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韓国のしつけ塾②

ウサギ仙人(ウ仙)から韓国のしつけ塾について伝授してもらっていた亀子であったが、

亀子「このしつけ塾ではどんな授業が行われるんですか?」

韓国のしつけ塾と日本の寺子屋はそっくり

ウ仙「午前中は礼法や漢文の授業で、午後からは野外で活動するんじゃよ」

亀子「礼法?」

ウ仙「韓国には礼の作法が3つあるらしく、それを徹底的に身に付けさせるそうじゃ」

亀子「

茶道で言う『真・行・草』の礼みたいなもの

ですかね」

ウ仙「そうじゃな。姿勢が悪いと、訓長から指導を受けるそうじゃ」

亀子「指導?」

ウ仙「座禅の時の警策にような棒を持っておるんじゃが、それを背中に入れられるのじゃ」

亀子「昔の小学校で、竹定規を背中に入れられるのと同じですね。今の時代だと虐待扱いされるのでは・・・」

ウ仙「たしかにここ最近の風潮だと危ないかもしれんな」

しつけ塾の礼の稽古

亀子「漢文というのは?」

ウ仙「中国の古典である

『論語』『大学』『孟子』『中庸』という漢文を素読する

らしいのじゃよ」

亀子「江戸時代の寺子屋みたいじゃないですか?」

ウ仙「そうなんじゃよ。実は日本の寺子屋にそっくりなんじゃ」

亀子「午後からの野外の活動というのは?」

韓国のしつけ塾での野外活動

ウ仙「川で遊んだり、森の中を散策したり、自然に触れ合うのじゃ。もちろん庭で集団遊びをすることもある」

しつけ塾の庭でなわとびをする子どもたち

亀子「小学生の遊びって感じがしますね」

ウ仙「普段の小学校では遊ぶ時間がないらしくてな。ここでたっぷりと遊ぶそうなんじゃ」

亀子「ところで、なんでこのしつけ塾に子どもたちがいっぱい来るんですか?」

伝統を伝えようとする親たち

ウ仙「韓国でも年々伝統が薄れていっているらしいじゃ。キムチを食べずにハンバーガーやポテトが好きな子どもが増えているのが現実じゃ」

亀子「日本で漬物を食べない子どもが増えているみたいなもんですね」

ウ仙「しかしこの

しつけ塾で1週間生活すると、好き嫌いがなくなる

んじゃよ。そしてキムチでもなんでも食べるようになるらしい」

亀子「厳しい生活も時には必要ってことですね」

しつけ塾の訓長(日本で言う塾長)

亀子「ひょっとしてウサギ仙人のモデルはこの人なんですか?」

ウ仙「いや、たまたまじゃ。ドラゴンボールのネタから始まっているから、亀仙人じゃとパクり過ぎなんで、わしをウサギ仙人にして、おぬしを亀にしたんじゃよ」

亀子「ウサギと亀という設定は変わらないんですね」

ウ仙「わしが訪問した時に訓長さんはいろんな話をしてくださった。昔に比べるとずいぶんと韓国にも荒れた家庭が増えたことなどをな」

亀子「どこの国も変わらないんですね」

ウ仙「そうじゃ。しかもこのしつけ塾のやり方を見ていると、日本の寺子屋にそっくりなんで、

儒教文化のある国の伝統的な教育は同じ

だということがよくわかった」

亀子「うちの子どもも、自然に触れさせたりしないといけないですね」

こうして亀子はレベルが上がった。
日本の寺子屋方式の教育方法を覚えた。(つづく)


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