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超小型化で起死回生を狙ったiPod nano(第6世代)のデザイン

この記事ではiPod nano(第6世代)のデザインについて書きます。

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Apple

過去の世代のiPod nanoについても記事を書いているので、ご覧ください。


コンセプト

第5世代ですばらしいデザインを提示したiPod nanoですが、第6世代が登場した頃は、モバイルデバイスの主導権がiPhoneに移りはじめていました。
大型のディスプレイや動画が撮影できる機能が欲しいならiPhoneを買えばいいという時代です。

そこでiPod nanoは「フルサイズ」のiPodを小さくするというコンセプトを捨て、iPhoneよりも大幅に小さいデバイスで音楽が聴けるようにするというコンセプトにシフトしました。

そのためにコントローラーを排除してディスプレイだけにし、そのディスプレイすら小さくしました。
そしてコントローラーを失ったデバイスの操作はタッチスクリーンに任せたわけです。

大幅に小型化したデバイスを扱いやすくするためにクリップ機能もついています。ぱっと見はiPod shuffleのようになりました。

小型化を意図したiPodが、最も小型のiPodに似た外観にたどり着いたのは、ある意味で当然のことかもしれません。

外観

タッチ操作を前提にしたデバイスでは、スクリーンは平らなほうが操作しやすいため、第4・5世代のようなカーブしたスクリーンは廃止されました。

正面と背面が平坦で、左右の側面が丸められた形状です。第2世代に近い形ですね。

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ディスプレイ部分は筐体から若干浮いたように取り付けられています。しかも、ディスプレイの角丸処理と筐体正面の角の形状が整合していません。
またしても筐体とディスプレイが十分に統合されていないデザインに戻ってしまったわけです。

これは残念なポイントですが、iPodはその始まりから筐体をディスプレイやコントローラーから独立した要素として扱ってきたので、必ずしも間違いというわけではありません。

インターフェース

タッチスクリーン対応に伴い、OSもiOSライクな見た目になりました。

しかしタッチスクリーンなのに、画面が小さいため、やや使いにくい設計でした。ほかにもアイコンの配置方法がアップデートで変化したり、ソフトウェアが不完全な感じがありました。
しかも、ホームボタンがないので、操作も少し特殊でした。

小型化のコンセプトを貫きすぎて、ソフトウェアに問題が生じてしまった感があります。

ある意味で尖ったプロダクトだったと言えますね。

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