恐竜元年:始まってからの二日間の物語
15:トゥシとヴァシェとバードル・ダブスバードル邸は昼食の時間を迎えていた。主の居室から間続きの食卓室、主と彼が認めた客人のみが使う部屋に三人分の料理が用意され、主の横に侍従、卓を囲んで数人の侍従士が隙の無い動きでテキパキと世話を焼く。皺一つない羽毛を織り込んだ綾、水を弾くように作られている特別で高価な白い敷布をかぶせた立派な円卓には、主食であるシダの実の粉を練り上げた団子、貝の蒸し煮、魚肉がたっぷりと入った大椀が銘々にあり、希少な球果の柔らかいところだけを削り出して練りこん