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4.まづめのさびしさ

9/4発売の新譜「TO THE PARK」に向けて1日1曲解説、4日目は4曲目の「まづめのさびしさ」の解説をしたいと思います。

それはとある夏の日。ライブが終わり、宿泊もできる会場だったので、その日は共演者さん共々泊まらせて頂くことに。さあ明日もライブがあるし、ということで各々の部屋に戻るも、主催の女子とのつもる話で深夜に。まだまだ話したりない気持ちをぐっと堪えて眠りについたのでした。
しばらく寝ていたのですが、明け方どこからかギターの音がして目が覚めてしまいました。どうやら別棟に泊まっていた共演者さんがギターを弾いている様子。しかし、何やら盛り上がって気持ちよく弾いているというよりかは熱心に何かのフレーズを練習している様子。

こんな明け方まで練習に勤しんでいるのか…。
ストイックだな…。
それに比べて私は眠気には勝てない。
いいや、睡眠だって大切だよな!

などなど、頭の中で人格同士の議論が始まりましたが、
しらじらと夜が明けてくる中、そのギターの音色を聴きながら夢と現実の狭間にいる時間は、言いようもない心地よいものだったのです。このままこの時間が続けばいいのにな、と思いました。

こんな時間に遭遇すると、後日ものすごい反動が来ます。
さびしいな。という反動です。
どうも、いい思い出の後には決まってセンチメンタルになってしまうようです。しかし、最近はそのさびしさを研究してしまっている自分がいます。
あわよくば歌にしてやろうという職業病のようなものだと思います。

「年を取ると涙もろくなるのよ〜」とはよく言いますが
実際は感度が下がってきて、感動する力も磨耗してくる気がします。だからこそ、めったにないそんな時間を大事に過ごそうと思っています。
しかも予期して現れるものではなく、決まってふいに現れるのが罪なところ。
いつでもおいでませ!と常にアンテナ高くいたいものです。
あれ…、あんまり解説になってないか?!

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