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掌エッセイ

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心に水を。日々のあれこれを随筆や掌編に。ほどよく更新。
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2020年12月の記事一覧

【エッセイ】寮暮らし

【エッセイ】寮暮らし

共同生活をしたことは今まで三回ある。

いわゆる「寮暮らし」というやつだが、なぜか私は部屋運がなかった。

初めての寮暮らしは、大学卒業後に住み込みで働くことになった弁当屋の寮で、そこは会社が買い上げた一軒家に男四人で暮らすという、当時はそんな言葉はなかったがシェアハウスというやつだった。

弁当屋の詳しい話はまた別の機会に譲るとして、他の三人はちゃんと鍵の掛かるドアがついている部屋だったのに、私

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【エッセイ】ゴミ箱

【エッセイ】ゴミ箱

ゴミ箱ってちょっとやさしい。

ゴミ箱とは文字どおりゴミ、つまり要らなくなったものを捨てるための箱であるけれど、構造的にはプラスチックや金属製の板で空間を仕切ったものでしかなく、たとえば見るたびに悲しくなる写真をゴミ箱に捨てたとしても、その写真はまだ写真としてそこにある。

ゴミ箱と呼ばれる空間内に移動するだけで、写真そのものがゴミと呼ばれる別の何かに変化するわけではない。

それが本当の意味でゴ

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【エッセイ】さりげないおしゃれ

【エッセイ】さりげないおしゃれ

さりげないおしゃれ、という言葉になんかもやっとしてしまうのは私だけだろうか。

なぜかというと、さりげないおしゃれ、という言葉を聞くたびに私は、さりげないおしゃれをしているさりげないじぶんにニヤニヤしているオレ、のイメージがぱっと浮かぶからで、あなたそれって全然さりげなくないじゃん、めっちゃじぶん意識してるじゃん、とひとり思ってしまうからである。

さりげないおしゃれと言うからには、「さりげない」

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