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【共感覚アート】心の虹は不安の揺らぎで薄煙の灰色に覆われた

昨日は少し不安症が悪化するようなことがあり、いつもの薬ではおさえきれなくなって、頓服を飲んで、寝る前の薬も飲んで、無理やりに寝た。

友人に話を聴いて心を安らげようとしたが、人と話せる状態でもなかった。

最近はタスクを淡々とこなしてして、どんどんと変化が起き毎日が楽しいと思うことも増えたのにたまにこうやって闇に飲み込まれることがある。

私はこの、闇に飲み込まれる直前にある本を読んでいた。

PRのお仕事でいただいた本だ。

【WE HAVE A DREAM 201カ国202人の夢×SDGs】

「夢×sDGs」をテーマにどんな未来になってほしいか、
どのような主張をしたいか、
そして、自分が夢を託したいものなど

世界中、201カ国の総勢202人が織りなすドリーミーブックだ。

とても分厚いので全ては読み切れてないが、ここにはたくさんの夢が詰まっているとても前向きな本だった。

ただ、たくさんの「前向きな熱い思い」があるため私には一度に読み切ることが難しかった。共感覚は、そういった「心を揺さぶる感情」に弱い。

普通の人以上に感覚全てで吸収してしまい、倒れ込んでしまうからだ。

なので私は数ページだけ読み、感想を書いた。

クライアントの方からは、私が投稿で撮影した本の中の1ページに載っている女性に報告したらとても喜んでいた、世界が繋がったと感じました、と言われなんだか嬉しかった。

世界中の人たちが書いていて、それぞれの夢を語る素敵な本だ。

素敵だなぁ、と感じながら虹色が見えた。前向きな感情は時折共感覚で虹色を見せてくれる。

その数時間後、私は闇に飲み込まれた。

まだ余韻は残っていた。これは、いけない、せっかく虹色が観えたというのにこのままではまた灰色しか見えなくなる。

まだ記憶が残るうちに、まだ観えているうちに、私はiPadを取り出し、描き残そうとペンを握った。

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これが私が灰色に染まってしまう前に見えた虹色だった。虹色に観えることは時々あるが、自然を、地球を守るという夢を語る人たちの感情には強いグリーンが多く、そしてそれは煌めいていた。

キラキラとした、虹色の、そんな夢を語るひとたち。

私は冷や汗をかきだす前にこれを描き、まもなく灰色の世界に塗り替えられていった。無理やり寝て、朝起きてもなんだかどんよりとした灰色に、青みがかかっているような感じだった。

灰色の世界と言えども視界が観えなくなるわけではない。目はちゃんと観えている。共感覚の「色」は、瞳に映る色ではない。

目を瞑れば観えなくなるならどれだけいいだろう。まとわりつく共感覚が、感情をいちいち色で示してくるから、私はそれに取り込まれ、そのどんよりとした色合いにぐったりとしてしまう。

どうせなら、描いておこう。昨日とどう変わっているのか。残しておいたらわかりやすい。昨日までせっかく観えていた虹は、今私の中でどのような姿でいるのかを。

そうして描き終えた絵は、こうなった。

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ほら、やっぱり昨日のうちに虹を残しておいてよかっただろうと思った。

今私に観えている感情の世界はこんな色だ。虹はすっかり薄黒い煙の中に覆われ、暗い世界が再び顔を出してしまった。

昼までこのような感じだったが少し寝て、少しインスタの仕事のためにカメラで撮影をしたりしていたら、だいぶましになった。

今はここまでどす黒い色は観えていない。今は何も見えないな。

心が乱れたり落ち込んだ時に色が観えなくなる方法、なんてないのかな。ないのだろうな。それが余計に疲れてくる気がする。

やはりとにかく「感情を揺さぶりすぎない」ことが大事なんだ。

でも、感情の揺さぶりは虹を描くこともあるから、一概にダメなものではないのだろう。そう考えると自分の心か。心の問題になるのだろうか。

はやく不安症が治り安定して、煌めく世界を観ていたい。


山口葵

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