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3月27日水曜日〜4月2日火曜日の日記


三月二十七日(水) 晴れ

昨日までの天気がうそのような快晴。

早朝、先日書いた記事が公開されたのでSNSで告知をする。
ライター仲間たち、師匠のイオさんがそれぞれに反応をしてくれて、うれしい。

今日の服。アイボリーのカシミア混ニット、ブルーデニム。

今日は子どもの学童がお休み。春休みらしく子どもがぼーっとする日があったほうがいいのでは、と、週一はお休みを入れている。しかし、朝からびっくりするほどめんどくさくて(ねーねー、ぼくなにしたらいいー?やすみの日だから、マック行きたい!ロイホでもいい!などなどからんでくる)「あーあ、休みにしなけりゃよかった」と思う。
この一連の流れが、長期休みの風物詩みたいになっている。

9時ごろ、子どもは「きのこの山手づくりセット」でオリジナルのきのこの山をつくりはじめた。きちんとエプロンをして、型にミルクチョコ、ホワイトチョコ、いちごチョコ、三種のチョコペンでチョコを流し入れていく。そこにきのこの「軸」であるビスケットを刺して固めればできあがり。
なのだが、「ままー、みてみてー」と、チョコを型に入れたところを律儀にわたしのところへ見せにきた結果、「軸」がささらないほど固まってしまった。ペンの中に残ったチョコをもう一度ゆるくして型に追加し、なんとか軸をつける。
できあがった「きのこ」を一個もらった。不恰好でかわいい。ちゃんとおいしかった。

お昼は資さんうどん。きつねうどんの「きつね」の醤油味が尖って感じる。そういえば先日蕎麦屋さんに行った時、だしつゆの醤油も尖って感じた。「コーヒーが薄く感じる」のはこの二日ほど感じなくなった気がするのだが、これもまた、あの体調不良の後遺症みたいなものだろうか。

帰宅すると子ども「おとなり(弟)、帰ってきてるかなあ」という。午前中遊びに誘いに行ったら不在だったらしい。もう一度誘いに行き、はずむ足取りでもどってきて、「ぼくはうんがついてるなあ!」と言った。インターホンを鳴らしたところ、お隣父が出て「いないよ」と言われたが、帰ろうとした時にちょうどお隣弟が帰宅したらしい。
二人で公園へ。夕方まで遊んでいた。

三月二十八日(木) 雨

深夜二時過ぎに目が覚めて洗濯機をまわした。
洗面所に腰かけ、昨日ほとんど読み終えていた、中川正子さんの「みずのした」の最後を読む。

水の上では優雅にかっこつけて、水の下ではジタバタとしている白鳥。
そうやってジタバタしながら必死にかっこつけて、人ってようやくかっこいい大人になるのかもしれないと思った。
「ねえ、ジタバタしてる?」
人生の先を歩く正子さんにそう問いかけられているみたいだ。

トシオさん(正子さんの夫)のエピソードに特に泣かされた気がする。泣きながら付箋を貼りまくった。めちゃくちゃ素敵な本だった。

今日の服。ベージュのボーダータートルニット、白いデニムパンツ。

ウェブの作業、荷物の発送をいくつか終わらせた。

仕事の電話を待っていたら、子どもが学校を出たとGPSの通知がとどいた。外は雨だ。車で迎えに出る。
大きな道路の横断歩道の手前で停車していると、ちょうど子どもが横切った。傘をさしていない。信号が変わって右折し、追い越したところでやっとこちらに気づいた子どもは、ニコニコしながら近づいてくる。

子どもを車に乗せながら、「もー、どうして傘ささないの」というと、「だって、だってね!」と興奮していて言葉にならない。風が強すぎてさせなかったのだそうだ。おまけに帽子も風で何度も飛ばされた、と愉快そうに言う。

わたしは運転しながら、この人を雨風の中一人で歩かせたことを申し訳なく思っていた。帽子を追いかけて車にはねられなくてよかった、とか、風邪をひかないといいけど、とか、いろんな気持ちがよぎって泣きそうになっていた。後部座席の子どもが興奮してニコニコしているのが救いだった。

三月二十九日(金) 晴れ

朝。おべんとうのハンバーグに添えるにんじんのグラッセをつくる。一個ずつハートに型抜きして。時間がないのに何をやってるんだと思う冷静な自分もいるけれど、気にしない。

朝のヨガ配信(視聴)に復帰。先生、あいかわらず良い。今日の先生のことば。

〈みなさんできないできないって言うけど、できてるから。できないところにばかり意識を向けてるだけ。できてるところに目を向けてあげて、笑ってみたらどうでしょうか。〉

今日は天気がよく、気温は20℃を超える予報。いよいよ春らしくなってきた。

相方は先週にひきつづき、細切れ春休みの日。子どもを送ってそのまま映画館へ行き、朝イチで「オッペンハイマー」を観るそうだ。

15時半。子どもが学童を出たタイミングでお迎えに行く。コンビニの近くで合流し、コンビニでおやつを買って帰る。こどもはぷっちょを買っていた。(ぷっちょかグミばっかり買う)わたしはプリン。

夜は、イラストレーターの友人Mさんと、Fさんを囲む会。大手門の焼き鳥屋さんへ。
バスの中から舞鶴公園の桜を見る。まだ二分咲き程度。満開ではないけれど、ライトアップや出店で盛り上がっていて、人がたくさん。大手門がこんなにざわざわしているのはこの季節ならではで、わくわくする。

おいしい焼き鳥をいただきながら、またとりとめのないおしゃべり。
Fさんの話がおもしろすぎて、「本を出してほしい」と二人で懇願する。 Fさんは私たちより20歳ほど先輩だけれど、いつもお肌ツヤツヤで、結局仕事が楽しいのよね、なんて言っていて、毎度元気をもらう。
最近、二冊の本を出したMさん。また新しい企画が動き出したそうで、充実していて輝いている。
Mさんはわたしのことを「最近、すごくたのしそう。友だち関係も広がってるよね」と、とても喜ばしいという様子で言ってくれて、わたしの友だち、なんてすてきなんだろうと思った。

焼き鳥屋を出て、夜桜を眺めながら大濠公園を三人で歩き、ワインとコーヒーが飲めるエクリュへ。おいしい白ワインを飲みながら、コロナ禍の話、庭の話などして、23時ごろ解散。別れ際にFさんが、お店で売っているバゲットを一本ずつくれた。自宅用も買ってあるの、と言っていたから、バゲットを三本も持ってずっと歩いてくれていたのだ。ほんとうにやさしい。

帰宅して、FさんとMさんが話してくれたことをメモにまとめながら、なんて幸せな時間だったのだろう……と余韻に浸っていた。

三月三十日(土) 晴れ

昨夜、寝る支度をすませてベッドに入った時、目をさました子どもが「わあ〜!」といった。わたしの帰宅を喜んでくれたのだ。今朝、目をさました子どもにそのことを伝えると、憶えていないとのこと。意識がなくてもかわいいだなんて、この子ったら、と思う。

お昼は子どものたっての希望でロイホへ。子どもはいつものパンケーキに、しれっとアイスクリームをつけていた。ドリンクバーでジュースが飲み放題なのも気に入っているらしい。
今日は、はじめて飲みものを自分でつぎにいけた。

帰宅するとすぐに、子どもはお隣の弟に「あそぼう」と言いに行ってしまった。公園へ行って、そのあとはうちのデッキで、お隣の兄も加わりレゴで遊んでいた。暗くなるまで。

庭のメダカ鉢に赤ちゃんメダカを放した。昨年いつのまにか生まれて、ちいちゃすぎてすぐ死んでしまうといけないので別の水槽に移し、あたたかい場所で育てていた子。一匹だけ冬をこえて生き延びた。やっと大きくなったけれど、それでも他の子にくらべるとまだまだ小さい。
めだかの追いかけっこ、かくれんぼ。ずっと見ていられる。

三月三十一日(日) 曇り

今日の服。青白ボーダーのシャツ、緑のスカート。

朝から油山の「もりのいま」へ行く。数か月ぶり。目的は、沖縄の金壷食堂の台湾ちまき。食べると元気になるので大好きなのだけれど、買えるところがかぎられている。

どんよりした天気だったが、花見客と登山客がぞくぞくと訪れていた。
どんよりというか雨がぱらついている。上の方にあるBBQスペースには屋根があるらしい。子ども連れのグループが、重そうな荷物を坂の上にどんどん運んでいる。
たしかに、今週を逃したら、来週はもう葉桜かもしれない。

買い物をすませて、お店の横の階段をのぼり、夫婦岩のほうへ行ってみた。
夫婦岩のそばには展望台があり、市内が一望できる。しかし、かすみがかっておりぱっとしない。
油山ってなんかぱっとしなくて、そこがいいところでもある。

そういえば、市民の森に入るところでぽてぽてと歩くこぐまのような生き物を遠くに見かけた。タヌキやあらいぐまのように足が細くなかった。でも、くまのはずはないよねとか相方と言い合っていた。(後で調べてみると、どうやらアナグマのようだ)

帰りにスーパーで買い物をして帰宅。しばらくしてからお昼ごはん。わたしは早速買ってきたちまきを食べる。三角のおこわを開くと、ごろごろっと出てくる大豆とキューブ状の高野豆腐。味がしみていておいしい。エナジーチャージされる。

昼過ぎ、子どもはお隣の兄弟と庭で遊び始めた。神経衰弱とパズルゲームをやったらしい。兄がサッカーで出かけるというので、弟も帰ったそう。子どもは「なんで弟くんまで帰ったのだろう……」と不満そうだった。

15時前から思いつきでクリームパンをつくる。まずカスタードをつくったらその時点で牛乳が足りなくなった。
暇そうな子どもに、「はじめてのおつかいしてみる?」ときいたら、ぴょこんと耳が立ったような表情をして「いく!」といった。

通学路の途中にあるコンビニへ、GPSと1000円札、エコバッグを持たせて送り出した。どうやら走っているようで、アプリ上の表示がずんずん進んでいく。それを見ながら材料の計量をする。途中、GPSの動きが悪くなった。タイムラグだろうとは思いつつ、心配になってエプロンをつけたまま外に出ると、はぁ、はぁ、と声がきこえて角から子どもが姿をあらわした。

帰ってきた子をぎゅーっとおなかのあたりに抱きしめる。おやつは買った?ときくと、買えなかった、という。大好きなアイスでも買ってきたらよかったのに。持って帰ってきたお釣りで、自動販売機でジュースを買ってあげた。メロンソーダを選んでいた。(いつもの)

パンを焼いているあいだに夕飯の支度。うちのオーブンは焼き目がすぐつくわりに焼くのが遅いので、様子を見て焼き直したりしながら夕飯を食べた。

卵液を塗ってから、オーブンの余熱が完了するまでに時間が空きすぎて、卵液が乾燥したのか、焼き目がまばらについてしまってできあがりは不格好。さめたてのクリームパンを一つ、切りわけて二人に食べさせたら、おいしい、と言ってくれた。よかった。

四月一日(月) 晴れ

子どもの学童をお休みさせた。昨夜、行きたくないとシクシク泣かれたのだ。こういう時はストレスがたまっていたり、体調不良の兆しだったりするのでできるかぎり休ませる。

今日の服。白い薄手のセーター、濃紺のテーパードデニム。

昼前に、子どもと自転車でいつもの公園に行く。
近くの大学で入学式があったため、道にたくさんの人が歩いている。子どもはまだ自転車に乗り慣れていないので、そのすき間を運転するのにふらついている。ゆっくりゆっくり進む。

公園近くのコンビニで、お昼ごはんと飲みものを買う。子どもは納豆巻き。わたしはトルティーヤサンド。子どもは、飲みものにフルーツミックスジュースをチョイスしていた。納豆巻きとの食べ合わせは最悪な気がした。(口出しはしなかったが)

公園に到着すると花見客でにぎわっている。ボール遊びやシャボン玉を飛ばししている子どももいる。すこし離れた木陰のところで、うさぎを散歩させている若い人もいる。桜の木の下、車椅子でくつろいでいる人もいる。
ここの公園は、いつも思うが天国っぽい。写真に撮ると本当にそんな感じだ。

松の木の木陰にシートを敷き、お昼を食べる。そのあと持ってきたポメラで日記を書く。(ポメラで書くと捗るので最近ハマっている)子どもは自転車とサッカーの練習に励んでいた。

帰りに本屋へ。
今朝、子どもが、二年生で習う漢字(200文字ちょっと)をぜんぶ書いたんだよ、とノートを見せてくれた。漢字辞典を暇な時に眺めていたりするし、興味があるようだ。
わたしも漢字が好きな子どもで、漢字検定の何級かを持っていたのを思い出した。小学校低学年から受けられるみたい(年齢制限はない)で、やる気があるというので、テキストを選びに。

漢字検定のテキスト、子ども向けのものは一種類だけだったが大人用は種類が多い。わたしもまた勉強してみよう、と思いテキストをぱらぱらめくっていたら、一気に記憶が蘇ってきた。二級から急に難しくなる。そして、準1級ではまったく読めない漢字が出てくる。20年以上前のことを、よくおぼえているものだ。

大人が漢検の本を眺めているあいだ、子どもは児童書コーナーを眺めていた。児童書を買いにきたわけではないのだが。
しかし、「すごろくがほしい!」と言われ、わたしは断ることができなかった。なぜなら、ずっとすごろくがほしいと懇願されていて、どれがよいのかいまいちわからず、決めきれないうちに結構な月日が流れてしまっていたからだ。
その本屋にあったすごろくは、世界旅行すごろくや日本旅行すごろく、宇宙、妖怪、などなど、14種類ものすごろくがA4サイズの薄い箱にきゅっとおさまっている。良いものに思えたので買う。

帰宅しておやつのアイスを食べ終えるとすぐに、子どもは「お隣とすごろくしたい!」と言って、家をとびだしていった。お隣弟は「なにそれー!」とノリノリで出てきて、二人で、庭のデッキでしばらくぎゃーぎゃー大騒ぎしながら遊んでいた。後できいたら二人きりで5種類のすごろくをやったらしい。「男の子だけ一回やすみ」などの指示があったが、ふたりとも男子なので何も起きなかった、という報告を受けた。

すごろくに飽きた二人は、任天堂Switchでマインクラフトを始めたらしい。ふとリビングからデッキをみやると、ふたりが寄り添ってゲームをしていてかわいらしかった。

夕飯はハヤシライス。ハヤシライスって、いつも予想よりおいしい。

四月二日(火) くもり

ご飯を炊きそこねたので、今日のお弁当は焼きそば弁当にした。食べる時に麺がくっついていないか、すこし心配。(くっついていたらしい)

昼食後、ひさしぶりに緑道へ行った。
近所の登山口につづく緑道には、急坂の階段がある。コロナで外出が難しかったとき、ここを子どもと登るのが日課だった。今日はひとりで登る。

肺にしっかり酸素をいれるように、深く呼吸をしながら、ゆっくりと。
階段のいちばん上にあるベンチに腰掛け、木々の隙間から、遙か下のほうに見えるいつもの道を眺める。ミニチュアのバスや車やバイク、工事車両が走っていく様子がかわいい。

帰りにコンビニでアイスコーヒーとおやつと新聞を買って帰宅。なんだかとてもすっきりした。
帰宅すると、子どもの新しいトレッキングシューズが届いていた。どんどんサイズアウトしてもう三足め。足が大きくなる前に、また子どもとたくさん登りたい。

夕方から体操教室。先々週に体験をして、今回で二回目。

子どもたちが、自分の背の高さかそれより高い大きさのとびばこに向かっていく。とびこえるには、全力で走る、踏切をしっかりとつよく、手をできるだけ奥に。そして、最後に必要なのは勇気なんだと思った。

レッスンが終わった後も、子どもたちはその大きな跳び箱をぴょんぴょん跳んでいた。もちろん飛び越えられない子がほとんどなんだけど、みんな楽しそうに、全力で走り、踏み切る。

コーチがその列にまじり、跳び箱を軽々と飛び越え向こう側で一回転して見せた。それをみた子どもたちの目の色が変わったのがわかった。成功率があがっていく。

勇気って、「できない」という意識をとりはらうことだ。
そのストッパーを外すには、「できる人」を見るのがいちばん効果的なんだな。

走りたりず、踏み切りがうまくできていなかったうちの子も、みんなにつられて全力で走り、最後には踏み切れるようになっていた。

レッスン場の隅には、次のクラスの中学生の子たちがきて、華麗にバク転を決めていた。「できる」と確信している姿が、わたしには眩しかった。


(次回は 4月17日水曜日 に更新予定です)


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