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IT思い出話(10)

エラーが消えても…

さんざん苦労してプログラムのエラーが消えても、当然それで終わりではありません。プログラムを実行してみて、思い通りに動くかどうかが問題なのです。

そして、ここからがまた新たな苦しみのはじまりなのです。苦しみは以下の二つに分類されます。

まず、プログラムを実行して一応最後まで動く。しかし、結果がおかしい。思ったようにプログラムが動かない。これが一つ目のケース。

二つ目は、そもそもプログラムが最後まで動かず異常終了する場合。IBMの汎用機を利用した開発・実行環境では、これをABEND(Abnormal End)と呼んでいました。

一つ目の結果がおかしい場合、プログラムの間違いの場合と、テストのために用意したデータや、プログラム実行環境がおかしい場合とに分けられます。

今回は研修ですので、後者は考えなくていいのですがこのプログラムの間違いをバグ(Bug)というのは、現代では皆さんご存じのことでしょう。社会がIT化した結果、このような専門用語が一般の語彙になってしまった例です。

多くの仲間は、まず、この異常終了に悩まされることになるのです。どうしてこうなるかは、プログラムの入力データがおかしい場合と、プログラムの処理がおかしい場合に分けられるのですが、先ほどと同じように研修ですので、前者はありえません。

今回使用しているアセンブラという言語の場合、プログラムの誤りでこの異常終了を引き起こしやすいのですが、これがなかなか見つけられないのです。

もちろん、経験を積めばデバッグ(Debug:バグ修正)のスピードは格段に速くなるのですが、生れて始めた書いたプログラムでそれを探すのは容易ではありません。

何度実行しても異常終了。そしてプログラムを修正すれば、新たなアセンブルエラー。まさに泣きっ面に蜂です。このループの中からなかなか抜けだせず、いたずらに時間だけが過ぎていくのでした。

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