マガジン

  • 恋しい東南アジア ベトナム

    僕の大学3年生の夏の思い出です。 命の危機を感じた夏のこと。

  • 1人になりたい衝動

    今だから書けること。 これを読んで、誰かがまた生きていけますように。

  • 恋しい東南アジア タイ

    僕の大学2年生の夏の思い出です。 いろいろ考えさせられた夏のこと。

最近の記事

23.09.13 終

何をしても終わりばかりを結末ばかりを考えてしまう。 もっと言えば終末 残酷で意識がどうかしてしまいそうなほどの苦痛 それなのに、とてつもなく薄情で、感情も温度もないような終わり 人形みたいな永遠の命の絶望。

    • 23.05.01 ヤングルーザー

      大好きな人の大昔の日記を全て読破してしまった。 これは偽物?と思っていたものが本物だった。 昨晩はまたやってしまった。 月に一度くらいは許してほしい。 僕は誰かの幸福な未来を破壊する一役をかっていたのだろうか。 右腕に十字架。 僕の消し去った腹部の黒子にかわってこれが僕の印になっていくかもしれない。 部屋の電気は全部消して、蝋燭と一緒にピンク色の生温い水に浸かっている。 どのくらい経ったのか。 蝋燭のロウが全部溶けて缶の底まで透き通って見えた。 #日記 #エッセ

      • 2023.04.22 情事情弱

        不謹慎な夢を見た。 画面を埋める着信履歴と「我が社、万事を尽くした取り組みにより…」軍人じみた口調の留守電。 昨夜未明、知らない駅前の車の中で久しぶりに会ったあいつに「日記なんて書いたことないな何かいいことあるのかしら」自動筆記みたいに動く僕の声帯から唇。チェリーチョコレートのチェリーの味がしないからドロドロが包まれたただのチョコレートを貪り食う。学帽被った少年が人糞を喰って気絶するカットがこの世に二つはある。火の粉は一人前に舞ってすぐ消えるくせに花火は怖い。左足のつま先に一

        • 23.04.11歴史上稀な時代の世界規模では安全地帯

          やっと別れを告げられた。 毎回熱が出るほどの息苦しさをもう過ごさなくていいのに、完全に透き通った気持ちにもなれない。 まあまあボロボロになったのに、少しでも苦しくなかった時間があるだけで何でこんなに全部終わらせた後までもズブズブ刺してくるんだろう。 ボロボロさを無闇にだしちゃうと、腐った死骸に涎を垂らしながらたかるハイエナみたいのがどこからともなくたかってくる。 ここは掃き溜めだから、チリとかクズとかにまぎれて大丈夫なことにしてほしい。許してほしい。 お前なんかに褒

        マガジン

        • 恋しい東南アジア ベトナム
          13本
        • 1人になりたい衝動
          4本
        • 恋しい東南アジア タイ
          4本

        記事

          23.03.01 斟酌と首絞め

          裏路地の路地、みたいな 細い入り口の階段を登ると覗き窓のついたドアがある。 一足踏み入れたそこは、箱庭だった。 テーブルの上の飾り棚に、つげ義春の短編集が置かれていた。 僕が以前読んだものと少し収録内容が異なっていて、読んだことのないものともう一度読みたいものとを行ったり来たりパラパラしていた。 最後の後書きに、 「つげ義春の作品を読んで、何人の人間が自分は大したやつではないことを突きつけられただろうか」という、なんとも後書きらしいことが書かれていた。 その先の、

          23.03.01 斟酌と首絞め

          22.09.22天使がいた

          ステージの上の全てが黒い影と赤と緑の輪郭をもって、いつもの奇妙なメロディーがもっと気持ち悪くドロドロ、ドロドロと僕の中の淀んだ奴らと共鳴していったのです。 ライブが終わって何時間も経った今も左耳の聴力が明らかにおかしくなっているほどの爆音のなかでした。 目を瞑ってしまったら、僕はそのまま緩やかに失神してしまうと思いました。学生の頃の礼拝の時間の安らかな睡魔に似ていました。 銀杏BOYZの音楽はずっと祈りだと思っていました。 DOORは小さな世界での鬱屈に。君と僕の第三

          22.09.22天使がいた

          22.7.31 すもも

          死にたくなったら赤い果実にかぶりつく。 紅がかった皮の下に黄色い果肉が透けている。 まるで僕の腿みたいだ。 僕の体をかじるように、赤い果実にかぶりつく。 銀色で紅を裂かないで、赤い果実にかぶりつく。 朝と夜と1日に二つ、七月の終わりに沢山の果実。

          22.7.31 すもも

          22.06.22 快

          僕はすごく健康体で強靭で みえないものはない世界だから。 暗闇の天井をみているのがつらくて、 壁にもたれ宙を眺めみてもつらい。 刺すような痛みが確かにあるのに、 どこに何が刺さっているのかわからない。 物理的銀色を突き刺す。 得体のしれない痛みが目の前に集中して 不安定な感覚がぼやけて脳が溶けだす。 快楽は何も考えないということかしら。 いくら血を流してもわからない。 お天道様さえこわいのだ。 肌もただれて寝込むから夜を長めに生きるしかない。 発作みたいな破

          22.06.22 快

          22. 6.9 ご無沙汰

          いつもは乾ききってる唇が濡れて きらきらとした香りのする煙の味がわからなくなった。 水中のようなツンとした感覚だけが鼻に残る。 睨むように見上げると梅雨入り前の薄い空に 薄い月が浮いていた。 神様はどうしていつも大切なものを奪っていくのかしら。

          22. 6.9 ご無沙汰

          22.05.19 真っ赤な夜

          久しく狂った人間を目撃してしまいました。 betcover!!の残響が明日も明後日もその次の日も残っていくんだろうと考えにふけ「幽霊」を聴いていたらもう丑三つ時です。 不吉零ニ先生のキュートの権化のようなイラストを壁にペタリと貼って眺めて、「エロイーズ」を聴いて真っ赤な気持ちでベットに入れば、眠らなくたってもう夢をみているような心地。 志磨さんはいつか、寺山修司が地図のように沢山の芸術へと導いてくれたと言っていましたが、僕にとっては志磨さんが、志磨さんにとっての寺山のよう

          22.05.19 真っ赤な夜

          22.04.18

          もう春も終わるというのに 分厚い布団の中で足先が冷たい。 いろんなことを思い出しては毎日部屋の湿度だけがあがっていく。 こんなのはもう何年ものことで、 こうやって部屋を少し暖めることで僕は眠りに落ちていた。 それなのに、この頃はずっと冷たくて、 無理やりに眠った薄い夢に何度もうなされたまま 朝がきてしまう。 真夜中に どうやったら正気にもどれるのか どうやったら眠れるのか。 そんなことはもう覚えた。  けれどもその全てがのちのちに僕を蝕んで、 その時の簡易さが複雑

          22.4.10 罵りたい季節

          寝起き とてつもなく天気がいい日曜日の朝 今日の仕事は週の中で一番暇で、 昨日は久しくすぐに眠りにつけたのに 起きてみるとなぜか気がとてつもなく重い。 庭で煙を吐いて、目の前の苔の生えた塀がつまらなくて、部屋のガラスに映る自分をぼんやり見た。 寝癖のついたまま口から魂みたいに煙が出ている。寝起きでもそうでなくても特にかわらないダルそうな目。その奥で傾いたクマのぬいぐるみと視線があって我に返った。 2週間前に送られてきた桜の写真に返信ができていない。 僕も何かいいも

          22.4.10 罵りたい季節

          22.04.03 うつつの羞恥

          こんなに眠くて脳みそが動かなくて、 今にも夢の中に溶けてしまいそうなのに 消えたい気持ちはしっかり湧き上がる。 意識が鮮明じゃなくなると過ごしやすいのに、 消えたい気持ちは消えない。 明日になったら、今のこの時の僕なんか知らない顔して、普通にやることをやっているんだ。 健康で健全で絶対に多少のことでは壊れない肉体を疎ましく思って、そんな精神の醜さをこの世の全てに懺悔したくなる。 もともと僕がいなかったら、 最初っから全てなかったら、と思って 誰にも言ってはいけないと

          22.04.03 うつつの羞恥

          22.03.21 三時

          暗闇でため息をつくあの人の下睫毛をさぐってしまった。 隠したことを、 僕の欲で確かめてしまった。 「その後を言わないで」 その声を僕は何度も再生する。

          22.03.21 三時

          22.03.20 微熱

          昼に読んだ詩を夜に読み返して 鮮明になって心臓を感じる。 昼間の光は暖かい。 儚すぎて寂しくなる。 夜の静けさは冷たくない。 僕の鼓動と体温と涙が熱くて安堵する。

          22.03.20 微熱

          22.3.14 夜の底

          早めに目を閉じたのに、 結局、いつも後悔のある時間に目を覚ましてしまいました。 睡眠は僕を保つけれど、 救われたと思ったことがない。 よく眠った翌日、 意識が鮮明になって消えたくなる。 やってみたいことがいくらあったて、 途方に暮れて動けなくなるばかりで、 どれだけ与えられても、 終わりばかりを考えてしまうのです。 もう何度も春を迎えたのに、 僕は僕の救い方を知らなくて、 訳のわからないことで頭がいっぱいになって 少しずつ置いてかれていくのです。 蝶に初めて触れよ

          22.3.14 夜の底