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とにかくインスタントに

おはようございます。音楽家、チューバ奏者、指揮者、金管バンド専門家の河野一之です。

まずはお知らせ

7月18日(土)13:00開場

■Brass in Recital 11th


公募でお集まりいただいたソリストと素晴らしいピアニストによるソロのコンサート集

アマチュアの管楽器奏者の方々にプロのピアニストとリサイタルホール、そしてお客さまの前でソロを演奏する機会をご提供できないかということで開催し始めたのが2019年

早くも11回目の開催となります。

僕も今回は約30分のミニリサイタル形式を取る3曲のプログラムでお送りしますので、ぜひ皆様お越しください。

■Brass in Recital 11th
7/18 13:00開場
埼玉県草加駅最寄り徒歩1分AKOSホールにて

ご入場フォーム

■チューバ会

・日時:7/23(土)18時〜20時
・会場:小平市鈴木公民館 ホール
・講師:河野 一之
・内容①構え方、息のチェック②ロングトーン③Q&A

※詳細は画像をご確認ください

お申し込みはこちらから!

とにかくインスタントに

テレビから入った世代からするとYoutubeやニコニコ動画なんかの20~30分の動画なんていうのは、当たり前に普通に見ていられましたが、今はテレビも各種動画サイトの動画もほぼほぼ早送りかskip機能を使って見ています。

というのも、スマフォやインターネットの発展で、とにかくエンタメが増えたのです。もう我々の想像を絶するぐらいに増えています。

スマフォ1台あれば本や漫画、ギャンブル、通話、チャット、メール、音声や動画の視聴、海外とのやりとり、電車やバスの時刻表、各種SNS,etc

さらに情報を受け取るだけではなく、発信も簡単になりました。SNSやブログ、音声や動画の配信、さらにオンラインショップなんていうのも簡単に誰でも開設できます。

このようにとにかくエンタメが溢れまくり、さらにそれぞれ全世界総発信時代になっているので

みんなとにかく忙しいのです。

そういう中なので音楽業界に何が起きているかというと

コツコツ練習する人が減った

ということです。これは良い悪いの話ではありません。コツコツ練習しない人=悪とは思っておらず、僕の主観、感想文です。

エンタメが増え、自由な時間が減ったので多くの人は楽器の練習をするよりも、何かコツやヒントがあるのではないかと

・器具を買ったり教則本を買う
・「これさえやっておけば上手くなる!」系動画を見漁る
・音楽家たちのSNSを見て、無料で垂れ流されている情報を得る
etc

など何か近道があるのではないかと、とにかく時短、インスタントに済ますのが今のトレンドです。

僕自身、近道があるのであれば絶対にそれを選んだ方がいいと思います。苦労至上主義なんてくそくらえです。できるだけ短時間で、効率的に上手になって自分の思い通りの演奏ができた方が楽しいと思います。

なので良い意味でインスタントな消費社会になっているので楽器や楽譜、それに付随する各種グッズの売れ行きは上がっているようです。

最近のアンサンブルの傾向

政府の要請により大人数での集会が難しくなったことを受け、小編成でのアンサンブルは確実に流行っています。

安く借りられる公共施設も部屋ごとの定員を半数にしているなど、とにかく少数での集会しかできなくなったためこの傾向は強くなっています。

さらにそうした動きがトリガーとなり、「これまでやったことがない楽器」を演奏する人も増えているように思えます。

新しくよりコンパクトで小さい楽器を買ってみたり、小編成のアンサンブルで新たに使用する楽器を買ってみたりと”今の世に合わせて、音楽を楽しめるよう工夫をする"活動が見受けられました。

寄せ集め会の流行

以前書いたnoteの通り、

・定期的に集まりずらい
・エンタメが増えたので様々なことをやりたい人が増えた
・一般バンド(見学→入団→定期的な練習→本番)と違い、単発なため気軽に参加できる。

などの理由により寄せ集めバンドが増えました。寄せ集めバンドというのは定期的にリハーサルを行い演奏会を開くのではなく、当日のみまたは数回の事前リハーサルを行いコンサートを開くか合奏会みたいなものを開くバンドのことです。

主催者は同じか、毎回違うこともありますが、参加者にとっての大きな違いは
・入団という手続きを踏まなくて済む(会費を払えば、純粋に演奏だけを楽しめる)
・リハーサル会場やホールを予約したり、楽譜の手配や指揮者の手配など運営をしなくて済む
・幅広い層の奏者と交流が持てる

という点です。

これとは違い常設バンドのメリットは
・毎週同じ奏者同士でリハーサルを行うため阿吽の呼吸のように、音楽面で言えばアンサンブル、運営面でいえば連携が取りやすくなる。
・コンサートを開催した際により凝ったプログラムや演出ができる。

簡単にいうとフリーランスか組織に所属するかの違いでしょうか。

人の流れは止められないし、止める必要も抗う必要もない

時代を作るほどのパワーがあれば話は別ですが、このような時代の流れによる変化に対し、抗っても良いことはありません。

それよりもこの流れの中でいかに自分の望んだ人生を歩むのかが大切です。

人によってはインスタントに音楽を楽しみたい人もいるだろうし、継続的な練習の中で常設バンドの中でメンバー同士切磋琢磨しより良いものを作り上げることが好きな人もいると思います。

さらに人生のステージ的にインスタントにしか楽しめない人などなど本当に様々です。

僕は両方を楽しんでいて、三線を習いにインスタントにちょこっとだけ遊びに行ったり、かと言えば毎日数十分から数時間コツコツとチューバを練習したりしています。

カラオケに行き数時間だけ歌ったりもしますし、DTMやボイトレも数ヶ月だけ習いに行ったこともあります。

和太鼓教室とかアイリッシュタップダンスとかも良いなと思っています。

人それぞれ、音楽への向き合い方、楽しみ方があるので言葉を選ばなければ他人の音楽の楽しみ方に口を挟みたいなんて一切思いませんが、

今の時代の流れ的に金管バンドや吹奏楽業界にはこれまでなかったインスタントな音楽の楽しみ方も選択肢の一つとして増えてきたよねという話でした。

Thank you 

Kazz


サポートして頂いた支援は全て金管楽器や金管バンドの奏法の研究、音楽を使ったエンターテイメントの発展に使用させていただきます。