マガジンのカバー画像

自然

24
バーダー、ネイチャーハンター(予定)としての視点。
運営しているクリエイター

#野鳥観察

野鳥観察|こんなところにカンムリカイツブリ/鳥を通じて発見する街の中の自然

野鳥観察|こんなところにカンムリカイツブリ/鳥を通じて発見する街の中の自然

JRに乗って、自宅のある西神戸から大阪の東側へ。
奈良県に入る手前で降りるとそこは、生駒山が見える閑静な住宅街だ。

ここで月に一度、友達の会社の絵画クラブにお邪魔して油絵を描いている。

その日は早めに駅に着いた。
そんな日はだいたい駅のスタバかロッテリアに入ることが多いのだけど、天気も良かったし、近くを散策することにした。

*

少し目線を上げれば遠くに山が見えると言っても、足元の道は綺麗に

もっとみる
鳥の話|Robin|イギリスの愛され鳥

鳥の話|Robin|イギリスの愛され鳥

英国の愛され鳥、Robinことヨーロッパコマドリ。

オレンジ色の胸元がよく目立つ、スズメ大の可愛らしい鳥。
日本でもコマドリの仲間は夏になるとやってくるものの、人の多いところでは滅多に出会えない。一方、イギリスのコマドリは身近な存在だ。

あるときは大都会ロンドンの公園で高らかにさえずったり

またあるときはエディンバラの王立植物園で丸くなったり。

ベンチに座っていると、すぐ隣にやってくること

もっとみる
野鳥観察|シロカツオドリ|狩りの一瞬

野鳥観察|シロカツオドリ|狩りの一瞬

8月のある晴れた日。スコットランド海鳥センターでのボランティアを終えて海岸線を一人で歩いていると、大きな鳥が近くを掠めた。

白い体に細長い翼、黄色い頭。海面を注意深く見つめる眼差し。シロカツオドリだ。

近くにコロニー(集団営巣地)があるので、沖のほうを望遠鏡で覗くと米粒くらいの鳥がたくさん飛んでいるのを見ることはできるのだけど、岸にはなかなかやってこない。だから、肉眼で捉えたのはこれが初めてだ

もっとみる
野鳥観察|バン|黒い毛玉と仕事をしない若鳥

野鳥観察|バン|黒い毛玉と仕事をしない若鳥

最近エディンバラの植物園に行くと必ずバンの家族に会える。

英国の鳥はびっくりするほど人間を怖がらないのだけど、このバンも人目につく場所で白昼堂々子育てに勤しんでいた。

別の日に行くと、大きくなった毛玉が路上をぺたぺた歩いていた。

のびのびと育てられたひなたちはこれまた図太いマインドを持ち合わせていて、すぐ近くに人間がいても全く逃げない。それどころか、どういうわけか近寄ってくるありさま。都会の

もっとみる
野鳥観察|カツオドリ|待つことの重要性

野鳥観察|カツオドリ|待つことの重要性

アウトドアメーカーCHUMSのマスコットキャラクターにもなっていて知る人ぞ知る鳥、カツオドリ。

ふわふわの真っ白な羽毛に包まれて生まれ、その短い足で陸上を不器用にヨタヨタ歩いたと思ったら、その長い翼で大洋を駆け巡り、数十メートル上の空中から矢のように海中にダイブして魚を捕らえる。

ラブリー要素とクール要素のバランスが絶妙な鳥だ。

暖かい場所を好むらしく、日本では伊豆諸島や硫黄列島、小笠原諸島

もっとみる
野鳥観察|イソヒヨドリ|幸せの青い鳥??

野鳥観察|イソヒヨドリ|幸せの青い鳥??

ご注意ください🙏一部動物の死体が出ます

「瑠璃三鳥」といって、日本の代表的な青い鳥として3種類が挙がるけど(オオルリ、コルリ、ルリビタキ)、

このイソヒヨドリだって相当青い。

もっとも、市街地でも見かけるようになったのはここ最近のことで、「イソ」と名がついている通り元々は海辺で見られる鳥だったらしい。

あるとき、マンションの10階の外から澄み渡った歌声がするなあ、と思ってベランダに出ると

もっとみる
野鳥観察|ケリ|いつも心配そうな顔してる

野鳥観察|ケリ|いつも心配そうな顔してる

イソヒヨドリが飛ぶ海街から、ケリが鳴く田園地帯に引っ越してきた。

ケリリリリリリリリ!
けたたましい声がすると思ったら、畑の中に佇んでる鳥がいて、ケリだとわかった。

コンクリートみたいな灰色の頭と赤い目、そして膨らんだ胸の印象で一瞬ハト(カワラバト)みたいだなと思ったけど、よくみると足が長い。チドリの仲間だそう。

あるときは子供がいた。

少し離れたところで、眉根をひそめた親が心配するように

もっとみる