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道具とコミュニケーション~自然界の生存戦略に学ぶ~
日経電子版の記事【自然に学ぶ"弱者の戦略" 競争を避けて生き残り】は、決して体が大きく力が強い生物ばかりが生存している訳ではない自然界で、弱者がどのようにして生き抜いているのか、その生存戦略に迫った興味深いリポートです。
さっそく、記事からその一例をピックアップしてみると――
▶弱者の生存戦略
①『不人気戦略』・・・厳しい環境にあえて進出して、そこで得られる
メリットを占有する。
(例)ハコベ・・・道端など踏まれやすい環境でも生き残れる柔らかい葉と
茎を獲得し、日光・栄養分などを他の植物と争奪しなくて
よくなった。
②『変化対応戦略』・・・環境の変化に対応して最適化する。
(例)オオバコ・・・往来が盛んな場所では、踏まれる圧力に耐えられる
よう背が低く葉は小さくなり、踏まれにくい場所では、
高さ20センチ以上に伸びて、日光を多く受ける。
③『時間差戦略』・・・他と競争しなくて良い時期・時間を選ぶ。
(例)タンポポ・・・「(記事より)背の高い植物が少ない春に花を
咲かせ、他の植物が茂る夏には葉が枯れて根だけが
残る。秋から冬にかけて再び葉を伸ばす」
④『フロンティア戦略』・・・誰も進出していない極限環境に進出し最適化
する事で競争を回避する。
(例)海底下2キロメートルの地中に生きる微生物
こうしてみると、弱者の生存戦略には、厳しい環境に適応することで競争を回避し、その環境で得られるメリットを占有する、というしたたかな強さが感じられます。
この自然界での弱者のメソッドは、ブルーオーシャンに進出するスタートアップ、ファーストペンギンに通ずるものがあり、未開の市場に最適化したビジネスモデルでその市場を席巻する、というメソッドを改めて考え直すきっかけを与えてくれそうです。
翻って人類はどうであったのか、かつて筋肉質で脳も大きいネアンデルタール人との競争の中で、人類は『道具』と『コミュニケーション』のポテンシャルで生き残ってきました。
――そして、『道具』と『コミュニケーション』、この2つは、現代も変わらぬ2種の神器――『ハイテク』と『ICT』であり続けています。
▶人類の生存戦略=道具✖コミュニケーション
▶企業の成長戦略=ハイテク✖ICT
=テクノロジー✖IT
=モノづくり✖IT
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