゃぐ長靴蝌蚪の水麻疹の子恋愛至上主義だから春愁や殻のむけないゆでたまご春の雪消えた街灯消えぬ傷
2024年5月3日 15:58
2月に詠んだ短歌をまとめました。優しさを折って延ばしてミルフィーユいちご乗せたら紅茶を淹れて少しずつ解き放たれて糸屑をバッパッパッて払っているのいつだって青空でいる いたいから君の夜が必要なんだねぼんやりと音を失くした朝にいる 冬を惜しんでしとしとと雨片方の失くした靴を探す日は心許ない雨の始まり春の音を取り戻したと言う海の君の便りを茉莉花茶と読む指先が古い書棚の三段目足
2024年5月3日 15:39
今年に入って詠みはじめた俳句です二月詠んだ句を選句しました。君の日にすべてを白く春の雪閾値を決めかねている紙風船猟名残格子窓には子守歌三日月がしっぽ押えて猟名残伊予柑が認定試験合格すノースシュアボード抱えて冴え返るすこしだけやきもちやいて下萌える雨水には文字の滲んだ懐紙あり床の間に影を忍ばせ猫柳パスタ巻くフォークの先にミモザ萌え魔女だって恋をするのよ春