伊禮力

沖縄でイタリア料理店AReKoをオープン。 耕作放棄地を自社農園に開墾中。 無農薬無化…

伊禮力

沖縄でイタリア料理店AReKoをオープン。 耕作放棄地を自社農園に開墾中。 無農薬無化学肥料の畑と、ちょっとした空き地で出来るエディブルフラワーやハーブ園をつくっています。

最近の記事

ものは試しだから

先日areko(お店の名前)として初めての出店をしました。 もったいぶるのもアレなんで最初に言うと真っ赤っ赤。 もう少しこうすればよかったなぁとたらればはたくさんありますが、 何よりお客さんが来てくれて喜んでくださった。 それだけでも本当に嬉しい。 これまでお店とも個人としても、 一からイベントを企画する事は一度もなかった。 こんなに大変なのかと思い知った。 不安な事も増えるし、忙しくなるし。 採算合わないし! 計画して告知をした直後に後悔したのは言うまでもない

    • 「上手くいっている」より、「上手くいかない」の方が大事かもしれない

      今年も涼しくなってきたかと思えば暖かくなる。 自然任せにするにはなかなか難しい天気が続きます。 畑に行ける時間も限られている中、 自分なりの畑仕事の仕組みを考えているのですが、 それでも上手くいかないことばかり。 耕さないで、科学肥料もあげない、農薬もまかない、ゴミが出る資材を使わない。 できるか限り物を持ち込まない理念を畑に持ち込んだのはいいけど、 収穫も出来ない、サービスとして成り立たないのは全く意味がない。 開墾からこれまではまさにそんな感じ。 来年の春、もし成

      • 再始動2 街も人も物も。

        以前書いた記事、 再始動からの進捗になります。 壁面の塗装からロゴのプリントが進行中。 ロゴは最終チェックの段階まできていて、完成次第入り口の扉横にプリントしていきます。 壁面とロゴにはちょっとしたストーリーがありまして、 その内容を少しだけ書きたいと思います。 ロゴは木、土、菌、食物連鎖。 食材を得る上で必要なもので、 自然界にある畑(場所)からイメージしています。 僕ら料理人は加工業です。 食材を仕入れるとこらから始まります。 仕入れたら加工し、お客様に料理を提供

        • 古き良き慣わし

          沖縄のお墓の事をご存知でしょうか? 秘密のケンミンショーのようなご当地を紹介する番組で見かけた事のある人もいるかと思います。 よく紹介されるものでシーミー(清明祭) そうです。 お墓の前で親戚一同が真昼間から飲み食いする、 県外の方から見るとあのカオスのような会の事です。 沖縄では当たり前の慣習ですから、 沖縄の人々、もちろん自分にとっても当たり前の光景。 シーミーの事を簡単に説明すると、 旧暦の清明にあたる時期が沖縄のお墓参りの季節。 清明の入り後の最初の日曜日と翌

        ものは試しだから

          物語は食べられる

          畝立てや土づくりと同時に進めておきたい苗の準備。 畑には水場がちゃんと確保できてない為、家のベランダが育苗場所。 土の中に出来るもの以外は苗から準備します。 土の中に出来るものは、 水切れに強く、雑草が生えてきても負けないですが、 そのほかの多くは埋もれて日光が届かないと弱りやすい傾向にあると思います。 育苗土は、 自家製の腐葉土をふるいにかけたものと畑の土、買ってきた有機用の育苗土を合わせます。 内容は1:1:0.5。 畑の土の力がついてくれば有機用の育苗土を買う必

          物語は食べられる

          循環する土

          今年の春から実験での重要な意味を持つ腐葉土づくり。 コンポスト、剪定チップと草、落ち葉の3つ。 中身は剪定チップに草を混ぜたもの。 間伐した木を専用の重機にて細かく砕いたものと、畑から出る刈り草を重ねるだけ。 あとは半年以上置いておく。 最初の1ヶ月は発熱し高温になる。 その後、少しずつ温度は下がっていきゆっくりと分解していく。 ここは自然にゆっくりと。 めくると白いカビがびっしりとついている。 分解が進んでいる証拠だ。 新しい畑の整地が完了したので、 この長い

          循環する土

          土の上にも3年

          拡張した新しい畑は、 野生化したサトウキビとカヤが茂る場所。 そこをショベルカーで天地返しをしました。 天地返しとは、 掘った土の上の部分と下の部分の二つに分けて、上下を入れ替えるというもの。 その際に刈り草なども一緒に埋めてしまった。 長い時間をかけて積もった養分を土の中に埋めたという事だから、 本当にもったいないことをしたと、今となっては大きな心残りに。 とはいえ、 大きな雑草はこれで取り除く事が出来たので、 あとはゆっくりと実験しようと決意したのが一年前。 実験と

          土の上にも3年

          循環するコンポスト

          畑をやるならコンポストは絶対つくりたい。 刈り草や落ち葉を重ねて、 長い時間をかけてつくる。 個人的に時間が作り出すものや歴史のあるものは大好きだ。 お城とか戦国時代は堪らない。 食べ物だとチーズや生ハム。 時間かけて生まれたものは価値があると思っている。 だから箱も廃材から手作りした。 畑に少しずつ手を加えていく中で、 てでくる刈り草や落ち葉を重ねて半年間放置。 そして半年経ったのでひっくり返す。  草や落ち葉が余ったら重ねるというのを繰り返しただけ。

          循環するコンポスト

          タイムスリップ

          ここ沖縄は南国であるためか、 時代を錯綜させるような風景がよくあります。 背の高い木にコケやシダといった亜熱帯特有の森の様相は、 まるで恐竜時代の森のよう。 思わず写真に収めた壁面。 5m、10m級の崖が垂直に伸び、東西に数百メートル程続いています。 観葉植物で有名なクワズイモや月桃、ソテツが壁に貼り付いているのが確認できると思います。 その先のところで上を見上げた一枚。 崖一面に伸びた木の根。 ほとんど直角の壁の上の方から迫り出すようにして生えている。 この木

          タイムスリップ

          もっと美味しく愉しもう

          イタリアやフランスでは、 レストランでの食事や会話を大切にする愉しみがあります。 日々の疲れやストレスを発散させ心から愉しむのです。 レストランの語源には癒すという意味なので、 言葉通り食事をしに癒されに行くという事なのでしょう。 お店のスタイルで愉しみ方は異なります。 まず、 日本でいう居酒屋や食事をするようなカジュアルなお店。 そこでは大いに話し、笑います。 ラフな格好で行きます。 しかし、マナーはしっかりと守り酒に飲まれる事はありません。 たくさん食べて飲んで騒

          もっと美味しく愉しもう

          育てたい野菜 1

          僕が育てたい野菜を紹介します。 といいますか、 もしこのnoteを見てくださっている農家さんがいらっしゃったら、是非とも育ててみて欲しいと思う野菜です。 僕は今、飲食店の開業と自家菜園を目指しています。 ですが、自分で育てた野菜のみで食事を提供するつもりは全然ありません。 地元の食材を使い、 足りないものを国内外から仕入れて提供したいからです。 自己完結で終わる料理よりも、プロの生産者や食に携わる全ての方々のおかげで成り立っていると、 そして一緒にいいものを作っていこう

          育てたい野菜 1

          秋の兆し

          日中は30℃に迫るような日が続いていますが、日が沈むと涼しくなってきました。 草の勢いは落ち着いてきてある意味ひと段落しました。 これまで刈りためてきたものは、 これからくる冬の間に分解され土の中に戻っていきます。 来年の畑は更に良くなっていくでしょう。 そして今年の冬は、 前年に失敗したブロッコリー、キャベツ類などの再挑戦と新しい野菜。 作付け面積が大きくなったので、 これまでやれなかったことをどんどんやっていきたいと思います。 これまで多くの失敗をしてきましたが、

          秋の兆し

          いい事で終わってはいけない

          日中はまだまだ日差しが照りつけていて夏を感じますが、 日が落ちると心地いい季節になってきました。 畑仕事をするにはちょうどいい。 畑でたかってくる迷惑な蚊。 自動式ドローン赤トンボに撃退されていく。 そんな光景が私の周りで見る事ができます。もう蚊除けグッズはいりません。 ほとんど森に帰る途中の場所をわざわざ切り開いての畑なので、 普通の畑づくりをするのはどうだろうかと思い、人工的なものがないものしよう。 自然と人工のちょうど真ん中にある畑。 そう思って始めたはいいけ

          いい事で終わってはいけない

          ポジティブワードって大事。

          写真を見返していたら、 本格的に農業をやり始めてちょうど1年経っていました。 何年も使われていなかった耕作放棄地を有効活用出来ないかと思って、 重機も使い今の畑として使わせていただいています。 ずっと気になっていた耕作放棄地って言葉。  なんとなく悪い言葉のように聞こえてくる。 放棄された畑。 昔は家族の分は自分達の手でつくるのが当たり前の時代。 まだまだ栽培技術やテクノロジーなんてない。 昔ながらのやり方をやっていた。 働き手が必要だから子供もたくさんいた。 し

          ポジティブワードって大事。

          再始動

          しばらく温めに温めてきたお店の工事が再開しました。 諸事情で進まない状況が続いていましたが、ここからは急ピッチで年内の完成を目指していきたいと思います。 僕はお店をつくるにあたってキーワードに再生を挙げてきました。 眠っているものにまた手をかけて、再び新しいものを生み出す。 そんな手仕事が出来たらいいなと。 現在改装中のお店は、 使われなくなった廃材をベースに使われています。 うちの施工をお願いしている棟梁は、他の現場にあるまだ生きている廃材を加工する事に全力を注いでい

          再始動

          もういいよ台風は

          ほぼ一日中の暴風雨。 後、台風の尻尾により大雨。 2日ほど経ってみた畑の様子。 草で覆っているせいか地面の様子はほとんど変化はない。 柵と一部の野菜はほとんどダメだった。 写真から見えるのはオクラが3種類にゴーヤ、オクラ等10種類ほど。 9月以降は台風シーズンに入る事もあって、ほとんどの作物の終盤が来るようにしていたので被害自体は少ない。 その後ぐるっと見て回っると、 畑のランドマークのパパイヤが2本とも根っこごと倒れていた。 改めて台風の怖さを思い知る。 奥の方

          もういいよ台風は