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憎悪が支配し、主観をコントロールされたものたち

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密室状態の別荘で、若き映画スター・比留間稔流が殺された。不老不死の吸血鬼〈蛭鬼〉の血を継ぐ稔流は復活すると、弟の真斗は信じて、事件の謎を追う。犯人は誰なのか、稔流は甦るのか? 本格ミステリと青春小説の要素を融合した力作長編。(Amazon内容紹介)

GW4冊目は初読みの作家 森晶麿さんの作品。

全く予備知識なしに作品を読み始めたのですが、当初から吸血鬼(蛭鬼)の話が登場し、語り継がれた話かと思っていたら、次第に明かされる真実の中に阪神淡路大震災にはもうこの物語の肝があって、その後東日本大震災と時代は動いて、真実に向けてあれよあれよと読まされた作品でした。

ミステリーとしても読めるし、日本独特の差別に対する物語でもあり、内容紹介にあるように、少年が大人になっていく過程を描いた物語でもありで、予想外に読み応えのある作品でした。

「自然災害が多いことも、長いものにすぐ巻かれたがるのもこの国の特質だし、都合のいい解釈がひとたび流布されると、それが真実と思いたがる」p146
「虚飾の歴史は終わり。ここからは真実だけ。これが現実というものよ」p312

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。今日があなたにとってかけがえのない1日となりますように。

昨日のnoteは↓

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