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感覚過敏な人たちに快適な空間を 〜クワイエットアワーの取り組み〜

皆さんは「クワイエットアワー」という言葉をご存知でしょうか。別称では「センサリーフレンドリー」とも呼ばれています。

自閉スペクトラム症などにより、光や音などに過敏な人たちに配慮するための取り組みで、イギリスやオーストラリアを中心に広まりを見せている活動です。

具体的には施設の音や光を暖和することで、感覚過敏のある人でもその場に居続けられる環境を提供します。

私は今回で初めて知りましたが、このような取り組みは多様性を掲げる上でだいじなことだと思うので、広まっていけたらと思います。

クワイエットアワーの経緯

先ほども触れた通り「クワイエットアワー」とは、感覚過敏を持つ方に向けた取り組みです。

日本ではまだ導入している企業は少ないです。積極的に推進しているイギリスのスーパーマーケットでは、週1回の決まった時間帯で店内のBGMを止める、テレビなどの画面に映像を映さない、照明を必要以上に明るくしないなどの取り組みを実施しているそうです。

感覚過敏は自閉スペクトラム症の症状のひとつで、中でも聴覚過敏のタイプが多くを占めるそうです。トイレの排水音や咳などの突然の大きな音が苦手で、恐怖心からパニックを起こしてしまいます。

そんな方々に向けて「クワイエットアワー」を作ることによって、感覚過敏の方が外の施設に行きにくいという問題を解決します。イギリスでは、導入した店舗の売り上げが1割以上増加した例もあるそうです。

日本でも実例が全くない訳ではなく、埼玉県のさいたま水族館では、強い光や大きな音が苦手な感覚過敏の子どもも安心して楽しめるように、クワイエットアワーを導入した見学会が開かれました。

事前に作業療法士から研修を受けたり、予定が分からないと不安になる子どもの特質に合わせて、館内の展示配置と見学順を分かりやすく示した地図を作るなど、大変な作業もありましたが、利用者からは歓迎の声が多く寄せられたそうです。

誰もが自由に快適に過ごせる社会へ

今回、はじめて「クワイエットアワー」なるものを知りました。まだまだこれからではありますが、社会全体が様々な障がいに対して(今回は知覚過敏という症状に対して)理解をしようと一歩踏み出してくれている。そんな気がしました。

一括りに知覚過敏と言っても症状は千差万別で感じ方も様々です。今後は、このような取り組みをトライアンドエラーで繰り返しながら、徐々に困難を抱える障がい者の補助として確立していくのだと思います。

政府や自治体だけに留まらず、個人でもこのような取り組みを理解して、健常者と障がい者がお互いに配慮することを心がけられる社会が築けたら良いなと。

障がい者が取り残される時代はだんだんと終わりを告げて、今後は誰もが日々を自由で快適に、安心して過ごすことができる時代がすぐそこまで来ています。

このような取り組みで必ず問題になるのは、世間の認知度が低いこと。個人単位で社会の様々な流れを知る機会を増やしていければ良いのかなと思います。

おわりに

今回は社会問題(解決)について取り上げました。このような取り組みが、一般社会の中で認知されるようになる日が来ることを願うばかりです。

私はこの言葉を初めて見聞きしました。健常者故に知らないこともある。このような実例も定期的に取り上げていきながら、自分も社会の一員として、できることは何かを考えていきたいと思います。

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最後まで読んでいただき、ありがとうございます。実際は非定期ですが、毎日更新する気持ちで取り組んでいます。あなたの人生の新たな1ページに寄り添えたら幸いです。何卒よろしくお願いいたします。

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