俳優・声優志望者、活動をしている人達に知ってほしい新しい『常識』
去年の夏に入る前ごろまで私はコロナの影響もあり休みは基本、家の中で本を読んだり、映画を観たり、小説を書いている日々を過ごしていました。
そのコロナウイルスの世界的大流行で一番打撃を受けたのはエンタメ業界。
過去に俳優・声優活動をしていた私は自分には直接的な被害はなかったとはいえかつて深い関わりを持っていた業界が苦しんでいる様子を見て胸を痛めていました・・・。
なぜ私がその業界から身を退いたのか?は単純で活動をしても、作品出演をしてもまともな金銭的報酬が入ってくることはなく当初の見込みで活動を続けてもとても俳優・声優関連のお仕事で生活できる日が訪れることはないと悟ったからです。
そんな金銭的に得たものは少なくても演劇活動自体は大変、楽しいものでたくさんの出会いもあり充実していました。どこかで別にお金なんていらないよと思っていた自分も居ましたが、将来のことを考えるといつまでも経済的に不安を抱えたままというわけにはいかないと極めて現実的な思考が働いたのですね。
何より「なぜこの世界に足を踏み入れたか?」
演劇教育を受けるために高いお金を払い、趣味で始めたわけではないのは明白だったので少なくとも関わり方を見直す必要はありました。
それに個人的にはやれることは最大限やった、憧れだった劇場に立ててもステップアップする兆しはなかった「どうすれば売れるの?」と真剣に考えた時にただ作品に出演するだけではどうやら駄目だったというのはショックが大きく、やり方が迷走していきモチベーションを保つのは難しかったのでしょう。
こういう世界はやはり大きな、影響力のある芸能事務所に所属しなければステップアップは難しいと結論を出して私は身を退くことにしました。
そこからは演劇活動をしている頃と比べて、落ち着いた緩やかな日々を過ごすわけですがそんな時にやってきた疫病。その平穏は一気に崩れます。
世界が大混乱に陥る、私はなんとか平静を保とうとより一層、習慣にしていた読書や勉学に励みました。
エンタメ業界から離れてから数年、それでも学びや自分磨きを止めなかったからこそ「ある発見」があり今の活動に繋がっています・・・。
こんにちは。演劇・エンタメ分野にビジネスを絡めて情報発信しているAsakawaです。ちょっといつもとは違う前置きを入れてみました 笑
こんな風な挨拶から始めて記事を書くようになったのは最近ですが私がこのような発信を始めてからちょうど一年が経ちました。
なんでnoteを始めたのか?最初は特に明確な意図はなくとにかく文章を書く習慣を身に付けようようと始めたわけですが、そこに新たな活動方針として「演劇・エンタメ×ビジネス」というのが加わりました。
自分が演劇活動をしていた頃に足りなかったもの、それが「ビジネス」分野の思考やスキルだと身を退いてからたまたまそれを学んだことによって気がついたからです。
俳優・声優は演技を学ぶだけでは駄目だった・・・
私が身を退くきっかけとなった経済面での問題。これを解決した上で演劇活動を続けていくのであれば演技の勉強ばかりをしているだけでは駄目なのは今、振り返れば当然でした。
そもそも根本的に演劇を始めとするエンタメ活動をして金銭的報酬を得るというのはどれだけ難しいことだったのかも理解していませんでした。
コンビニやスーパーでレジや品出しといった単純作業をしてもお金が貰えるのであれば肉体的にも精神的にもきつい、高度な技術が求められる演技をすればもちろんそれなりの報酬は貰えるだろう、その認識が甘かったのです。
この違いはコロナ禍である意味、答えは出ました。
エンタメ活動は真っ先に活動を止められたのに対して、小売り業界は数少ない営業自粛、時間の短縮を求められることはありませんでした。
要は人々の生活に欠かすことができないものか?
食料、飲料といった生活必需品を扱っている所は身近になくては困ります。生きていけません。だから店舗運営、直ぐに慣れる単純作業をこなすだけでも価値ある仕事をしてくれているということでお金が発生するのです。
対して演劇は誰でもできない高度なことをしているとはいえ必ずしも必要なわけではない側面がある、こちらの方が圧倒的に利益を上げるのは難しいのです。
もちろんだからといって非常事態でも人々の心を癒してくれるという意味で「エンタメ・芸術」は必要な分野なのはみな理解しているのですが、そこまで多くは必要としていないとは言えると思います。
特に今の時代はコンテンツ供給過多だと言われています。ぶっちゃっけ過去の名作を辿っていくだけでも充分に楽しめてしまいますし、今はそれがインターネットの登場で一部の分野では可能になっています。
そんな中で敢えて新しいコンテンツを作っていくのはなぜなのか?
それが明確に答えを出せる確固たる信念がないと、とても成功することはできない厳しい世界なのです。
供給過多は俳優・声優も同じ・・・
ここで出た「コンテンツ供給過多」という言葉。それは俳優・声優にも当てはまります。
既に多くの人気ある俳優・声優が存在します。それに加えて演者はそこまで多くは必要とされない現実があります。
その中で敢えて自分がこの世界に飛び込む理由はなんなのか?
やはり相当の覚悟に加えて、綿密な戦略が必要となっていきます。
分かりやすく例えるなら既に長らく三社がシェアをほぼ独占していた携帯電話事業に割って入っていくようなものなのです。ご存知の通り今なら楽天モバイルがそのシェアを奪っていこうと必死に宣伝、アピールしています。
どれだけの人がこんな意識でこの世界を目指しているのか・・・?
このように本質的には今から俳優・声優を目指すというのも似たようなものです。ビシネス風に言うのであれば「新規参入」です。
でも、いきなりそんな意識で目指す人ってどれだけいるのか・・・と考えた時にそんな多くはないと思います・・・💦
こういう世界というのは若いうち、学生の年齢から目指す人が多いはずです。そういう人達というのは学校では「就職を前提とした教育」を受けているのでいきなりこんな意識が芽生えるわけがないのです。
俳優・声優を目指すとは「就職」ではありません。「個人事業主」として働くという表現が適切です。報酬が貰えるかは個別で請け負った仕事の数で決まるお金の稼ぎ方とはそういう意味なのです。
そんな世界なのに当人にその自覚が薄いのは恐ろしいことであります・・・。
それはなぜなのかと言うと、一つに俳優・声優志望者は芸能事務所に所属することを最初の目標にしているのでそういう所に所属できればきっと事務所が仕事を振ってくれるだろうと見込んでいるからだと思います。
しかしこの世界、事務所に所属したからといって売れるとは限らないとは周知のことだと思います。
ある芸能事務所のホームページを覗いてみると出演歴が一向に更新されない、数が寂しいタレントさんの方が圧倒的に多いです。
こんな感じで事務所が仕事を振ってくれないのであれば潔く諦めていくのか?と聞かれたらそうではない人も多いと思います。
ではこんな境遇になってしまったら、どうすればいいのか?となったらもう自分のことは自分でやる、自ら動き出して出演機会を掴むしかありません。
はい、ここで遂に俳優・声優個人も「ビジネス」分野の勉強の必要性が出てくるわけですね。
事務所が売り込んでくれないのであれば自分で売り出していくしかない、そのためには何が必要か?となればそれは今まで専門学校や養成所では教えてくれなかった知識・スキルになってくるわけです。
個人が発信して広めるというのはインターネット、SNSの普及で可能になりました。それは私もYouTuberという存在を知って、その人達が芸能人並の知名度を得ている、テレビ出演まで果たしたのを目の当たりにしてこれからは俳優・声優として売れていくためにも応用できると感じてはいました。
それでもうSNSでの発信を盛んに行っている人もいるとは思いますが、もっとその活動を確実に実らせるためにも「ビジネス」の知識・スキルを身に付けておいて絶対に損はないと思っております。
それは自分の役割ではないと思っている方も、少なくともビジネス分野に精通したパートナーをもう一人、見つける必要はあると思います。いわゆるそれがマネージャーという存在なのかもしれませんね。
そんなパートナーを新しく見つけるにしても、自分と共に活動していくことで成功する未来を想像できないと誰も申し出てはくれないと思うので、やはり対象はどこなのか?の違いだけであって、自分を売り込んでいく能力は必要だと思っております。
「作った」ものを「届ける」力を身に付ける
ここまでをまとめると、
「作った」ものを「届ける」力を身に付けようです。
素晴らしい商品を「作った」ら次は「流通」させないと届けるべきお客さんには届きません、それと同じです。
私を始めとした多くの俳優・声優志望者は演技が上手くなる、発声、歌・ダンスなど表現力を向上させることばかりに時間をかけがちで、その素晴らしい俳優・声優として「作り上げた自分」を「届けるべき人に届ける」ここまでを完遂させて初めてその「作った」努力が報われるわけですが、その「届ける」意識が「作る」に比べて薄い気がすると思うのです。
そもそもその「届ける」という役割を事務所に所属してやってもらおうと思っている時点で「他人任せ」と言えます。そんな重要な役割をもしも他人に任せるとしても、誰でも良いわけありませんよね。しかし、中には事務所と上手くいかず活動を軌道に乗せることができない人はたくさんいます。
これではもはや「他人任せ」に加えて「運任せ」と言っても良いかもしれません。
ビジネスに限らず何事も成功させたいのであればなるべく「運要素」は排除したがるものです。それよりも自分の努力、やり方次第で確実に成功する手段を選びます。
なのに自分が俳優・声優として成功するか否かは所属できた事務所が自分を売り込んでくれるかにかかかっていると言うのであれば「とんでもない博打」です。かなり運要素が含まれている選択と言わざるを得ません。
この世界を目指すこと自体、ギャンブルみたいなものなのに、事務所に正式に所属できるか?も運が絡み、さらにその中で事務所が売り出していこうと選ばれなければならない、何回幸運を祈らなければならないんだってくらい確率が高いとは言えない選択をしてしまっているのですね。
ここはやはり自分の努力、やり方次第で成功する確率はグンと上がる方法を選びたいと思うのではないでしょうか?
これまで常識とされてきたやり方ではせめて事務所や劇団に所属できればある程度はこの世界での活躍が保証されている構造でなければ最善のやり方とは言い難いです。
なぜ多くの人が成功できずに諦めてしまうのか?
その原因に元々、厳しい世界であるのは間違いないとしてもその目的を達成させるためのやり方、手段は適切だったのか?と聞かれたら必ずしもそうではなかったと私は過去の自分を振り返って思いました。
「目的」を達成させるための「手段」と書きましたが、
ここでいう「目的」とは俳優・声優として売れること、
その「手段」として私は演技が上手くなることを選んだわけですが、それは残念ながら直接的に目的を達成させる「手段」ではなかったのです。
なのに私は演技力、技術を上げていけばいつか売れると信じて疑いませんでした。いつしか「手段」が「目的」となっており「演技が上手くなることが目的」となっていたかもしれません。
繰り返し、大事なのはその「自分」を「届ける」ことです。
その届ける先が芸能事務所なのか、コンテンツ制作者なのか、一般のお客さんに向けてなのかはあなたの活動方針次第になりますが、この意識を持って絶えずアクションを起こしていけば道が開かれる可能性は高くなります。
その手助けをしてくれるのが「ビジネス」分野の知識・スキルなわけですね。
この新しい『常識』を俳優・声優志望者や演劇活動をしている人達に広めていくのが「私の仕事」と思って日々、発信をしております。
この『常識』が浸透すれば経済的な問題も解決できることに繋がるので、演技の他に「ビジネス」も勉強する必要がある、
是非、この記事を読んでくれた方はこの意識を広めていってください、お願いします!
中にはお金のために演劇活動はやっていないという人もいるのは承知しています。赤字でも稽古後に、本番後に飲むビールが美味くてやめられないなって言う人もいます。が、せめて経済的不安は解消したいとは思っているのではないでしょうか?
演劇活動で金銭的報酬は得られていない以上、別に仕事をしなければいけないと生活はできません。そういう人たちは多くは賃金の低いアルバイトをしています。
そこをせっかく「俳優・声優とは個人事業主」ということで「個人事業主」の道を選んだのであればその別の稼ぎ口も「個人事業」で稼いでいくのはどうでしょうか?というのも同時に訴えていることになります。
雇われる身ではなく自分一人で稼いでいこうとなれば当然「ビジネス」分野の勉強は必要になってくるはずです。
これによって経済的不安解消を目指しつつ演劇活動も続ける、一つ理想の生活と言える一歩を踏み出すことができるのです。
俳優・声優として売れたいという意識が強い人はもちろん、その活動による報酬は期待していない人も自分の好きな演劇を末長く続けていきたいのであれば必要な知識・スキルだとは私は今では確信しております。
このような発信を中心に去年から続けてきました。他の記事にも是非、目を通してご自身の活動に少しでも役立てればと思います。
では、以上になります。最後までお読みいただきありがとうございました。
現在「自分のビジネス」を構築中なのでこれはためになったと感じてくれましたら是非サポートをお願いします!