青谷明日香

神出鬼没のシンガーソングライター。 ライブ活動、CM、映画音楽などの楽曲制作活動など。 aoyaasuka.com

青谷明日香

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最近の記事

さらば、マイ臓器 #3(最終話)

#2からだいぶ時間が経ってしまいました。 日々に追われているうちに、術後の痛みはすっかり無くなり、 入院前の不安な気持ちは、一体なんだったっけ?と思うまでになりました。 人生って忘れていくことの積み重ねなのかもしれません。 改めて、オンタイムで思いを綴り、弱さをさらけ出せてよかったなあと思っています。 入院前の弱ささらけ出しスペシャルはこちら↓ 前回、術後翌朝までを書きましたが、 その後昼に歩行許可が下りてから体の回復はとても早かったです。 最初は立ちくらみもし、起き上が

    • さらば、マイ臓器 #2

      左卵巣摘出手術、手術室入室から術後のお話です。 前回までのお話はこちら。 手術室で流れていた大音量の中島みゆき。 圧倒されながらも、みゆきのおかげでだんだんと精神が鼓舞されてきました。 これもすべてジミー先生(執刀医)の思惑通りなのかと思うと、 なんだか手の中で踊らされているような気持ちになりました。 ドラクエ風に言うとミユキーマをくらった感じでしょうか。 お〜とこに〜は〜 お〜〜とこの〜〜 ふ〜〜るさと〜〜が ある〜〜という〜〜 「麻酔科医の◯◯です。今日はよろしくお願

      • さらば、マイ臓器 #1

        左卵巣摘出で腹腔鏡手術、計5日間の入院生活を経て、 先日無事退院することができました! 入院までのお話はこちら。 入院生活で、一番の収穫はジミー先生との出会いでした。 ジミー先生というのは私が勝手にそう呼んでいるだけであって、見た目は全く似ていないのですが、仕草・話し方・声色がジミー大西さんにそっくりな、執刀してくれた先生のことです。 このジミー先生、プロ中のプロで、その手腕に私は心底感動してしまいました。 そう、この人無くして入院生活は語れないのです。 手術前日、入院初

        • 突然ですが、明日から入院します。

          終わってみると、この感情はだんだんと薄れていくのかな。 そう思ったのでここに記してみようかと思い久々に書いています。 突然ですが、明日から入院します。 先日腹痛を起こして受診したところ大きくなった卵巣腫瘍が少しねじれているとのことで、摘出手術をすることになりました。 元々、長男出産後に見つかり4年ちょっとの付き合いである腫瘍くん。 大体5センチ以下で良性だと経過観察ということでしばらく様子を見てきたのですが、次男妊娠中も順調に大きくなりいつか手術をしなければならない状態にあ

          11.いつかまた

          9/4発売の新譜「TO THE PARK」に向けて1日1曲解説、とうとう本日発売日となりました。11日間の連投も今日で終わり。最後は11曲目の「いつかまた」の解説をしたいと思います。 この曲は岩手県のセレモニーホール玉泉院のTVCMで書き下ろした30秒の曲をフルコーラスで制作、リアレンジ、再収録した曲です。 ちょうど制作していたときに知人の訃報がありました。 辛い闘病生活を経て雲になったその人のことを想いながら、 これまで見送った家族のことも想いながら制作していきました。

          11.いつかまた

          10.誰もいない海

          9/4発売の新譜「TO THE PARK」に向けて1日1曲解説、10日目は10曲目の「誰もいない海」の解説をしたいと思います。 こちらの曲はアルバム唯一のインスト曲です。 以前「True North, Akita. #3」の音楽を制作したときに作った曲を手直しして再収録しました。 シーズンオフの誰もいない海でぼんやりするのがとても好きです。 トンビに食べ物を狙われたりする危険もありますが。 最後の曲へ向かう布石として 静かな静かな海を配置しました。 アルバム「TO T

          10.誰もいない海

          9.人見知り連合

          9/4発売の新譜「TO THE PARK」に向けて1日1曲解説、9日目は9曲目の「人見知り連合」の解説をしたいと思います。 私は元々極度の人見知りです。しかし今ではたくさんの人に出会えたおかげで耐性が出来たというか、少しはマシになっているかと思います。 それでも苦手とする雰囲気を感じた場合、違和感を感じた場合はものすごいスピードで巣穴に引っ込んだだカニのようになります。 ある日のライブ後、さして仲良くもない妖艶な女性から 「あなたって本当に人見知りよね。」 「知ってる?人

          9.人見知り連合

          8.安住の地

          9/4発売の新譜「TO THE PARK」に向けて1日1曲解説、8日目は8曲目の「安住の地」の解説をしたいと思います。 私の従兄弟の兄ちゃんは、現在タイで日本語教師をしています。 地元を離れてからはなかなか連絡をとることも少なくなり、どこでどうしているのか長い間分からなかったのですが、どうやらタイに居るらしいという噂を聞き、あるときふっと会いに行こうかなという気になったのでした。 2018年3月にタイの北部、チェンマイ空港に降り立ち、 そこで従兄弟の兄ちゃんと、兄ちゃんの

          7.昨日見た夢の話

          9/4発売の新譜「TO THE PARK」に向けて1日1曲解説、7日目は7曲目の「昨日見た夢の話」の解説をしたいと思います。 この曲は、今までの私を知る人は 「何があったの?!」というであろう、 刺激的なアレンジとなっております。 しかし、爆音でこの曲をやるときは最高に気持ちがよい。 野外などでこの曲をぶち鳴らすと気分が上がります。 歌詞の内容も、あるようでないような。 「昨日見た夢の話」をしているだけという内容です。 夢に出てきた人は遠くにいる人なのか、もう会えない人

          7.昨日見た夢の話

          6.TO THE PARK

          9/4発売の新譜「TO THE PARK」に向けて1日1曲解説、6日目は6曲目の「TO THE PARK」の解説をしたいと思います。 今回のアルバムタイトルでもあるこの曲は、産後2年間ぐらいのことを思い出しながら作りました。産休に入る直前までライブ活動を精力的に行っていた私、日々移動する生活が出産を経てガラリと変わりました。 長いツアーはお預け、自宅の半径100メートル以内で過ごす毎日。近所の公園まで歩くのが日課となりました。 いつ終わるかも分からない細切れ睡眠、しかしち

          5.赤い春

          9/4発売の新譜「TO THE PARK」に向けて1日1曲解説、5日目は5曲目の「赤い春」の解説をしたいと思います。 この曲は沖縄で生まれました。 那覇のライブがあり、何の気なしに会場から一番近い民宿を予約。当日行ってみたところ宿の主人は気のいいおじさんでした。前日に久高島という離島に遊びに行ったのですが、「昨日はどこ行ってたの?」という話題になったので素直に「久高島」と答えたところ、「ほお、信心深いんだね」と言われました。久高島は沖縄の人にとっては聖地でもある特別な場所ら

          4.まづめのさびしさ

          9/4発売の新譜「TO THE PARK」に向けて1日1曲解説、4日目は4曲目の「まづめのさびしさ」の解説をしたいと思います。 それはとある夏の日。ライブが終わり、宿泊もできる会場だったので、その日は共演者さん共々泊まらせて頂くことに。さあ明日もライブがあるし、ということで各々の部屋に戻るも、主催の女子とのつもる話で深夜に。まだまだ話したりない気持ちをぐっと堪えて眠りについたのでした。 しばらく寝ていたのですが、明け方どこからかギターの音がして目が覚めてしまいました。どうや

          4.まづめのさびしさ

          3.adiaŭ

          9/4発売の新譜「TO THE PARK」に向けて1日1曲解説、3日目は3曲目の「adiaŭ」の解説をしたいと思います。 この曲は元々、名古屋にある洋服屋さん「rhythm.war*p」のリリースする作品群「post-vintage」のイメージ曲を制作してほしいとご依頼頂き制作しました。「rhythm.war*p」さんのサイトで既にリリース済みの楽曲です。 「post-vintage」についてはこちら↓ そのときは全編打ち込みで、曲名も頭文字が大文字の「Adiaŭ」とし

          2.タニウツギの花

          9/4発売の新譜「TO THE PARK」に向けて1日1曲解説、2日目は2曲目の「タニウツギの花」の解説をしたいと思います。 タニウツギの花、とは北海道から山陰地方の日本海側を中心に分布する 初夏の山道に咲く薄紅色の花。しかし地方によっては「縁起の悪い花」として忌み嫌われていたりするのだとか。私の地元秋田県でも摘んで帰ると災いがあるなど言われているそうです。けれども、花言葉には「豊麗」というとても美しい言葉が付けられています。 この曲は、幼児虐待事件で世間が騒然となってい

          2.タニウツギの花

          1.プロローグ

          2020年9月4日発売の、5thアルバム「TO THE PARK」。 とうとう発売10日前に迫ってきましたので、 カウントダウン的に1日1曲、全曲解説を行っていきたいと思います。 まず、1曲目「プロローグ」から。 今回のアルバムは本編に入る前に序章となる曲が必要だなと思い、急遽書き下ろしました。1番最初の曲ですが、今回のラインナップの中では一番最後に作った曲ということになります。 今回2曲目の「タニウツギの花」のMVを制作してくれたIndo filmsのお二人とはよく一

          1.プロローグ

          知られざるお義母さんのこと

          はじめてのnote投稿。 まだまだ使い勝手が分からなく、効率的に使えないかもしれないですが、 どうしても書きたいことがあり始めてみようと思いました。 主人の母が緊急入院し、余命いくばくもないという知らせを受け、つい先日まで山口県下関市に長期滞在していました。 6月14日にお義母さんは永眠。 胆管癌を患って3年と4ヶ月。 奇しくも去年11月に亡くなったお義父さんの誕生日翌日でした。 コロナウィルス感染拡大の影響で、私と孫にあたる息子は臨終に立ち会えませんでしたが、静かに息をひ

          知られざるお義母さんのこと