片桐継
その星は生きている星 小さく、青く、強く、か弱く 愛しい約束に抱かれ、優しい記憶を抱いて、 暗闇に眠る、美しい星……
15:トゥシとヴァシェとバードル・ダブスバードル邸は昼食の時間を迎えていた。主の居室から間…
14:タツマと韻――オハヨウ いつもの朝、いつもの変わりない竜が機嫌よく隣人に鼻面を寄せる…
13:独楽(こま)とスグリム大きく完全無比の円を描き、月はまるで太陽のように薄い金色の光を…
12:トゥシとヴァシェと三本角と少女月が見下ろす夜明け前の荒野、目の前には数多くの《狩人》…
11:ラプトル明るい夜だな。 オイラ達の群れは、いつもの狩場とは違う茂みからここに出てみた…
10:タツマとユェズと棗(なつ)「戻りました」 疲れた声で戸口を空けたタツマ以下三人を 「お…
09:ダブ・バードルとエルーメラとミササギ「いかんな……」 アトル皇子が奥羽の末娘を正室に…
08:タツマとスグリムとユェズと独楽太陽が地平線に惹かれようとしていた。午後は休めと言われ…
07:ロード・奥羽とキユラ・奥羽と六郎佐「お館様、火急の件でございます」 午後、第二師団皇…
06:タツマとユェズとショウ・韻「雷竜のトゥシ。名前は聞いたことがあったけど……」 ユェズ…
05:ヴィクトリアス・シージップとアトル・アトリウム・エルデス都市の喧噪と打って変わり、静…
04:スグリムと独楽(こま)「居やがった」 その宮廷前の門のやり取りを遠くから見ていた男は…
03:トゥシ・怒槌とショウ・韻その日、空に雲一つない快晴の日、トゥシとヴァシェの目覚めはい…
02:バードル・ダブスと皇帝と正妃「陛下におかれましては、ご機嫌麗しく」 バードルは広間に…
01:タツマとユェズ「これで、準備は終わりだね」 流れ着いて半年が過ぎ、もうすっかり慣れた…
25:《三本角》(トリケラトプス)――アメ、ハ、コナイノヨ なぁに? そっと、空を見た。 いつ…