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【使えるフレームワーク】Will-Skillマトリックス(前編)

みなさん、こんにちは。
戦略コンサルタントのアップルです。

フレームワーク第一弾として、
シンプルだが使える「Will-Skillマトリックス」をご紹介します。

次のような問題意識をお持ちの方を想定読者としています。

・実践的に使えるフレームワークを知りたい
・積極的にフレームワークを使って思考をしていきたい
・フレームワークの使い方がよくわからない

こうした問題意識をお持ちの方にはヒントがあると思いますので、ぜひお読みください!

アップルがフレームワークを紹介する意味

note開始から2週間たち、いろんな記事を書いてきましたが、今後長期的に書いていくことを念頭に置くと色々書けるような「シリーズ」をいくつか作った方が良いなと思い始めています。

どんなシリーズを何本くらい作るかは、これから考えながら固めていきますが、「使えるフレームワーク」を紹介するのは読者の方にとって意味があるのではないかと思い、ひとつのシリーズものとして書いていこうと考えています。

これを私が書く意味は、戦略コンサルタントとして日々フレームワーク思考を使っているからです。長年この仕事をしていると、ほぼ無意識のうちに、半ば呼吸をするようにフレームワークで物事を考えるようになります。誰かが作ってくれたフレームワークを使うこともありますし、その時々に直面するイシューに応じてフレームワークを考案することもあります。ともかく、フレームワーク思考を日常的に最も実践している人種の一人だと思います。

このように日々フレームワークで物事を考え、使えるフレームワークを実践で使っているので、使えるフレームワークがどれかという目利き力は一般の方に比べて高いと自負しています。

ですので、このシリーズで私が記事を書くことは、読者のみなさまにとっても意味があるだろうと考えています。

フレームワークを血肉にするための要諦

世の中にはフレームワークを紹介する本がたくさんあります。中には「フレームワーク大全」のような感じで、ひたすら様々なフレームワークを辞書のようにまとめた本もあります。この手の本を読めば、世の中にどんなフレームワークがあるのかを知ることはできます。

しかし、フレームワークを実践的に使う上で大事なのは、フレームワークをたくさん知ることではありません。

①実践で使えるものと使えない(使いづらい)ものを峻別する
②その上で実際にビジネスや日常生活のシーンで使ってみる

この2つが大事だと思います。

あらゆるフレームワークをすべて記憶して使うことなど現実的ではないです。使えるものを厳選して(その数はせいぜい10~20個でしょうか)、厳選したものを積極的に使うことが大事ということです。

ということで、今後シリーズものとして、アップルが「使う価値がある」と実感したフレームを適宜ご紹介していきます。

さて、その第一弾が、タイトルにある「Will-Skillマトリックス」です。

これは割と有名なフレームワークなので、聞いたことがある方もいらっしゃると思いますが、これがどういったもので、どう使えるのかを、アップルなりの解釈で書いてみます。

Will-Skillマトリックスとは?

WillとSkillを2軸にとった非常にシンプルなマトリックスです。次の図になります。

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このフレームワークは何かの本でかなり昔に見たことがあったのですが、シンプルだけど使えるなと思ったのは割と最近になります。そのきっかけをまずはお話しましょう。

TBSの番組で「林先生の初耳学!」という番組があります。日曜日のの夜10時から放送しています。アップルはこの番組のファンというわけではないのですが、日曜日の夜にぼーっとこの番組をみることがたまにあります。

半年くらい前でしたでしょうか、この番組で林先生がこのフレームワークを黒板に書いて解説をしていました。テレビ用に平たい言葉で「できる・やりたい」の2軸のマトリックスで説明していたと思います。

そこで話していたことの要点は、「やりたいことじゃなく、できることを選ぶという選択肢も十分価値があるよ」ということです。

林先生は東大法学部を出て最初銀行に入社されています。その後、紆余曲折あって東進ハイスクールの講師になるわけですが、決してそれはやりたい仕事ではなかったようなのです。ただ、塾での授業はとにかく得意だった。つまり、やりたいことではなく、できることの軸で塾講師の仕事をやり続けたわけです。

その自身の経験も踏まえて、「できることを選ぶ方が結果的に仕事がうまくいったり、ハッピーになれる可能性もあるよ」ということが言いたかったのだとアップルは解釈しました。

で、そのとき「あ、確かに自分にも当てはまるな」と思ったのです。

アップルは戦略コンサルタントを割と長くやっていますが、正直いうと決してそこまでこの仕事が好きではないです。嫌いでもないけど、めちゃくちゃ楽しいわけでもない。そんな感じです。なので仕事に対する熱量は決して高い方ではないと思います(笑)(無論、プロフェッショナルとして、やるべきことはちゃんとやっています!念のため(笑))

一方で、戦略コンサルティングの仕事は、自分に合っているとは思っています。自分の能力とのフィット感が高いということです。得意な仕事だと、価値も出しやすい。価値が出ると、それがモチベーションにもつながる。そんな感じで長年続けてこれているのだと思います。

ある意味、林先生と近い感じだなーと思ったわけです。

そんなことがきっかけで、このWill-Skillマトリックスは自分の立ち位置の確認や、今後どっちの方向にむかっていきたいかの方向感を練るのに使えるので、興味深いフレームだなあと感じたのです。

さて、前置きが少し長くなりましたが、Will-Skillマトリックスは2つの使い方があります。

使い方①:自分に当てはめる
使い方②:他人に当てはめる

今回の記事では①についてお話します。

使い方①:自分に当てはめる

今の自分が向き合っていること(ほとんどの場合は仕事だと思います)がどの象限に当てはまるかを考えるのが、自分に当てはめる使い方になります。

4つの象限を私なりに言語化すると、次のようになります。

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右上:天職
やりたいことで、かつ得意なこと。これはまさに天職という言葉がぴったりでしょう。ここのポジションにいらっしゃる方は、楽しく仕事をし、成果を出せていることでしょう。理想的なポジションです。

左上:ドリーマー

やりたいことをやっているが、必ずしも得意なことではない。やりたいことを実現するために、試行錯誤している。そんなポジションです。

右下:職人・プロ

決してやりたい仕事ではないが、その仕事は得意である。得意だから成果が出せている。そんなポジションです。戦略コンサルタント含め、プロフェッショナルの仕事や、職人技が求められる仕事では、このポジションにいる方が割と多いのではないかと思います。

左下:社畜

表現は良くないかもしれませんが、やりたくもなくて、得意でもない仕事をしている人は、非常にしんどいと思います。会社の言うなりになって日々の仕事をこなすような働き方になってしまうでしょう。脱却できるなら脱却した方が良いポジションです。


さてみなさんは、どのポジションに該当しますか?

ポジションは変化させられる点が重要

このように4つの象限(ポジション)があるわけですが、ポジションは固定的ではない、つまり、自らの意思で変えられるという点が重要です。
どのような変え方があるでしょうか?

ひとつは、キャリアチェンジです。

キャリアチェンジ、平たく言うと転職すれば、当然ポジションは変わります。

できることを軸に仕事を選んでいたが、夢ができたので全然違う仕事に転職する、というSkill軸からWill軸への転換もあれば、逆に、夢を追いかけてここまでやってきたが、自分の限界に気付き、現実的にできる仕事に向き合うというWill軸からSkill軸への転換もあるでしょう。

ちなみにアップルは一度転職していますが、そのときのポジション変化のイメージは下図のとおりです。ざっくり言えば、Will軸からSkill軸にシフトする転職だったかなと今振り返ると思います。

ポジション変化

もうひとつは、今向き合っている仕事の中で徐々に変化させるやり方です。

Willにしても、Skillにしてもリアルタイムに変化していくものです。今の仕事に向き合う中で、徐々にスキルが向上し、不得意が得意に変わることもあるでしょうし、今の仕事に向き合う中でやりたいことが見つかる、つまりWillが醸成されてくることもあるでしょう。下図のようなイメージです。

シフト

まとめると、
・自分が今どこのポジションにいるかを、このフレームに照らして確認する
・よりよいポジションに移るために、何をやればよいのかを考える

この2つを意識することが大事だと思います。


今回はここまでです。

次回は、このフレームワークを他人に当てはめたときにどういう使い方ができるのかお話します。部下をマネジメントする立場にあるマネジャーの方には特に参考になるかと思いますので、ぜひ次回もお読みください!

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

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