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不水溶性な日常

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少しのこと、たくさんのこと、いっぱい考えたこと…についてのエッセイ。 あんなことやこんなことを誰かと共有できたらいいなと思っています。
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#スキしてみて

批判は情報

批判は情報

非科学的な占いの話で申し訳ないのだが、今日の私の占いが『誰かに怒られたらそれは運が良いと思いましょう。怒られるということは期待されているということです』となっていた。常にそう思えたら良いのだが、なかなかそこまで人間できていない。以前読んだ本(何の本だったか忘れた)で「批判は情報」という言葉が出てきたのを鮮明に覚えている。批判を「悪口」と受け取るか批判を「教え」と受け取るかでずいぶん違うということが

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リコ と リタ

リコ と リタ

リコとリタ...イタリア人の愛称か?はたまたディズニーの新しいキャラクターか?みたいなタイトルだが、『利己と利他』と漢字で書くとピンとくるだろう。漢字ってこういう時にすごく便利だ。字面を見ただけで「ははぁ〜ん」と納得する。

利己とは、利己主義という言葉でもわかるように自分のことしか考えていないことで、利他とはその正反対で自分を犠牲にしてでも他を助けることをいう。あなたはどちらだ?と問われてもなか

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「ネ」の行方と、「わ」の未来

「ネ」の行方と、「わ」の未来

以前にもたぶん書いている。このnoteだったか以前のブログだったかは忘れたが、確かに書いた記憶がある。「ネ」の行方については誰かの(誰だったかそれも忘れた)のエッセイを読んで、なるほど...と考え込んでそれ以降気をつけて「ネ」の行方を見守っている。

そもそも「ネ」とは何かというと、手紙や文章の語尾に「ネ」とカタカナで書くことを言っている。『頑張りましょうネ』『また会いましょうネ』『すっかり秋らし

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38.2度の境界線

38.2度の境界線

毎朝、私たち夫婦は食前にお互いの熱を測るのが日課となっている。以前からある腋に挟む体温計ではなく、正式名は知らないが病院や店舗に入る時に使われるおでこに近づけて測るあれだ。自分で測るとおでこにくっ付いてしまったり、離れ過ぎたりしてうまく測れない。それで仲良くお互いに測りっこするわけだ。客観的に見れば妙な風景だろう。コロナ禍というものがなかったらそんな習慣は私たち夫婦にはやってこなかったに違いない。

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望むのは、未来永劫若いわたし

望むのは、未来永劫若いわたし

「私、もう80歳なんですよ」

その男性はエレベーターの中で私に突然話しかけてきた。その男性のことは顔だけは知っている。時々エレベーターで一緒になったりエントランスで一緒になったりする。その男性に対しては好きでも嫌いでもなくただ同じマンションに住む住人で時々見かける人というだけの感情しか私にはない。たぶん向こうもそうだろう。同じマンションに住むどこかの奥さんって感じなんだろうと思う。

「はぁ..

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だからさぁ、やっぱりワイン通は嫌われる

だからさぁ、やっぱりワイン通は嫌われる

『セレブ気取りですね』『気取ってる感じがします』『なんか上から目線』

インスタグラムのストーリーにその日に飲んだワインを投稿すると、好意的なコメントもあるが、少なからず上記のようなコメントをもらう。セレブ気取りでもなく、気取り屋さんでもなく、上から目線でもないと自分では思っているが、中にはそうは思ってくれない方もいるようだ。以前から思っていたことだが、例えばビールや酎ハイや日本酒などを投稿した時

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スピンとブックカバーと、わたしと。

スピンとブックカバーと、わたしと。

新しい本を読み始める時、自分で好きな模様の紙を丁寧に切ってブックカバーを作る。そして読み終えるまで多少汚れてきてもそれを外さずにいる。最初はゴワゴワしていて本にぜんぜん馴染まない。本自体がそのカバーを拒否しているかのように表紙に触れさせないようにしているのだ。そんな時、この本はお金を出して買ったにもかかわらず私のものでもなく、誰のものにもなっていないのだなと思う。

表紙をめくる。最初の文字が目に

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貧乏とは、かくなるもの。

貧乏とは、かくなるもの。

朝起きてキッチンに入ると、ぽわ〜んと文旦のいい香りがする。先日、高知県の方から頂いた。食べる楽しみもあるが、この香りがなくなると思うとなかなか食べきれないでいる。根が貧乏性なのだろう。なくなれば自分で買ってくればいいではないかということになかなか行きつかない。その砲丸投げほどある丸いものを手に取って鼻にくっ付ける。恍惚感が一気に溢れ出す。

食べきれないものは他にもある。深谷のネギだ。ネギの香りも

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