さとちゃん

ハードロックをこよなく愛する、ロックドラマー。その一方で、哲学語りも得意とする。日常の…

さとちゃん

ハードロックをこよなく愛する、ロックドラマー。その一方で、哲学語りも得意とする。日常の何気ないことから、考えることが大好きである。

最近の記事

IT思い出話(21)

2年目の先輩として… さて、私が入社してからはや一年が経ち新人が入ってくる季節になりました。しかし、私のチームには新人は入ってこなかったのですが、その翌年、私が3年目にSさんという女性が配属されて私が指導員になった記憶があります。 一年目は、先輩たちに質問するばかりの存在でしたが、二年目になると後輩だけでなく先輩たちからもいろいろ質問や相談を受けるようになってきました。 端末室にこもってあれやこれや勉強した甲斐があったようで、わからないことがあったら、あいつに聞けと思わ

    • IT思い出話(20)

      新しいオフィス 新人一年目も年が明けて、春がやってきました。N社のプロジェクトはますます拡大することになり、私たちは他のN社のプロジェクトも含めて、客先常駐をやめて新しい開発拠点を作ることになりました。 客先のある茅場町の近く、人形町にある貸しビルのフロアを借りてわが社のメンバーが終結することになりました。 これは、非常に恵まれたことでまだ新築のピカピカのオフィスビルで働くことができたのです。 複数のフロアを借りてそのうちの一つが端末専用フロアになりました。また、開発

      • IT思い出話(19)

        趣味も充実して… このN社のプロジェクトに入って新人として順調に成長して行けたわけですが、素晴らしい職場の仲間たちとの出会いもありました。 技術的なことを気軽に質問できる先輩たちに恵まれて、日に日に自分が成長するのがわかりました。 また先輩たちも私のことをうるさがらずに、きちんと対応してくれたのもうれしかったことです。 そして、日々の雑談のなかから同じ趣味を持つ仲間も見つけることができました。私はドラム演奏が趣味なのですが、同じプロジェクトの中ですぐに音楽好きの仲間を

        • IT思い出話(18)

          楽しいプログラミング さて、実際のプログラミングはもはやパンチカードなど使用することなく、最初から端末を使って入力していくことになります。 プログラムにはある程度パターンがあるので、ひな型になるものを利用して、それを修正すればあっという間にプログラムを書くことができました。 プログラムを作って、どんどんテストしていく。このサイクルが楽しくて仕方ありませんでした。自分の作ったプログラムが思った通りに動くというのは本当に快感なのです。 そして先に書いたように、素晴らしい開

        IT思い出話(21)

          IT思い出話(17)

          Y先輩との出会い 私が新たに配属されたチームはのマネージャは、Yさんという同じ出身大学の先輩でした。チームは、Yさん以外全員協力会社の社員ばかりでわが社のプロパー(生え抜き)は誰もおらず、Yさんは早くプロパーを入れてほしいと再三部長に懇願して、やっと新人の私が配属ということになったのです。 このチームのメンバーは全員協力会社とはいえ、皆しっかりとした技術の持ち主で、私としてはとてもいい環境でした。そして、皆それぞれ個性的でとても楽しい職場環境でした。 Y先輩とはその後長

          IT思い出話(17)

          IT思い出話(16)

          次のプロジェクトへ… さて、最初の配属から3カ月あまり、すぐに次のプロジェクトへの異動が決まりました。次も大手証券会社で、業界最大手のN社といえば誰でもわかることと思います。 当時私の会社は、N社の仕事に注力しており数多くのプロジェクトを受注してどんどん仕事の規模を拡大しているところでした。私の作業場所は本社から客先に移ることになりました。 場所は兜町に近い茅場町近くのオフィスビルで、本社よりも通勤が便利になりました。そのビルには私たちだけではなく、わが社の別のプロジェ

          IT思い出話(16)

          IT思い出話(15)

          E先輩の思い出 先に紹介した癒し的存在だったEさんですが、忘れられない思い出があります。 私がプロジェクトに入ってしばらくして、開発のフェーズが次のステップに進み、自社内での作業だけでは済まなくなったのでコンピュータセンタに基本、常駐するようになりました。 ある朝、出勤するとEさんの机の上に段ボール一箱のリストがでんと置かれていました。それはEさんが担当していたプログラムが異常終了したために出力された、実行結果のリストだったのです。 このようにプログラムが異常終了した

          IT思い出話(15)

          IT思い出話(14)

          職場の開発環境 さて、いよいよ実際の仕事が始まりました。一番最初にどんな仕事をしたのか詳細には覚えていないのですが、端末を使ってプログラミングをした記憶があります。 本社のフロアの一角に確か5,6台くらいの端末が並んでいて皆で順番に時間を決めて使用していた記憶があります。端末からはプログラムを直接入力したり、修正したり、実行してテストをすることもできました。 プログラムのリストやテストの実行結果のリストは、コンピュータセンタから毎日送られてきました。こう書くとそんなこと

          IT思い出話(14)

          IT思い出話(13)

          恵まれた滑り出し~ユニークな先輩たち 現場に配属され出勤して驚いたことは、定時に出勤してもフロアには誰もいないということです。当時はフレックス制などなく、朝9時が定時だったのですが誰もいないのです。 結局、大多数がそろうのが9時半くらいというのが日常でした。朝9時にフロアにいると、かかってくる電話を必然的に私が取らなくてはならないのですが、だいたいは遅刻や休みの連絡の電話でした。 今ではどうかわかりませんが、当時のソフトウエア業界は実に時間にルーズで、顧客との打ち合わせ

          IT思い出話(13)

          IT思い出話(12)

          私の配属先~社会人としての一歩 さて、証券会社のプロジェクトに配属されたわけですが、私の作業場所は本社の中のフロアでした。当時、本社以外に複数の分室がありどの分室で働くが新人として気になるところでした。 就職して晴れて経済的に独立した私は、実家から出て部屋を借りることにしました。そして、本社から地下鉄で20分程という便利な場所にアパートを借りることができて、本格的に社会人としての一歩を歩みだしたのでした。 ソフトウエア開発のやり方には大きく分けて二通りのやり方があります

          IT思い出話(12)

          IT思い出話(11)

          なんとかかんとか… いよいよ佳境に差し掛かった実習ですが、一人、また一人とプログラムが動き始める仲間が増えてきました。涙ぐましい努力をした原稿用紙のK君も無事プログラムが動き出し、何とかなったようでした。 最終的には全員先輩の助けもあってプログラムが完成し、新人研修は無事終了しました。そして、いよいよ現場に配属というわけですが、ここから各人の今後の人生の進路が決まっていくわけです。 最初にどんなプロジェクトに配属されるかによって、その後のシステムエンジニアとしてのキャリ

          IT思い出話(11)

          IT思い出話(10)

          エラーが消えても… さんざん苦労してプログラムのエラーが消えても、当然それで終わりではありません。プログラムを実行してみて、思い通りに動くかどうかが問題なのです。 そして、ここからがまた新たな苦しみのはじまりなのです。苦しみは以下の二つに分類されます。 まず、プログラムを実行して一応最後まで動く。しかし、結果がおかしい。思ったようにプログラムが動かない。これが一つ目のケース。 二つ目は、そもそもプログラムが最後まで動かず異常終了する場合。IBMの汎用機を利用した開発・

          IT思い出話(10)

          IT思い出話(9)

          初めての端末作業 さて、死ぬほど出たエラーを修正しなければ次に進めません。プログラムを修正するには、端末を使用します。 今では、PCが普及しているのでディスプレイを眺めながらプログラムを入力したり、修正したりする作業はごくごく当たり前のことに思えますが、当時はそんな経験、誰もしたことありません。 プログラムを修正するために、まずは端末の使用方法を覚えなければなりません。プログラミング以前に、皆、未経験の作業に四苦八苦するのです。 私はというと、実は大学時代にタイプライ

          IT思い出話(9)

          IT思い出話(8)

          苦しみのプログラミング プログラミング実習は悲喜こもごもといった光景がみられました。二人でチームを組んで作業するのですが、経験者の専門学校卒の私の相棒のM君はあっという間にプログラムを書き上げて、私はとても助けられました。 それとは対照的にそもそもプログラムというものを理解することができない、文学部卒のK君は、なんと参考として配られていたサンプルのプログラムを、原稿用紙に縦書きにしてしまったのです! 彼曰く、これでやっとプログラムを理解できたということでした。今思い返し

          IT思い出話(8)

          IT思い出話(7)

          初プログラミング~その手順 まずはやらなければならない処理を、プログラムで表現するための前準備が必要です。設計書は通常の文章で書かれていますので、それから処理手順を順に記したフローチャートという図を作成します。 そしてフローチャートが完成したら、実際のプログラミング作業に入るわけですが、当時のプログラム作成環境はコーディングシートと言われる紙に手書きで記入していくやり方から、端末を使って直接コードを入力するやり方に移行する過渡期でした。 プログラム開発用のオンライン端末

          IT思い出話(7)

          IT思い出話(6)

          入社式の思い出 いよいよ入社の日がやってきました。1983年4月1日、金曜日でした。ということは入社式が終われば週末で、実際の業務の始まりは月曜からというある意味ラッキーな状況でした。 入社式は会社のすぐ近くのレストランで、なんとフランス料理のフルコースがふるまわれました。ああ、いい会社に入ったものだと単純に思ったものです。 食事の時、私の左隣にすわっていた同じ大学出身のS君が慣れないフランス料理にビビっていたのが印象的でした。しかし、このS君、なんとのちにこの会社生え

          IT思い出話(6)