キノシタアヤ /「ケモノート」編集長

福岡市在住。ライター・ウェブデザイナー。大牟田市動物園を勝手に応援するフリーペーパー「…

キノシタアヤ /「ケモノート」編集長

福岡市在住。ライター・ウェブデザイナー。大牟田市動物園を勝手に応援するフリーペーパー「KEMONOTE(ケモノート)」を制作/マガジンハウス「コロカル」/『Neverland Diner 二度と行けない福岡のあの店で』 趣味はアウトドア、日記。カレーとコーヒーが好き。

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WORKS_これまでのおしごと

わたしはこれまで、フリーでウェブ制作を行いながら書くお仕事をしてきました。「本業はあくまでウェブ、書くことは副業」そんな感覚でいました。 ですが、歳を重ねるごとに書くことがどんどんおもしろくなってきて、「書くお仕事の方に軸足を移したい」と考えるようになりました。(ウェブもおもしろいのですが、わたしにとって書くことはそれを上回るおもしろさがあります) そのために何から始めればいいのか……?と、一瞬考えましたが、よくわからないので、ひとまずわたしがこれまでやってきた「書く」お

    • 4月17日水曜日〜4月23日火曜日の日記

      友だちとのランチは心の栄養。美容室はご自愛の外注。 身長のびてる疑惑、ついに真相が明らかに。 相方、ピアノの発表会にカレーTシャツを着ていく? などなどあった一週間でした。あいかわらず平和です。 四月十七日(水) 晴れ宇多田ヒカルの「何色でもない花」が頭のなかで流れている日。 「名高い学者によると 僕らは幻らしいけど」 ほんとうにそうなんじゃないかと思う。 夜、寝る前に子どもが、「地球のまわるはやさは?」といったので調べた。 まず、地球の回転には二種類ある。自転と公転だ

      • 4月10日水曜日〜4月16日火曜日の日記

        イオさんからインタビューを受けた話。 相方のブーメラン、なくなる。 腰痛、どうするどうなる。 などなどあった一週間でした。平和です。 四月十日(水) 晴れ朝、子どもがわたしの腰のところに抱きついたまま「時間がとめられたらいいのにー」と言った。どうして、ときくと「そしたらずっとママとぎゅーしてられるから」。 今日もかわいさの針が振り切れている。 午前中、川内イオさんインタビュー。 これは、ライタースクールの受講特典の一つで、師匠のインタビュー取材を実際受けてみよう、という

        • 4月3日水曜日〜4月9日火曜日の日記

          春休みの最後に、キャンプへ行った。新学期が始まり、子どもは新しいクラスで学び始めた。そんな一週間でした。 四月三日(水) 雷雨四時半頃にいちど目が覚めた。そういえば昨夜も、同じくらいに目を覚ました。 トイレに行き、洗面所の椅子に腰掛けてなんとなくスマホを見ていたら、寝室から「ままー」という声がした。やっぱり目を覚ましたか、と思いながら寝室にもどる。 子どもはわたしがいないと眠れないらしい。幼稚園のお泊まり保育で、わたしと離れているのが寂しすぎて昼間から涙ぐみ(泣きながらお

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        • 日記・かみさま、わすれない〈つづき〉
          6本

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          25歳の時、友だちが死んだ。

          深夜にその事故は起きて、朝のニュースで友だちの名前が流れたらしい。 それを観ていた大学の同級生Mは、わたしに電話をかけてきた。わたしは仕事中で、滅多にないMからの電話をなぜか「かけまちがいかな」くらいに思って気にもとめなかった。 いつもどおり、会社の同僚たちとランチをして、午後も仕事。 友人の家で夕飯を食べることになっていたから、楽しみで、つまらない作業をしていても気分がよかった。仕事が終わると直接、その友人宅に向かう。 友人が食事の支度をしているあいだ子守りを任され、赤

          3月27日水曜日〜4月2日火曜日の日記

          三月二十七日(水) 晴れ昨日までの天気がうそのような快晴。 早朝、先日書いた記事が公開されたのでSNSで告知をする。 ライター仲間たち、師匠のイオさんがそれぞれに反応をしてくれて、うれしい。 今日の服。アイボリーのカシミア混ニット、ブルーデニム。 今日は子どもの学童がお休み。春休みらしく子どもがぼーっとする日があったほうがいいのでは、と、週一はお休みを入れている。しかし、朝からびっくりするほどめんどくさくて(ねーねー、ぼくなにしたらいいー?やすみの日だから、マック行き

          3月27日水曜日〜4月2日火曜日の日記

          「できない」を笑わない

          火曜日は子どもの体操教室だった。 すこしはやめに到着した教室で、(前の時間帯の生徒さんだろうか)小学校高学年の女の子たちが、つぎつぎとバク転を決めている。 その姿に圧倒された。 いったいぜんたい、どのような手順であれができるようになったというのか。手順をふめば誰にでもできるものなのか。 わたしには、あれができる道筋がまったく見えない。 毎朝のヨガ配信で、先生に「できれば、三点倒立もみなさんやってみるといいですよ」と声をかけられ、「そんなの、とてもできませんよ……」と思っ

          3月20日水曜日〜3月26日火曜日の日記

          三月二十日(水・祝) 晴れ・強風で寒い まだ喉が痛いので、あたたかいものが食べられない。ここしばらく冷めたものばかり口にしていて、心から「おいしい」と思うものを食べていないことに気づいた。 あたたかさとおいしさって結びついている。おいしいものを食べられない生活には豊かさがあきらかに不足する。 室内にいると、外が天気よくあたたかそうに感じて、お昼は公園に食べに行きたいと二人にいうと、そうしよう、となった。また公園の近くのサンドイッチ屋さんでお昼を買えばいいね、と。けれど昼前

          3月20日水曜日〜3月26日火曜日の日記

          ジタバタした先にあるもの。|中川正子「みずのした」ブックレビュー

          中川正子さんの新著「みずのした」を読んだ。 この本は、10年以上前から正子さんがつづってきた言葉に、みずから返事を書くような構成になっている。時にやさしく、時に厳しく。 そのころの自分のジタバタを、冷静すぎる視点で観察して、読んでいて痛くなるくらい精細に描写する正子さんを、なぜだか「めちゃくちゃカッコいい」と感じた。 水の上では優雅にカッコつけて、水の下ではジタバタとしている白鳥。 そうやってジタバタしながら必死にカッコつけて、人ってようやくカッコいい大人になるんじゃな

          ジタバタした先にあるもの。|中川正子「みずのした」ブックレビュー

          3月13日水曜日〜3月19日火曜日の日記

          三月十三日(水) 晴れ 今朝は起き抜けに、子どもが「きょうは6ねんせいと学校にいくさいごのひだ」とつぶやいた。いつも一緒に登校している、Mさんと離れるのが寂しいみたいだ。 行ってらっしゃいと見送り、朝ご飯を食べていたら、Mさんのお母さんからLINEで写真が送られてきた。最後だから、一緒に登校している町内のメンバーで写真を撮ったのだそう。登校を渋っていた時期、Mさんと給食の話しをしたりして、気がまぎれて学校に行けたということもあった。Mさんは知らないだろうけど、わたしたちは

          3月13日水曜日〜3月19日火曜日の日記

          言葉は間に合わない

          『Neverland Diner 二度と行けない福岡のあの店で』が発刊されて、およそ一年が経った。 依頼いただいたのは、たしかその前の年の12月ごろで、原稿を出すまで一か月もなく、「書けない……」と、とても苦戦した記憶がある。 わたしが書いたのは、福岡県西方沖地震があった日のこと。 つまり、19年前の今日、起きたできごとだった。 地震の日、なぜか、父と母と一緒にお昼ごはんを食べることになった。 その時のことは、不思議な思い出として脳に刻まれていた。 どんな日だったのか

          2月の日報

          2月1日 大好きな大先輩の新しい本が出るという告知を見て「楽しみです!」とコメントしていたら、何も言わずに本が送られてきた… 粋…(わたしが勝手にいろいろ送りつけていたお返しのつもりでいらっしゃるのかもしれない)わたしも大人になったら真似したい。。 2月2日 Duolingoが1ヶ月以上続いている。フランス語と英語を並行してやっていると、フランス語が難しいので英語がすごく簡単に感じて休憩代わりになるという良い効果がある。 2月3日 ピアノの発表会の時に着させる服をなんとな

          「かみさま、わすれない」にお寄せいただいたコメント

          昨年発刊した日記Zine『かみさま、わすれない』にコメントをいただけるのがうれしくてうれしくてしかたないので、まとめてみました。 あらきちさん @aluckyichi 「ありのままで あたたかで あたりまえじゃない日常のこと」 川内イオさん @iokawauchi 「僕が惹きつけられたのは、丁寧に緻密に描かれた書き手の心情だ。 引きこもり生活で徐々に高まる息苦しさ、リモートワークと保育園の休園で強制的に家族との距離が縮まることへの戸惑い、その新生活での小さな発見や喜び

          「かみさま、わすれない」にお寄せいただいたコメント

          1月の日報

          1月1日 能登にいる友達、家もご家族も無事だと…よかった… ほっとした、、 でも避難中と。大変だよな。。 1月2日 福岡に帰ってきた。家が最高。 なにか、昨日の夕方からずっとどきどきしている。頭はおちついてるはずなのだけれど。ちょっと情報から離れて、あたたかいものを飲んで、はやめに寝よう。寝られるかな。 1月3日 今年。いろんなところに行ってクレープが食べたいな。 1月4日 こういうふうに言えば(すれば)、夫や子どもを自分の思うままにコントロールできる、みたいなアドバ

          12月の日報

          12月1日 子ども(7さい)が「きょうはパーティーみたいなごはんがいいなぁ…」と言うので(パーティー…?なんぞ…?と思いながら)「じゃあさ、クリームシチューとピザなんてどう?」と言ったら「うわぁーい!」って喜んでる…かわいすぎる 12月2日 エモいことをつぶやきたくなる夜。あー、たのしかった。 日本のあちこちから、スペインやイタリアからも福岡に大集合してくれたみんなと別れ、帰宅してからじーんとしてる。稀人ハンタースクールのみんなが、わたしにはかわいくてしかたないよ… 12

          ケーキは不平等に。

          昨日、夢のなかで相方が言った。 「子どものころ心のひきだしにしまったものがね、大人になったときにその人を助けてくれるんだって」 相方はこんなことを言う人ではない。 いつものやつだ。わたしは、夢をきっかけに何かを思い出すことが多い。 今日はクリスマスの記憶だった。 わたしの心のひきだしにしまってあるクリスマスは、「翌朝のケーキ」だ。 わたしは今でも、朝にケーキを食べることを好んでいる。 だけどあのころのおいしさには到底かなわない。それは「勝利の美酒」ならぬ「勝利のケーキ」