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尼将軍・政子、『東京リベ〇ジャーズ』ばりの大演説!義時、最期の日まであと1話。第46・47回見どころ振り返り!【鎌倉殿の13人】

NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』第46・47回の感想です。
前回の感想はこちら↓

(※以下、ネタバレ注意)

“尼将軍”政子の覚醒。妹、弟を救うためにおいしいところ全部もっていきやがるw

第46回は4代目鎌倉殿こと三寅を鎌倉に迎え、政子が「尼将軍」として台頭する物語が展開しました。そして47回、いよいよ承久の乱を目前にして、歴史にも名高い「大演説」が繰り広げられるわけですが。

46・47と、どちらも共通するところは、政子が覚醒し、妹・実衣と弟・義時を救う物語が展開してたところだと思うんですよね。

そもそも政子がナゼ義時を差し置いて「尼将軍」なんてものになれたか。ドラマ的では急に政子がでしゃばってきた感じでちょっと分かりづらかったかもしれませんが、そもそも政子、43回で「従三位」なんて官位を朝廷からもらっていたのでした。

史実ではさらに、これと同じ年の10月13日に「従二位」というものに昇叙していたようですけど。とにかく「すでに鎌倉の中ではめちゃくちゃ偉い人」ではあったんですよね。

本来ならこれを息子・実朝のために発揮するハズだったのですが、実朝暗殺によって深く絶望。トウによって命を救われるも、もう幕府を離れて伊豆に帰ろうとしていたところ、「あなたは何をなされた!」と弟・義時に叱咤されて引き留められたのが45回の流れでした。

そこから姉ちゃん、また妹・実衣と、弟・義時のために立ち上がると……ドラマの構成としてはめちゃくちゃ胸熱だったんですよね。

義時推しの私としては、もともと頼朝が死んだときに伊豆に帰ろうとしていたところを無理やり引き留めて、結果、闇落ちさせたのはお前のせいだろ!なんて政子に対する怒りもあったんですけど。

いやぁ、やっぱやるときはやるのが姉ちゃんだわ……あの大演説には泣かされたよ。資料としては、ちゃんとそのときの演説の文章も残されているんですけど、それをドラマではあえて捨て、政子の正直な気持ちを御家人たちにぶつけるというオリジナル展開が見られましたけれども。

いや、でも実際、わかんないもんね!資料にある文章を、資料にあるまま読んだとは限らないわけじゃないですか!なんて……また史実主義の人たちとバトルになりそうな感じもしましたけど、私が見た限り、SNSでは絶賛の声の方が多かった気がします。

まぁ、ドラマとしても面白いですよね。史実そのままの文章を読んでもらうより、オリジナルの脚本にしてもらった方が。

おかげで一部の方からは「鎌倉の御家人よぉ!テメーら西のやつらにナメられてんぞぉ!これに日和(ひよ)ってるやついる?いねぇよなぁー!」みたいな、『東京リベ〇ジャーズ』ばりの大演説だったと話題にもなってましたがw

これはこれで好き。

実衣は謀反人から尼副将軍へ。トキューサ、愛嬌の暴力に歯止めがきかない!

一方、46回では息子・時元の挙兵を焚きつけ、謀反人として危うく殺されるところだった実衣ちゃんですけれども。47回では尼副将軍として政子をそばで支えることになりました。実質、実衣ちゃんが鎌倉のNo.2ってこと!?

これに対し、47回で実衣ちゃんが「私の首をはねろって言ったんでしょ」と詰め寄ると、小四郎が「言ってない」なんてたじろいでたのが笑えましたね。完全に兄と妹の立場が逆転しとるわ。

そして末っ子トキューサ。義時がその場を離れると「言ってました」なんてゲロってました。これが愛嬌ってやつなのか……。46回でも実衣の鼻と耳を削ぐなんて話が出た際には「せめて耳たぶだけにしてあげてもらえませんか」なんて言ってましたしね。

そして極めつけが、後鳥羽上皇からの義時追討の院宣が下った際。トキューサを指名したものもあるなんて言われて「記念にもらっていいですか」なんてセリフが飛び出しました。ここまできたらもう愛嬌の暴力だよ!兄・義時をも恐れぬ愛嬌。もうNo.3はコイツでいいんじゃねぇか。義時の立場が……。

実際、トキューサも政治家としてすげえ手腕を振るってるわけですからね。46回では、4代目鎌倉殿の件で、朝廷に1,000人もの兵を率いて上洛してたのでした。そして後鳥羽上皇とはまさかの蹴鞠バトルで本音を引き出すことに成功。そしてようやく三寅が鎌倉に下る、という流れを作りました。

これも時政の血ですよねぇ……時政も、後白河法皇とは双六バトルしたり、なかなかの関係性を築いてましたからね。そういえば時政追放の直前には、時政から「腹立つ顔だなあ!」みたいな悪態つかれてる場面もありましたけど、あれは今思えば同族嫌悪だったのかなぁ、なんて考えてしまいます……。

死を覚悟する義時。すべては太郎泰時のため――結果、のえとの夫婦関係は激寒に!?

そして、流れ的には執権なのにNo.4の一番下っ端?みたいな立場に追いやられちゃってる義時ニイちゃんですけど。そもそも執権にならなければ、引きこもりの木簡数え係ですからね……ほんとよう、後鳥羽上皇に名指しされるぐらい偉い立場になったもんだわ。

ただ、それもすべては息子・太郎泰時のため。何度もケンカしながらも、「太郎、私は、おまえが跡を継いでくれることを何よりの喜びと感じている」なんて言葉が飛び出しました。

今までも太郎のことは認めていた義時。これも愛した八重さんの面影を感じていたというのもあるんでしょうけど。ただ一方で、現・奥さんののえと関係がうまくいっていないのにも理由があるのかもなんて考えてしまいます。

のえさん的には、彼女なりに必死で義時に尽くそうとしているのはわかるんですけどね。そもそも二階堂のじさまによる政略結婚ですし……ただ、源仲章にコロっと騙されそうになったり、義時のかつての妻である八重や比奈のことを悪く言ったりしたのが世間的には悪い印象を与えちゃってました……。

言うて義時だって、第45回で「八重も比奈も、もう少しできた女子だった……」なんて、言っちゃイカン台詞を口にしてるんですけど。

47回では、ついにのえの兄まで朝廷から殺され、「見殺しにされた」とのえの怒りが燃え上がってました。

ただ、その後ですよ。「太郎、私は、おまえが……」というセリフ、のえも立ち聞きしてたんですよね。これを、のえがどう感じたのか。

この瞬間の義時は、自分の死をもってすべてに決着を付けようとしていました。ある意味では、のえの兄が殺された責任も自分で取ろうとしているかに思える。ただ一方で、のえの息子・義村は絶対に執権を継げない。それがわかった瞬間でもあったと思うんですよね。

だから、夫と死別しなければいけない苦しみと、息子の出世が叶えられない憎しみと……あれがあの、のえの妖怪人間ベラばりの哀しむような恨むような表情に込められていたのかと思うと……正直、吐きそうです、うぷぷ……。

さぁ、泣いても笑ってもついに承久の乱、そして最終回ですよ。最期、義時の死がどう描かれるのか。ネットではすでにいろいろ予想が立てられてますけど、この記事ではあえてそれは書きません。どんなラストになっても、衝撃は衝撃でしょうからね……。

心して、義時・最期の日を皆さんで迎えようではありませんか。

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