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インナーチャイルドに夫婦で向き合う

はじめに

こんにちは。虐待サバイバーの明日葉 ありすです。

ここ最近、夫のマッドさんを全く登場させていませんでした。
今日は、ADHDとASDグレーゾーンなマッドさんと、私のお話を書いていきます。

マッドさんのご両親

マッドさん曰く、「さすがに虐待されていた、とまでは感じないけれど、理解されない苦しさは常に有った」のだそうです。

「今になって考えると、母も何かしらの発達障害だったのではないか」とも分析していました。
常にでは有りませんが、「目を合わせて話をしない」お母さんだったようです。

親にとって“よろしくない”と思える行動への叱責も、特性上なぜ怒られているのか分からないマッドさんに対して、お母さん自身もうまく伝えきれない。結局そうすると、マッドさんにしてみれば、理不尽に叱られたとしか受け取れなかったのではないかと思います。

お義父様は他界していらっしゃいますが、典型的な昭和の父親。
東大卒で転勤族。子供には殆ど関心を示さない。
子供目線でコミュニケーションを取らず、子供らしく扱ってもらえなかったという思いも大きかったようです。

子供の頃のマッド君

マッド君がなかなか個性的な子だったのは確かで、その当時「当たり前」のようにさせられていた「男の子はこういう髪型」にされるのが嫌だったり、「いかにも男の子らしい服装を押し付けられる」のも嫌だった様です。

賢かったマッド君は、「言っても無駄」と判断して、嫌だけれど嫌だと言わず、渋々従っていたようです。内向的でもあったんですね。

マッド君の立場から見ると、理不尽に叱られることが多い上、お父さんは子供らしい構い方をしてくれない。キャッチボールをしたり、お父さんにコチョコチョされたり、そんな事が一切無かったそうです。
その結果、子供らしさに蓋をしたまま育ってきてしまったのではないかと思います。

発達障害グレーゾーンだと分かったのは近年になってから。
そして、LGBTQにはカテゴライズ出来ないかも知れませんが、スカートも履きたい男子です。性格は、めっちゃ男性的な反面、自己肯定感は低いです。

私達が子供だった数十年前は、まだ発達障害についても認知度が低く、と言うより、発達障害などという言葉すら無かった時代です。
ワンオペ育児を強いられていたお義母様にとっては、相談する相手も無く、扱いにくい小さな息子に、正論をぶつけるしか方法が無かったのかも知れません。

マッドさんの辛さ

ご両親の事情はさて置き、マッドさんが『生きにくさ』『理解されない辛さ』を抱えていたのは事実です。

“本当の自分を隠し通す”生き方を続けてきたマッドさんは、『そもそも何が問題でお叱りを受けるのか分からない』特性を、どう扱うかに向き合う機会を与えられず、「何でか知らんがみんな自分を否定する」状態に置かれ続けてきました。

今であれば、例えば「明確な指示でないと理解できない」特性をどう扱うか、発達障害の子供達に指導してくれる場が有ります。
「テキトーにイイ感じで仕上げておいてよ」なんて言う注文をされた時に、「それでは分からないので、具体的に教えてください」と言いましょうね、とか。

そういう機会を与えられずに来てしまったので、「特性上出来ない」を「出来るに近づける工夫」をしないまま、ごまかしごまかし、やり過ごすしか無い。そうすると、同じことでまた人から責められる。

苦しみ続けなければならなかっただろう事は、容易に理解できるというものです。

こういった特性が先に有ったからなのか、元々そうだったのかは本人も分からない様ですが、“人との距離感がわからない”とか、“馴れ馴れしく近づかれるのがイヤ”で、自分の周囲に分厚い壁を築いたまま生きてきたそうです。

モーニングページで推奨されているワーク

先日、マッドさんと食事の後、「小さい時、どんな事が有ったのか」、「嫌だったのはどんな出来事か」を聞いていました。
そこで、こんな提案をしてみました。

「子供の頃親にされて嫌だった事や、その時にああして欲しかった、こうして欲しかったを書き出してみたら?」

この提案とはちょっと違うのですが、モーニングページのワークの中に、
「8歳の自分に手紙を書く」
というものが有るようです。

モーニングページとは、「ずっとやりたかったことを、やりなさい」という本で提唱している「アーティストのように創造性を高めるための方法」の基本ツールの1つです。

マッドさん自身の中で整理できていないこと、素直な思い、理不尽さも無力感も全て詰め込んで、恨み言も吐いて、一度スッキリさせる。
その上で、
「よし、じゃあこれからどうするか!」
を考えるキッカケにし、『少しは生きやすくなった』に繋がると良いなと思っています。

これからの方向性

私もついつい、具体的でない注文をしてしまったりする事を反省しつつ、マッドさんの特性と一緒に歩んでいけたら良いなと思っています。
そこには、瞬間的に相手の顔色をうかがってしまう、私の特性との向き合い方も含まれてきます。

そうそう。常に警戒心バリバリの時のマッドさんを、分かりやすく
「アバサー・モード」と名付けました。
ハリセンボンのことを、沖縄ではアバサーと言うそうです。
沖縄が大好きな私達らしい、キャッチーな「やり取りツール」が出来て満足です。

ヤんのかコラ!

こうやって見ると、めちゃくちゃ可愛いですよね。
寄るな触るな放って置いてくれモードのマッドさんに、このチャーミングなビジュアルを重ねるだけで、愛すべき「ほっとけ」モードと捉えることが出来る様になるので、なかなか良い思いつきだったと、自画自賛しています(笑)。

常々、自分にも言い聞かせることですが、愛着の障害や認知の歪みを抱えた私たちは、親や周囲にされて最もイヤだった思考を、知らず知らずに自分に対し、それも継続的に、自分を苦しめる道具として使ってしまいがちです。

「されてイヤだった方法で、これ以上自分で自分を苦しめる必要は無いんだよ」

そうお互いに言い聞かせながら、これからも2人で不器用に歩いていこうと思います。

※二人三脚は心強くも有りますが、お互いの心身の状態に関係性がかなり左右されるので、けっこうヘヴィーで有ることは否めません(笑)。

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