未就学児との過ごし方・夏

子育てをしていると「どうやって長い、ながぁぁぁぁぁい、夏休みを乗り切るか」という問題にぶつかります。

私は正直言って毎年夏休みになるのがストレスでした。暑さに弱い私は自分一人が生きてるだけで精一杯です。

それなのに子どもの健康もしっかり守り、そのうえ健やかな学び(あるいは遊び)も提供して、精一杯のおもてなしをせねばならないとは。我が子だから許すけど、そうじゃなかったら「おととい来やがれ!」と叫びたいレベルです。

しかし、ようやく!我が子も成人間近の高校生になりました。育児はそろそろ卒業かな?というところです。

この記事は、夏休みを憂鬱な気持ちでむかえていた10年前の自分に向けて「こんな過ごし方はどう?」と提案する気持ちで書いてみます。
現在進行形で同じような悩みをもつ方にとって、何かのヒントになりましたら幸いです。

目次の前に大事な一言。

【親には二種類がある。「子どもの夏休みなんか嫌いだ。面倒くさい」という本音を口にするか、しないかだ】

ただし口にする場合は、当事者である子どもに聞かれないように気をつけましょう。


【室内でも動きたい!】

室内用ジャングルジムは便利です。すべり台とかブランコ(鉄棒に組み替え可能)とかついてるやつ。

ただし運動神経の良い子はすぐに物足りなくなるかも。活発な性格だけど、運動神経はそれなり…なタイプには向いてると思います。住宅事情が許すならお勧めしたいです。

三輪車は意外といい仕事します。

我が家では室内専用にすると割り切って、タイヤの太い(しまじろうの)三輪車を購入しました。タイヤの太いタイプだと、タイヤにひかれても意外と痛くありませんのでお勧めです。

室内で三輪車を使っていることは、話した相手の全員から驚かれました。「豪邸に住んでるの~?」なんて冗談も出てきましたが、もちろん普通の住宅です。玄関から続く廊下と、リビングダイニングが三輪車の行動範囲です。

いろいろなモノをよけながらの運転なので爆走することはありません。むしろ進行方向の邪魔なものを片付けてくれます。

さらにバックとか切り返しとかもお手の物になりました。切り返しが上手すぎて驚かれたのもいい思い出…。


【模造紙で街をつくる!】

トミカとか、ポケモンのソフビ人形とか、シルバニアの動物たちとか…。あなたのお子さんは何かを大量に集めていませんか?
トミカ専用のおもちゃとか、シルバニア専用の家とかも最高に素敵ですが、模造紙もすてたものではありません。

我が家では最初のうち、道路の絵のついたレジャーシートの上でトミカを並べていました。

そこから思いついたのが、おもちゃがしまってある横置きのカラーボックスの上部分。真っ白だったので、自分の趣味で集めたマスキングテープを使って線路や道路、池や草原、森林などを描き出しました。ここで我が子は動物や恐竜のミニチュアを闘わせていました。

この成功に気を良くして、模造紙を買ってきて今度は一緒に街づくりからスタートです。黄緑のマステをちぎってたくさん貼りつけた草原。グレーのマステを大胆に貼った高速道路。線路のイラストのマステがあったので、それは線路に。さらにいろいろなシールも。

舞台づくりから始めて、舞台が完成したらそこで遊ぶので、かなり長い時間遊べる。舞台があるので、そこからはみ出ないで遊ぶ。
なんて言うかもう、最高!?

子どもによっては模造紙にいろいろ描き出すことのほうが面白いと感じるかもしれません。それもまた良し。模造紙は大きいので、遊びきるにはだいぶ時間がかかるはず。模造紙の上で疲れてお昼寝しちゃうのもアリ!

絵を描いたりするのに興味がない子もいるでしょう。そんな子は小さめの折り紙をカラータイルのイメージでどんどん貼りつけていくのも面白いです。

模造紙一枚分を全部貼りつけるほどの集中力があったら拍手喝采!途中で飽きても、そこでキレイにカットして壁に飾ってあげたら立派な現代アートになるかも(?)しれません。

折り紙は裏にノリをつけないといけないのがちょっと…と二の足を踏む大人の方は、100均のシールコーナーへどうぞ。サイズは小さくなりますが、カラータイルっぽく使えるようなシールがけっこう売られています。

模造紙を広げるスペースはないけど、なんか大きいことしたいな!という時は壁を使います。マステをちぎって貼り付けるだけでめちゃくちゃ楽しいです。

大事なことなのでもう一度言います。壁にマステ。子どもも楽しいですが、大人も本気で楽しいです。覚悟してください!!!


【モノづくりの喜びを味わう!】

子ども用の粒の大きなビーズでネックレスやブレスレットを作るのは女の子受けしそうですよね。

実は男の子でも大好きな子は大好きです。ただし作るだけであとは見向きもしなかったり。でも無心でしばらく遊んでてくれるので、静かにして欲しいときは便利なおもちゃです。

アイロンビーズも定番です。最後のアイロンだけは大人が担当しますが、これまた集中しだすとしばらく静かになりますよ。

小さい子にはイラストを作り出すような面倒なことは要求せず、好きな色を好きなように選ばせてあげて、全部を埋めきれずに隙間があったって気にせずに。

大きくなったら自分でいろいろ工夫することでしょう。我が家では「毎年夏休みにはアイロンビーズをやる」と恒例行事になっていたので、過去の作品と比べて成長を感じることもできました。

「大量の何か」を「何かに見立てて配置する」ことが好きな子はいませんか?たとえば我が子は、洗濯ばさみを大量に並べて遊んでいました。何してるのか聞いたら「じゅーたい(渋滞)」と言ってました。

だいぶ大きくなってからも大量の洗濯ばさみを熱心に何時間もかけて、ものすごく複雑に配置していました。うっかり動かしてしまうと怒られてしまうレベル。聞くとそれは「今、関ケ原で忙しい!」とのこと。大河ドラマで関ヶ原の戦いを見た直後のことです。

このタイプの子は、簡単な工作で「見立てるための何か」の作り方を教えてあげると、いくらでも量産するようになります。

たとえば折り紙で、トントン相撲用のお相撲さんや、お尻を押して離すとジャンプするカエルなど。(実はこういうのを作る技術が小学校で重宝されたりします!)

折り紙がないときは、付箋紙を大量に配置しています。量産スイッチが入ると家内制手工業状態になってしまうので、適当なタイミングでどこかのショップの紙袋などをあげましょう。

ちなみに現在の我が子、大量の付箋紙が複雑に配置された勉強机に強い風が吹いてこないよう、あれこれ工夫しています。したがって…勉強はリビングです。(リビング学習ってこういうことではないよね?)

食べることが好きな子はもちろん、食に興味の薄い子も。自分でお料理するのはやっぱり特別なことのようです。
本格的な料理はまだ早いかもしれませんが、料理してる気分にさせるのは意外と出来ちゃいます。

洗ってちぎるだけのサラダ」が最高にお料理デビュー向きです。レタスとミニトマトだけ。その次は海苔をちぎって乗せたりしてバリエーションを作ります。

お子さんがひとりだったりして余裕のあるときは「お子さま包丁」を使わせてあげるとキュウリなどの食材も増えるし、子どもの「料理した感」もさらにいっそう増します。

デザートも作れますよ。フルーチェです。牛乳と混ぜたら冷やすだけ。

先に手順を思い描いて事件を防ぐ工夫をしておくと、自分がラクです。年齢や性格に応じてあなたのお子さんのやりそうなことを想像し、準備しておきましょう。牛乳の計量は先に済ませておくとか、こぼさずに液体をうつせる容器を使うとか…です。

あとはお米を炊くのが意外と簡単な料理かもしれません。シンプルに白ご飯を炊くところからスタートします。

慣れたらツナ缶とか醤油とかを混ぜた炊き込みご飯などもアリです。その際にはやはり年齢や性格に応じた事前の準備を!

料理系で大事な心構えをひとつ。

子どもに「家事」の概念はありません。食事作りの時間の中でやろうと思わずに、子どもの遊び時間の中で本当に食べられるものが出来ちゃってラッキー!くらいの気持ちでやりましょう。

【子鉄(こどもの鉄道ファン)に地図を見せろ!】

一定数存在する電車好き。我が子もそのひとりです。
おやつを食べたあと珍しくヒマを持て余していた5歳頃の我が子に、地図帳を渡してみました。

「ここが〇〇駅だよ。これが線路で、こっちに行くと△△駅だよ」
これだけで目がキラン☆と輝きました。

地図帳の端っこに行ったらどうやって次の地図が載ってるページを探すのか、駅名や住所のひらがなや漢字、地図記号など…あっさり覚えました。

その後、我が子からはさまざまな地図をせがまれました。大きな一枚の地図や、厚みのある地図帳、3D地図、歴史地図、日本のもの、世界のもの…。

学校で使う社会科地図帳の後ろの資料も読み込んで、今や地理・歴史から政治経済にいたるまで社会系科目は学年トップです。塾では先生の間違いを指摘したうえ解説しまくって「社会の鬼」とあだ名されたとか…。

我が子にはあれこれ工夫してきましたが、花開いたといえるのはこの「地図」でした。何がどう転がっていくのか、まったく分かりません

ちなみに運動や楽器などの習い事は「良い経験したね」で終わり。まったく花開く気配はありませんでした。残念!


【あせも対策は水遊びで!】

我が子は10歳くらいまで毎夏あせもが出来てました。出来やすい体質とかあるんでしょうか???

そのため、あせも対策は必須でした。小学校に入ったら、体育の後には肌着を替えるようにと新しいものを持たせてみましたが…まぁ無駄でしたね。

効果があったのは水浴びです。
ベランダに沐浴で使っていたベビーバスを置き、事前に水を入れて太陽の熱で温めておきます。ベランダが日陰になる時間を見計らって水浴びです。

集合住宅の場合は、騒いだり水が外に飛んだりすると近所迷惑になるので、ルールが守れる場合に限りお勧めです。あくまであせも対策の水浴びで、プール遊びではないのでおもちゃなどはなしのほうが無難です。

ついついはしゃいじゃう!タイプの場合は浴室にベビーバスを置いて、ぬるま湯を入れます。

もちろん一戸建ての場合はせっかくなので楽しんじゃいましょう。

ベビーバスなんかもうないよ!という場合は…残念ですが、浴室で普通に汗を流しましょう。帰宅後などに汗をサッと流して、洋服をすべて取り替えるとあせも対策としてはバッチリです。

ちなみに我が子は高校生になっても、夏の帰宅後はとりあえずシャワー浴びて全て着替えます。皮膚病予防に効果的です。


【新幹線にレジャーシート!】

帰省や旅行で新幹線に乗ることもありますが、子どもを長時間静かにさせておくのはなかなか難しい。大人だってヒマを持て余すのだから、子どもは無理もありません。

指定席を確保できるならそれがベストです。そして出来ればサッと外に出られるドアの近くの席。さらに多目的室の近くなど。

しかし出来る工夫はそれだけではありません。我が子の場合、一番重宝したのはレジャーシートです。

席についたらまずは足元にレジャーシートを敷きます。そして靴を脱いで上がります。これだけで座席の上でも下でも、子どもは自由に行き来できるようになります。

小さい子にとっては下に座っていて立ち上がって座席に上がる…という行動は、それなりの高低差を伴うプチ運動になります。また視界が変わる効果も見逃せません。

座りっぱなしで窮屈な思いをしている大人とは、快適度の点で雲泥の差です。

レジャーシートに座り込んでぬいぐるみと遊ぶのもよし。座席でお昼寝するのもよし。上でも下でも好きなところでご自由にお寛ぎください。ただしお静かに願います。


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この記事は10年前の記憶です。現在とはさまざまな状況が違うでしょう。この記事をヒントにして、たった今この時に困っているあなたに、何かいいアイデアが生まれますように。


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