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家にあるモノを地域の人に貸す、ローカルシェアリングという選択

毎月連載している、AsMamaのソーシャルブログ。今月の記事担当は、手渡しベースでのモノの貸し借りアプリ「ロキャピ」開発チーム、AsMama渋口です。ミニマリストには程遠い、モノにあふれた暮らしをしています。

夫婦そろって多趣味でモノを増やしがち、というのも要因の一つなのですが、「毎日は使わないけど手放せないモノ」に囲まれている気がします。

たとえば、コーヒー沼にはまって買いそろえたモノたち。
コーヒーメーカーは家の中で使うタイプとアウトドア用の充電式、コーヒーミルはプラスチック製から銅製まで、ハンドドリップ用のポット、使い捨てじゃないフィルター、ついには、珈琲豆の焙煎機まで!

アウトドア用品は言うまでもなく、各種サイズのテント一式、折り畳みのテーブルやイスも多数、ダッチオーブンやピザ釜、燻製器、快適アウトドア体験を目指して増え続けるエアーベッドや充電式グッズの数々・・・

そして、不動のピアノ、ホームシアター製品、トレーニング器具・・・

さらには、子育てあるあるでしょうか、いつか”使うかもしれない”モノ!

私は小学生と園児、2児の母なのですが、きょうだいの年の差は5歳。下の子が大きくなったときに使える、と思うとどうしても手放したくないのですが、間違いなく5年間は眠らせっぱなし。

もう一人授かったらいいな、もしかしたら授かるかも、なんて思うと、ベビーカー、チャイルドシート、抱っこ紐も売れない、捨てられない。もはや消耗品か壊れるか、じゃない限り保管場所だけがどんどん埋もれていきます。

もちろん「もう使わない!」と思ったモノは、家の近くのリサイクルショップに持っていったり、フリマアプリで売ったりすることもあります。

だけど、想い出が詰まった愛着のあるモノを売りに行ったら、ときに数十円と評価されたときの得も言われぬ悲しさ。売れたあとの梱包や発送の面倒くささや大変さ。

でも、私が一番、なんだか味気ないなーと感じてしまうのは、思い出のバトンをつなげない、心の中にぽっかりと穴が空くような喪失感。

私がロキャピを開発していて思うこと。

それは、この時代にあえてローカルな手渡しベースだからこそ、売り買いじゃなく貸し借りだからこそ、モノの行き来を通じた人と人との温かいつながりや体験が、きっと、いや、絶対絶対うまれるんじゃないか。

私が今「使っていない」モノは、誰かが今「使いたい」モノかもしれない。
自分の、我が家の思い出が詰まったモノを、地域の誰かに貸したら、新たな思い出が加わって、返ってきて。また次の人に貸して、眠らせることなく、地域の人から人へ思い出や体験が重ねながら循環し続けるんじゃないか。

開発にあたっては、1,000人以上のニーズ調査もしたし、インフルエンサーからコミュ障レベルの人まで多様な方へのヒアリングもしました。その中で、やっぱり間違っていない!と思えるような意見が、本当にたくさんありました。

アウトドア用品の貸し借りを通じて、同じ地域で一緒にアウトドアできる仲間や友だちを増やせたらいいな

着物を貸すから和装の楽しさをたくさんの人に体験してもらいたい!着付けもお願い、なんて言われたら、それもうれしい

「結婚式のお呼ばれで、同じ服は着ていけないから借りて済ませたくて」
「同じサイズで同じ趣味なら、お互いに貸し借りもできるんじゃない?」
「アクセサリーやバッグもセットで、なんて相談もできるよね」

「ハンドメイドが趣味だから、ミシンなら貸せそう」
「入園・入学で手作りグッズ必要なときだけ借りたいっていつも思ってた!でも糸のかけ方とか分からなくて」
「だったらミシン貸すときに教えようか?簡単にできるとこだけやってもらって、難しいところは代わりにやる、でもいいよ」

貸し借り期間をひとつきごとに設定したら、サブスクみたいな使い方ができるかも。【レッスンつき】みたいな登録をしたらスキルシェアがセットにできるかも。【友達限定】とか付けたら0円で貸すよっていう登録もできるかも。そんな、さまざまなアイデアも続々いただいています。

カフェやサロンなど地域拠点を持っている人は、その場所を手渡しスポットにすれば、集いや賑わいをつくることもできます。持っていない人は、駅や施設など人目につくパブリックスペースを受け渡しスポットにすれば安心。

貸し借りを通じて、そのアイテムに関心のある地域の人に対して、自分の教室や活動をPRすることもできます。SNSアカウントとの連携やハッシュタグも活用できます。

誰かの役にたてたり、気の合う人とつながれたり、ちょっとした収入になったり、自分のPRにもなったりしたら、もう一石四鳥です。

私自身、20代のころに、写真をかじったことや、音楽活動に精を出したこともありました。良い一眼レフを試してみたいけど高くて手がでなかったり、屋外での演奏機会にお声がけいただいても所有する機材に限りがあって手配に苦労した経験があります。

その道のプロとして活躍されている方とも、ロキャピの話をしました。

試しに使ってみたいという若い人が同じ地域がいたら貸すし、ついでに教えてあげるよね。次世代人材の育成だよ。

ヘッドセットマイクからPA一式まで、お金いらないから貸すよ。その場所まで持ってってあげるし。

私はAsMamaという会社で、これまで人と人・人と地域をつなぐ共助コミュニティづくりに全国で取り組んできました。

でも、ここ数年は、感染症も相まって人と人とのつながりの希薄化や、大量生産・大量消費・大量廃棄による環境破壊や、気候変動にも、親子で目を向けるようになってきました。

売る・捨てるより貸す、買うより借りる。

毎日は使わないモノを地域で貸し借りする LOCAL GOOD SHARING を、これからの時代の新しいライフスタイルとして、ロキャピで実現していきたいと本気で思っています。

ちなみに「LocaPi(ロキャピ)」は、自分のモノもみんなのモノも地域資産=ローカルキャピタルとして貸し借りシェアしよう、という願いを込めて命名しています。

まだ、アプリストアでダウンロード、貸し出せるアイテム(私物)を登録できるようになったばっかり。これから、本人確認や決済機能などを実装して安心安全性を高め、10月中には貸し借り開始を目指しています。

面白そうなアプリだな、使ってみたいな、地域で流行らせたいな、という方、そして、こんな応援だったらできるかも、力貸せるよ、という方がいたら、ぜひお話いたしましょう!

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