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IT思い出話(14)

職場の開発環境

さて、いよいよ実際の仕事が始まりました。一番最初にどんな仕事をしたのか詳細には覚えていないのですが、端末を使ってプログラミングをした記憶があります。

本社のフロアの一角に確か5,6台くらいの端末が並んでいて皆で順番に時間を決めて使用していた記憶があります。端末からはプログラムを直接入力したり、修正したり、実行してテストをすることもできました。

プログラムのリストやテストの実行結果のリストは、コンピュータセンタから毎日送られてきました。こう書くとそんなこと当たり前のように思えますが、自社にいながらこのような作業ができるというのは、当時としては画期的なことだったのです。

大多数のソフトウエア会社は、派遣契約で客先に技術者を送り出して客先に常駐して作業するのが普通だったからです。前にも述べましたが、このような状況が続くと自分の会社への帰属意識が薄れてきてしまうという現象が起こりがちでしたが、私の場合は大変恵まれていたといえます。当然私の机も、必要な文房具一式も用意されていてそんな何でもないことが妙にうれしかったものです。

そんなこんなで、プログラミング実習で学んだことをそのまま実践できるようになったのですが、実習の時のようにあれやこれやと面倒をみてくれる人はいません。わからないことは自分から尋ねないといけないのです。

最初のうちはどの先輩にどんなふうに尋ねればいいのかということもわからない状態で、いろいろ気を使いましたが慣れてくるにしたがって質問するタイミングなどもわかるようになって、着々と作業を進められるようになりました。

また、たしか私たちの代からだと思うのですが、新人教育の指導員制というものが始まって、新人にはマンツーマンで先輩の指導員が付くようになりました。

私にも同じプロジェクトの1年先輩のTさん(男性)がついてくれてプロジェクトの業務だけでなく、その他いろいろな疑問や悩みも相談していいということになっていました。

私も翌年に指導員に指名されるのですが、この指導員制はうまく機能する場合とそうでない場合があって、のちにいろいろと社内で議論になったりしました。

ペアになる先輩社員との相性が悪かったり、先輩が忙しくて新人を放置してしまったりして、うまくいかないことがいろいろと多かったようです。

私の場合は、幸いそのようなこともなくTさんとの関係は良好でした。

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