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考えてること

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制作に関係なく普段考えていることなどのエッセイ
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感情の捉え方と、仕事的人間

感情の捉え方と、仕事的人間

働いていると、全てが資本主義経済に最適化されていくのを感じる。
それは自分または他人の身体、感情、言語全てが何かを実現するための道具として陳腐化されていく感覚に近い。働いている間、自分の感情を理解し、「コントロール」して、仕事を進めるというモードに入る。
会社のビルには様々な人が居る。自分の会社以外の誰か、ビルの管理の人、コンビニの店員さん、清掃の人など。仕事モードの自分には、自分の仕事に「関係の

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同窓会

同窓会

大学(学部)の同窓会があった。
2020年に卒業してから4年ぶりで、定期的に会っている友達も、卒業以来会っていない友達も含めてたくさんの同級生と会って話すことができた。

今の会社には新卒で入ったものの、自分は大学院を挟んでいて年齢が少し上なこともあり、純粋に「同級生」と呼べる関係の人々は学部の人たちな気がしている。コロナで卒業式が無くなったこともあり、意外と皆それぞれの関係を大学時代から地続きな

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晴耕雨読

晴耕雨読

ここ数週間天気が悪い日が多く、せっかく暖かくなってきたのに勿体ないな、と思う。同時に、なんて融通の利かない生活をしているんだと虚しくなる。

多くの都市生活を送る人々は基本的に曜日毎に予定を決めている。平日に働くまたは学校に行く、土日に休む、出かける。こんな機械的なサイクルは、天気という最も身近な変数を無視した極めて不自然な習慣だ。

幼い頃からその習慣に慣れた人間は、自然とは「無視できるもの」で

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恥をかかなければ

恥をかかなければ

恥をかくのが嫌いだ、と気づいた。

私にとっての「恥」とは、「言葉にされない恥」である。表面上にこやかに接してくれている相手が、内心で「あ〜、この人全然わかってないんだな」とか「あ〜、こういうパターンね、はいはい」みたいな、見透かされている感みたいなものがとてもとても苦手で、相手の顔色を常に窺って余計な想像を膨らませてしまう。

例えば、歯医者に行くのが苦手だ。なぜかというと、痛くて怖いからという

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受動的、能動的

受動的、能動的

中村佳穂の新譜を聴きながら、センチメンタルな気持ちになって久々に文章を書きたくなった。僕の「自信」というものはとにかく些細な人との会話や、小さな出来事に左右されるようで、今日はそれをどちらかというと失う感覚に陥り、駅を出て自転車に乗ろうという瞬間に色々な感情や考えが込み上げてきた。特に今日、一つの目標として考えていたアートアワードの授賞式(自分は選ばれていない)があり、かつそのアワードが今年は募集

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お米にも道がある

お米にも道がある

お米を炊こうとして、ふと「なんで米を炊く前に研ぐんだ?」と思った。というか、そもそも正しい米の研ぎ方も知らなかったので、「米 研ぎ方」で調べてみる。

お米の研ぎ方が、5つくらいのステップに分けて、かなり事細かく説明されている記事が出てきた。

ふっくらおいしいご飯を炊くには、研ぎすぎてはダメとか、ざる研ぎしてはダメとか、10秒くらいでやるとか、様々なルールがあるようだ。少し面倒くさいなと思う。

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【初海外】ニューヨーク旅行の感想と行った場所

【初海外】ニューヨーク旅行の感想と行った場所

2020年3月4日-13日までアメリカのニューヨークに行ったので、感想と行った場所のまとめ。

まずは[感想]。なんとなくジャンル別です。因みにはじめての海外旅行なので必然的に日本との比較。

・人が個人として存在している 店に行っても日本は「店員さん」っていうアノニマスな感じだけど、アメリカでは1人の人間という感じ 人によってフレンドリーだったりかなり無愛想だったり個性的 ホームレスも堂々として

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世界よ美大になれ

世界よ美大になれ

僕が高校生くらいまで受けてきた学校教育や、日本社会に対して思うこと、それはあまりに「画一的である」ということだ。

こう言ってしまうと、その意見自体が酷く没個性的でありふれているように感じる。しかし、そういった意見自体がもはや聞き飽きたと感じるくらいに言語化されているということ。つまり「画一的だ」「没個性的だ」「窮屈だ」ということを、その社会に暮らす人自身が言語化できてしまうという点にまず問題があ

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無関心について

無関心について

 東京は冷たいという人もいるが、僕はそうは思わない。ただ、立ち止まることさえ許してくれれば、東京という街が僕は好きだ。
 ホームで電車を待っている時、向かい側にいる誰かのことを考える。慌ただしく階段を降りてきて、電車を逃す人、笑いながらイヤホン越しの誰かと会話する人、僕と同じようにただこちら側をぼーっと眺めている人。あらゆる人の風景が一様に直線上に並んでいる。

 会社の飲み会で、誰とも話さずにつ

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