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アートと生き方

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日常経験する現象への柔軟な考え方は、人の生き方にどれくらい影響を及ぼすのかを表現したマガジンです。制作者としてだけではなく、体験者として日常をご紹介します。
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2021年1月の記事一覧

抽象画の設計図:油絵/完成篇

抽象画の設計図:油絵/完成篇

大きなサイズの油絵/抽象画における「スケッチに依存する」と「スケッチからはみ出る」の2つの作品をご紹介いたします。いずれも1997年に作成した幅210cmの大きめの油絵で、それぞれに3ヶ月程度費やした作品です。

当時通っていた大学(Pacific Northwest College of Art, Portland Oregon, USA)の卒業制作に制作した油絵は合計で4点ありましたが、展覧会

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抽象画には実は設計図があるというお話(着色篇)

抽象画には実は設計図があるというお話(着色篇)

【 簡単なレクチャー 】抽象画のスケッチを描き始めて着色の段階に到達した時、何が大切でどのようにすすめるのが良いか、具体的な実例を参考にご紹介します。

前回の記事をご参考頂き、白紙の状態から何を描くか、またその描き方を御確認ください。躯体となるデッサンが終わったらいよいよ着色の工程にすすみます。

下地スケッチに依存する

作品の躯体となるスケッチに、ある程度忠実に色を加えた際の実例です。直線的

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抽象画には実は設計図があるというお話(スケッチ篇)

抽象画には実は設計図があるというお話(スケッチ篇)

【 簡単なレクチャー 】抽象画を描き始める際に大切なのは、整理された完成予想図です。抽象画は適当に描き綴っているわけではなく、しっかりとした予想展開図のような構想が頭のどこかに存在しているものです。

「真っ白なキャンバスや画用紙に、好きな箇所に好きな色で描き始めるんでしょうか?」と幾度となく講師をしていた時代に質問されました。
対象者が初歩を知りたい場合は「そうですよ。どんなカタチでも色でも構い

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飛び込む勇気ってなんだろう

飛び込む勇気ってなんだろう

幼少期には簡単に飛び込んで行けた小川、窪み、段差。
飛んだ後に対岸に何が待ち受けているかはどうでもよく、ただ単に面白さに執着してトライしてみた記憶がある。

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幼少期を経て、物事への視野が広がったと同時に、挑戦した後のリスクを考慮するようになってきた青年期。
「これをしたらこれをしてあげる」という環境下で育ったわたしは、無条件に与えられたという記憶が薄い。

現在も随所の記憶が色あせ

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西の月

西の月

2009年、ボクにはたくさんの夢があった。
毎晩夜空を眺めては、幾千もの星屑に感謝をしたものだった。

毎日生かされている。
毎日生かされている。ボクは何度もそう繰り返し微笑んだ。

その夜空と眠るために、星に近い高台に寝床を作ろうと思った。
ジブンだけのこの場所は、街中の火も水も風も感じる心の砦だった。

ボクにしか見えない夢。
ボクしか感じない想い。
それらが全て詰まった高台の寝床。

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ボクとスイーツの接点

ボクとスイーツの接点

新緑の香り漂う春の季節を思うと、何故か「苺」が頭に浮かんでくる。スイーツ畑を連想して沢山の種類の甘いもの達に囲まれる感覚は、幾つになっても無くならない。

- All the sweets never disappoint you -

Baku Osawa

過去10年間、飲食店やホテルなどの撮影の際には必ず納めてきたスイーツ。洋菓子/和菓子は当然で、甘いとされる食物はかなりの種類と数を撮影しま

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今の情熱の注ぎどころは何処?

今の情熱の注ぎどころは何処?

今の時空を生き抜く時に、自身の立ち位置と環境を見回して、どこに何を注ぐのが重要であるかを考慮し実行することが、結局後半から上手く物事が回り出すと思います。

2020年に新型コロナウイルスの発症によって様々なことがそぎ落とされました。同時に、日頃盛りすぎていた事柄や様式を再確認し、最低限プラスアルファの生活がいかに楽で低コストであるかも認識した1年になったのではないでしょうか?

小さいレベルであ

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