イギリスで過ごしたクリスマスの思い出
おはようございます。河野企画代表、チューバ奏者、指揮者、金管バンド専門家の河野一之です。
もくじ
今日は2020年12月23日、明日はクリスマスイヴ、そして明後日は25日クリスマス当日。我が家は盛大に祝おうというよりかは、いつもより豪華な食事を取り大切な人と過ごそうという日なので妻と2人映画でもみながらゆっくりしようと計画しているのだけれども皆様はいかがでしょうか？
今年は結婚祝いに義理の弟よりいただいたシャンパン、コロナ危機に陥った高知のブリ業者の支援でいただくブリ半身、そして肉も用意しダラダラ過ごす予定である。きっといい時間になるだろう。
こういうクリスマスを過ごすのはここ三年、つまり結婚してからぐらいでコロナが猛威を振るっていなかったそれまでは普通のカップル同様どこかレストランを予約したり人が少なめの美しいものが観られる場所などへ行ってのんびり過ごしていたと思う。
チューバ奏者はあまりクリスマスに仕事が入らないのが幸いしたし、入りそうになっても僕自身幼い頃から遊んだり家族や恋人と過ごしてきた日に働く気にはならなかったので断ってきた。
そんな自分が単身イギリスに留学していた頃のクリスマスの思い出を今日書いてみる。
人が消える
僕はイギリスの南西部にあるウェールズ、そこの首都であるカーディフに2年間住んでいた。王立ウェールズ音楽歌劇大学の大学院でチューバやパフォーマンスについて学んでいた。多くの留学生が冬休みになると家族と過ごすために母国へ帰っていた中、ネガティブな意味じゃなく普通にお金も無かったしコーリーバンド(金管バンド)に在籍していたのと大学院の授業が忙しすぎて帰国する余裕が無かった。
なのでカーディフの中でも学生街であったCathays Station付近に住んでいた僕のご近所さんらはほぼ全て姿を消しあたりは閑散としていたのをよく覚えている。
そしてクリスマス前日のイヴ、日本とSkypeでもしながらお酒でも飲もうと思っていた僕はクリスマスイヴ当日によく行くTesco(大型から小型まで幅広い形態を持つスーパー、イオンみたいな)へ向かった。
・・・終日閉店
衝撃であった。留学して数ヶ月経っていたにも関わらず僕の頭はまだまだ日本で、クリスマスイヴであろうがお店は空いているだろうと高を括っていたのだった。よく考えれば当たり前の話でクリスマスの本場であるヨーロッパでそんな大事な日に従業員を働かせられる雇い主はいない。容赦無くしっかりちゃんと閉店。
そこから僕のアルコールを探す旅が始まった。
知っている限りのお店を探し歩くがそもそも開店していない。しかも街に人がいない。1時間ほど彷徨ったところでようやく駅のそばの売店がギリギリ空いておりそこで食料とお酒を入手することができた。そのお店の店主はアラブ系の方で、だからこそクリスマスイヴ当日で勤務されていたのだろう。
今年もそうなるかはわからないが、経験上であれば明日24日、明後日25日またカーディフから人は消えるだろう。
イギリス人の本気のクリスマス
本当に幸運なことに大学院の金管バンドとユーフォニアウムの講師であるRobert "Bob" Childs先生とDave Childsのお二人に自宅でのクリスマスパーティにお呼ばれしたため2年間イギリスで過ごすクリスマスではあったが家族とともにいるような素晴らしい時間を過ごすことができた。
ご自宅を訪れると大きいキッチンには巨大な七面鳥の丸焼き、ポーク、チキンと三種の巨大な肉の塊が皿に盛り付けられるのを今や遅しと待ち構えており、極寒の外に置いてあるクーラーボックスには山のようにお酒が積まれている。
それぞれに並べられた食器の上には1800年代から続く伝統的なイギリスのクラッカーが載せられ食事の際にはペアを組み引き合って遊ぶ。
巨大なお肉、家族総出で過ごす時間、プレゼント、クリスマスツリー、お酒、ボードゲーム、暖かい家、それら全てが家族を、友人を、人を大切にする素晴らしいイギリスのクリスマスだと日本生まれの僕は学んだ。
その後はPass outというボードゲームに挑み散っていった。
まとめ
僕たち日本人が想像するクリスマスとはちょっと意味合いが異なっていて、我々にとってはプレゼントや恋人と過ごす行事であるが、英国のそれは普段離れ離れに住んでいる家族が集まり時間を共有する我々で言えばお盆や年末年始のような時間だ。
僕が受けた暖かい歓迎をもしこの先日本への留学生と関わる機会があれば受け渡していきたいし、この親切や愛情のバトンは永遠に受け継いていきたいと改めて思う。
もしイギリスに友人がいる方がいたら一度この時期に渡英し体験させてもらうといい。一生の思い出に残る素晴らしい時間になるだろう。
Thank you
Kazz
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