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経営者にとって従業員とは「お客様」である。

あなたが飲食店に入った時、「俺は客だぞ」とふんぞり返りますか?
十人十色ですから中には「お金を払うから偉い」「お客様は神様だ」という考えを持つ人もいるのでしょうが、きっと多くの人はそうではないと思います。

ではお店の経営者さんは従業員さんに対して「俺は給料を払ってやってるんだ」と偉ぶるのはどうでしょう?
大多数とは言えませんが、ごく少数とも言えず、少なくとも偉ぶるお客さんよりかは多いのではないでしょうか?

店員さんだって人間ですからお客さんに謂れのない事を言われたり無理な注文をされると嫌な気持ちになります。
そして働く場を与えて下さってお給料を支払ってくれる経営者さんであっても、素養の宜しくない扱いをされるといくら従業員とはいえやはり不愉快な思いをします。

お客さんはお店を利用してサービスを受けるのですからお金を支払うのは当然の事です。
その上で、店員さんの存在によって自分が受けたいサービスを提供してもらえるのですから、感謝の念を持ってもふんぞり返るなんてとんでもない事です。
大袈裟でもなんでもなく「美味しかったです。ご馳走様でした」という気持ちを持つのがあるべき姿だと言えます。

経営者さんも従業員さんが働いてくれているからこそお店が成り立っているのであるから、感謝の念を忘れてはいけません。
そして働きに対しての対価を支払うのは当然の事であり、偉い事でもなんでもありません。
それでも反論する経営者さんがいるのであれば、ならば自分一人でやれという話になるでしょう。

従業員さんも、働かせていただいている経営者さんに感謝の念を持たなければ、気持ちの良い仕事は出来ないでしょう。
その職場を創り出した経営者さんは、自分に出来ない事をやって成し遂げた方なのです。
普通の人は、何万円、何十万円も誰かに毎月払い続ける事なんて難しいでしょう。
それを実現している経営者というのはやはり偉い方なのです。
尊敬と感謝の気持ちを忘れては、社会人として大人として未熟だと言えます。
がしかし、嫌々働いているのであれば辞めればいいのです。
働く場所は自分で選べるのですから。

お客さんも、お店を選べる。
店員さんも、就業場所を選べる。
でも経営者さんは、その事業を継続するか撤退するのかしか選べません。
「天は人の上に人は作らず」とは言いますが、一番立場が低く選択肢のない人は経営者さんなのです。

だから経営者さんの立場ですと、従業員も「お客様」になるのです。

そもそも今の時代は個人の発言力がある時代です。
従業員にだってプライベートでは家族もいれば友人もいます。
そこで自分の職場はこんな場所だよと話をするわけです。
SNSなどでも何を書くかわかりません。
言わば企業にとって良くも悪くも一番の広告塔になるわけです。
その広告塔である従業員を蔑ろにしたら、もしかしたら企業にとって良くない事が起こるかも知れません。
今はそういう時代なのです。

経済理論上「会社は株主のもの」と言います。
その「会社」の中には従業員という資産も含まれています。
ですがその従業員という資産は流動性を持ちます。
経営者は従業員という資産に毎月投資をしていても、ある日突然失う事もあります。
そのような投資をしていては健全な経営は難しいでしょう。
元従業員がよくない噂を流す事だってあるかも知れません。
その噂とやらが小さな存在だからと、お得意のふんぞり返りをしていては、ある日もしかしたら足元を掬われる日がやってくるかも知れません。
なぜなら今はそういう時代だからです。
(大事な事なので二度言いました)

従業員が気持ちよく働くと、顧客満足度にも影響します。
従業員を不幸にする企業は顧客をも不幸にしかねません。
自分の立場を勘違いして偉ぶるような経営者のいる企業は、社会的に存在すべきではないと思います。
従業員だって退職する事になれば職歴に傷がついて転職に苦労する事もあるでしょうし、家族を養っている人は家族をも不幸にしてしまいます。
もう少しすれば、そういう企業が自然淘汰される時代になるでしょう。

私はその時代が早くくるようにお手伝いをしております。
転職者さんに正しい転職先を導く事が、私の使命です。

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