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【新書探訪】読みたい心に火をつけろ!新書(角川ONEテーマ21編)でビブリオバトルしない?


【ビブリオバトルとは?】

ビブリオバトルは、誰でも開催できる本の紹介コミュニケーションゲームです。

「人を通して本を知る。本を通して人を知る」をキャッチコピーに全国に広がり、小中高校、大学、一般企業の研修・勉強会、図書館、書店、サークル、等で、広く活用されています。

【前口上】

ここで紹介する新書というものは、基本的にストーリーではなくノンフィクション系です。

新書のテーマは本当に幅広く、

・哲学や思想

・宇宙や自然

・動物や科学

他にも幅広く様々なものがあります。

本のジャンルとして存在するものの、ほぼ全てが新書にもあるといった感じです。

では、一般の本(主に単行本)との違いは何か?と言うと、そのテーマの基本的なことがコンパクトにまとまっているところだと言えます。

学びたいテーマを深く知りたいと思うのであれば、どのテーマも奥が深いので、テーマごとの単行本や専門書を読んだ方が良いと思いますが、その分、専門用語が多く分厚く難解になります。

そのため、取り掛かってみたものの中途半端に挫折してしまい、結局、基本すらわからないまま終わってしまうことになりかねません(^^;

そうならない様、新書は、そのテーマの基本や全体像を抑えたいと考える方には、最も適した本だと考えられます。

初心者は、何を学ぶにしても、まず基本から始めるのが道です。

これまで知らなかった分野を学んで教養にしたいと思っている方は、基本がコンパクトに網羅されているという点で新書がおすすめですね(^^)

こうした本を通して、様々な新しい知識や人生の学びを得たり、人間を超越する壮大な歴史や宇宙に想いを馳せたりすることが気軽に出来ます。

タイトルを眺めるだけでも知的好奇心がくすぐられるものばかりではないでしょうか。

そんな新書を私も有効活用してきましたが、今まで読んだ新書の中で、これは読んで良かったなって思った新書を思いつくまま選んで、新書レーベル毎に整理してみました。

そして、新書レーベル毎に整理した読んで良かったと思う新書を、おすすめしたい新書としてリストアップしてみました。

更に、読書の秋ってことで、本日(10月11日(水))から12月初旬迄の期間中に、隔日で、これまでに読んで面白いと思った新書本から1冊選んで、5分間で紹介できる程度に、PREP法(「結論」「理由」「具体例」「結論」)を活用して、ビブリオバトル用のプレゼン資料を纏めてみることにしました(^^)

【参考資料】

人が1分間に話す文字数は、およそ300字前後になるので、3分間スピーチの場合の文字数は、900文字前後になります。

5分間スピーチの文字数なら、およそ1,500文字前後が目安であり、約1,250~1,750文字程度ですね。

ただスピーチなどでは「ゆっくり・堂々と話す」方が印象が良くなりやすいため、個人的には、5分間で約1,250文字程度の原稿を準備することがおすすめです。

アナウンサーなどのプロの方がニュースなどの原稿をスムーズに話す速度が、おおよそ5分で1,500文字(1分で300字)ほど。

スピーチなどではこれよりも遅い速度が好ましいかと思います。

5分間スピーチの練習をたくさんして、1,250文字丁度で5分を使い切れるといいです。

もちろん5分間全て使い切り必要がある、どうしても緊張して早口になってしまう人は、1,500~1,750字あたりを準備しておくのもありです。

【本日ご紹介する新書】

「決断力」(角川oneテーマ21)羽生善治(著)

[ 文字数(スペース無視) ]
1,278文字

[ 内容 ]
天才棋士が初めて大公開!
「決断力」「集中力」の極意!
「勝つ頭脳」は、こうして決断する。

[ 目次 ]
第1章 勝機は誰にもある(勝負の土壇場では、精神力が勝敗を分ける
勝負どころではごちゃごちゃ考えるな。単純に、簡単に考えろ! ほか)
第2章 直感の七割は正しい(プロの棋士でも、十手先の局面を想定することはできないデータや前例に頼ると、自分の力で必死に閃こうとしなくなる ほか)
第3章 勝負に生かす「集中力」(深い集中力は、海に深く潜るステップと同じように得られる 集中力を発揮するには、頭の中に空白の時間をつくることも必要である ほか)第4章 「選ぶ」情報、「捨てる」情報(パソコンで勉強したからといって、将棋は強くなれない 最先端の将棋を避けると、勝負から逃げることになってしまう ほか)
第5章 才能とは、継続できる情熱である(才能とは、同じ情熱、気力、モチベーションを持続することである 子どもは「できた!」という喜びが、次の目標へのエネルギー源になる ほか)

[ 問題提起 ]
将棋棋士の書いた本がネットで話題になることは少ないが、本書は梅田望夫氏が取り上げたあたりを契機として、ブログ界隈で概ね好評に読まれ、また ARTIFACT における「ネットによっていきなり世界統一ランキングに放り込まれると努力するモチベーションを持ちにくくなる」といったネット時代に引き寄せた読み方もされた本である。
基本的に難しいところのない、短時間で読了でき、ビジネスや個人のモチベーション全般の話に広げて読むことのできたのでこれだけ売れたのだろう。

[ 結論 ]
将棋棋士の書いた本がネットで話題になることは少ないが、本書は梅田望夫氏が取り上げたあたりを契機として、ブログ界隈で概ね好評に読まれ、また ARTIFACT における「ネットによっていきなり世界統一ランキングに放り込まれると努力するモチベーションを持ちにくくなる」といったネット時代に引き寄せた読み方もされた本である。

[ 理由 ]
羽生の文章には他で読んだ単発的な文章とぶれがないというか一貫しているという印象を持った。
この考え方が、現在では棋士の規範になっているわけだが、その羽生にしてもおよそ20年前のプロデビュー以来、常に多く勝ちまくり続けながら現在に至ったようでいて、意識的に将棋を変化、進歩させた時期があったというのは実は大半の棋士も気付かなかったことではないか。
だからこそ今も勝てるわけだが、その羽生も現在は、「以前、私は、才能は一瞬のきらめきだと思っていた。しかし今は、十年とか二十年、三十年を同じ姿勢で、同じ情熱を傾けられることが才能だと思っている。」という認識に至っている。
この言葉に勇気付けられる人は多いだろう。
しかし、忘れてはいけない。
羽生は以下のようにも書いている。
「つまり、過去にどれだけ勉強したかではなく、最先端の将棋を、どれだけ勉強したかが重要なのだ。」
当たり前だが、ただ続けていれば肯定されるというものでもない。
その対象の鮮度も重要なのだ。
そしてこれもまた特に技術者が読むと説得力がある話だろう。

[ 具体例 ]
本書は上述の通り普遍的な内容を持った書籍だが、その中にキラリと羽生の厳しい認識と圭角が垣間見える本である。
これを例に挙げるのは適切ではないかもしれないが、本書の冒頭で彼がはじめて名人位に挑戦する直前に起こした上座事件について触れており、その筆致は彼にしては珍しく感情的である。
そこで述べられる理屈は端的に言って間違っているのだが、彼はこのときからただの将棋界の優等生ではなくなったのだと改めて感じた。
さて、以上で本書の読書記録としては十分なのだが、一般の読者とは異なり、ワタシは将棋界に少なからず興味がある人間なので、羽生が書く他の棋士についての評言が面白かった。
インターネットの普及がもたらした学習の高速道路と大渋滞、というのは確かにどの分野にもおきていることであろうと納得した記憶がこびりついている。
今やPCとインターネット接続さえあれば情報面での格差はほとんどなく、その世界の最高峰が割と簡単に手に入る。

[ 結論 ]
著名なオープンソースプロジェクトを覗けば大規模なソフトウェアのスマートな構造が学習できるし、ゲームをやれば最高レベルのプレイヤーがどのくらいなのかがすぐわかる。
これが昔だったら、「学校で一番プログラミングができる」「街のゲームセンターで一番の実力」といったくらいで割と大きな満足感が得られたわけだが、今はいきなり遠くの先端が見えてしまうのでそこまでついていこうとする気力を出すのが大変になっているというのは納得できる。
要するに世の中の見通しがよくなりすぎた弊害ということで、ちょっと前話題になった希望格差社会の話と繋がってくるわけだ。

【おすすめしたい新書(角川ONEテーマ21版:5冊)】

原田泰・神田慶司『物価迷走』
藻谷浩介『デフレの正体』
藻谷浩介・NHK広島取材班『里山資本主義』
飯田泰之『ゼロから学ぶ経済政策』
野中広務・辛淑玉『差別と日本人』

【参考サイト】

【参考記事】

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