あおはくたき

植物観察のスイッチが入ってしまい、見つけては調べ、写真の整理を兼ねて記録してます。花や…

あおはくたき

植物観察のスイッチが入ってしまい、見つけては調べ、写真の整理を兼ねて記録してます。花や草、木、キノコ、地衣類、生きものにも興味あります。間違いをみかけましたらお知らせくださると嬉しいです。読書メーター:https://bookmeter.com/users/305907

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スキマ植物ウォッチング

我が家のワンコ(白柴、♂)がこの春16歳半になり、少しずつ歩くのがしんどくなってきていて、散歩はもはや”歩く”というより”日向ぼっこに出る”になってきた。 せつないのだけど、彼の”日向ぼっこ”に付き合ううちに周囲の植物をゆっくり見るようになり、調べたりしているうちに楽しくなってきた。 調べっぱなしではすぐ忘れるので、自分の記録として、スキマ植物ウォッチングのnoteをつけることにする。 植物がわかるようになってくると、「犬の散歩」ではない散歩も楽しい。 2022年8月、ワ

    • アオウキクサとウキクサ

      種子をつくる高等植物のなかでは、もっとも体が小さいのがこのウキクサの仲間なのだそう。 「ウキクサ」という名は、種としての「ウキクサ(Spirodela polyrhiza)」を指すこともあり、ウキクサ亜科の植物の総称として用いられることもあり、さらに遠縁のものも含めて水面に浮かぶ植物の一般名(普通名詞)として使われることもある。 Wikipediaによると、ウキクサは、増殖が早いこと、水と直接接していること、ゲノムサイズが小さいことから、バイオ燃料、バイオレメディエーション

      • サギソウ

        8月はじめ、冬穂さんのこちらの記事で紹介されていた自生のサギソウの姿に心奪われ、子供の頃に祖父がサギソウを育てていたのを思い出した。 記憶にある祖父のサギソウは、水苔を敷いた小さな植木鉢で大切に育てられ、少なくとも花が咲いている時期は室内の机の上に置かれていた、箱入り娘のような繊細で儚げなサギソウの姿。 なので自生のサギソウなんてまったく想像がつかなくて、うわあ、見てみたい!!とテンションが上がってしまい、行けそうな範囲に自生地はないだろうか、と探してみた。 すると、それほ

        • ウキアゼナとアゼナ

          「ウキアゼナ」は水田や湿地に群生する1年草で、北米原産の帰化植物。 「バコパ・ロトンディフォリア」の名前で流通していて、熱帯魚用の水草として輸入されたものが逸出して帰化したと考えられているそう。 日本では1954年に岡山県で報告され、1960年代に兵庫県、大阪府、愛知県で発見され、その後中部地方以西の本州、四国、九州に広がったと。 河川や、流れの緩やかな水路、水田や水をたえた休耕田に多い。 「ウキアゼナ」という名前が付けられているけれども、「アゼナ」とは種類は違っているし、似

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        スキマ植物ウォッチング

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        • 水辺・海辺の植物
          12本
        • 山菜・食べられるという情報がある植物
          104本
        • 薬用に使われた植物
          123本
        • ハーブ
          21本
        • 111本
        • シソ科
          26本

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          ローゼル

          去年の秋に赤い実がついているのを見て、ハイビスカス・ティーの原料になる「ローゼル(Roselle、英名)」だと知って、花を見るのを楽しみにしていた。 和名は「ローゼルソウ」で、ロゼリ草、ローゼリ草、レモネードブッシュなどともよばれる。 西アフリカ原産や、インドからマレーシアにかけた地域が原産という説など諸説があるそう。 利用法が多く、二酸化炭素の吸収率が高いという話もあり、積極的に植えようという動きも一部であるみたいだ。 「ハイビスカス・ティー」は園芸用の「ハイビスカス」と

          ニガクサ

          ウバユリのまわりで。 「ニガクサ」のようだとわかっても、近縁の「ツルニガクサ」がそっくりだというのでどちらなのか迷う。 「ツルニガクサ」は名前に「ツル」とつくのにつる植物なわけではなく、一番の違いは、「ニガクサ」の萼には短毛があり、「ツルニガクサ」の萼には腺毛が密生すること、なのだそう。  ●短毛は文字通り短い毛  ●腺毛は、Wikipediaによると、 「植物の体表にあり、粘液や蜜を分泌する構造物を腺(せん、gland)と呼ぶ。特に表皮だけに由来し、粘液や蜜を分泌する毛状

          ウバユリ

          暑くて長い散歩に行けない。 薄曇りで涼しめの日がこないかな・・と待ち望みつつ、行ける範囲で咲いてくれる貴重な花、ありがたい「ウバユリ」を、今年も見に行った。 「ウバユリ」は日本の固有種で、関東地方より西の、山野の林内や草地のやや薄暗い場所に見られることが多いとのこと。 名前は、花が満開になる頃には葉が枯れたり虫に食われたりして葉がないことが多いので、歯(葉)のない「姥」にたとえて名づけられたという説が広く言われているそうだけど、これまで見たものは花の時期でもだいたい葉はある

          ドジョウ

          先週、雨の合間をぬって、田んぼの方を歩いた。 多くの田んぼは水を抜く時期だったようで、水があるのは田んぼの端の部分だけになっていて、大小のオタマジャクシがうじゃうじゃいる。 そのなかに何か他の生きものもいないだろうか・・と思ってのぞき込んでいたら、何やら細長い姿がある。明らかにオタマジャクシとは違うフォルム。小さいけど・・・ドジョウだ! 以前、田んぼのすぐ脇の細い水路で一度だけ見たことはあったので、田んぼにもドジョウはいるのかもしれないとは思っていたものの、動き回る様子をはっ

          ネズミモチとトウネズミモチとコミノネズミモチ

          秋に紫黒色に熟す果実がネズミの糞に似ていて、全体がモチノキに似ていることから「ネズミモチ」とのこと。イメージが良くない名前で、別名の「タマツバキ(玉椿)」の方がはるかに良いなあ。材は「タマツバキ」の名で家具や工芸品に使われるのだそう。 問題の、ネズミの糞に例えられた果実は写真が撮れていないのでまた秋に確認したい。 この果実、乾燥させたものは「和女貞子(わにょていし)」という生薬で、滋養強壮や動脈硬化の予防に効果があると考えられ、漢方薬で使われるのだそう。「和」のつかない「女貞

          ネズミモチとトウネズミモチとコミノネズミモチ

          ヤブジラミとオヤブジラミ、とヤブニンジン

          名前の由来は、藪に生え、果実がシラミのように服などにくっつくことや、果実の形がシラミに似ていること、花がシラミのように小さいこと、などがあるようだけど、結局はっきりしないのかな。 近縁でよく似た「オヤブジラミ(雄藪虱)」というのがあって、この「オヤブジラミ」の方は花期が早くて4~5月で、うちの近所では「ヤブジラミ」より少ない。 ヤブジラミ(藪虱、学名:Torilis japonica) セリ科ヤブジラミ属の越年草。 花期はオヤブジラミより遅く、5~7月。 花はふつう純白で、

          ヤブジラミとオヤブジラミ、とヤブニンジン

          タイサンボク

          北米南東部原産で、世界中で植栽されている樹木。 アメリカ合衆国の東南部を象徴する木で、ミシシッピ州とルイジアナ州の州木なのだそう。日本に入ってきたのは明治時代初期と。 名前の由来は、牧野富太郎博士は、花の形を大きな「さかずき」に見立てて「大盞木」(たいさんぼく、盞は「さかずき」)とし、その後「泰山木」の字があてられたという説を主張したのだそう。他に、葉や花も大きいので「大山木」とつけられたという説などもあるようだ。 「高木」で高さが20mになり、大きなものは30mを超すことも

          タイサンボク

          ハマダイコンとダイコンとジャコウアゲハ

          「ハマダイコン」は日本全国の海岸の砂浜や河口の砂地などに生えるということだけど、琵琶湖の湖畔にも群生地があることを今回初めて知った。見頃は4月中旬~5月上旬と。写真を見ると菜の花畑の淡紫色バージョンでとてもきれいだ。機会があれば見てみたい。 「ハマダイコン」は、Wikipediaによると、 「日本には、もともと外来で入ってきた植物とされる。多くの植物図鑑などでは、かつて栽培されたダイコンが古い時代に野生化したものとする説が主流であるが、これに疑問を持つ研究者もおり、遺伝子を調

          ハマダイコンとダイコンとジャコウアゲハ

          ハマヒルガオ

          「ハマヒルガオ」は典型的な海浜植物で、海岸の砂丘に群生し、湖や川の岸に生えることもあるそう。近年は、要注意外来生物のコマツヨイグサの増加で減ってきているのだそう。 熱帯~亜熱帯の地域、日本では鹿児島県から沖縄県の海岸と、大分県佐伯市の元猿海岸では、グンバイヒルガオの方が優勢と。 ハマヒルガオ(浜昼顔、学名Calystegia soldanella (L.) Roem. et Schult.) ヒルガオ科ヒルガオ属の多年草。花期は5~6月。 北海道から沖縄まで分布。

          ハマヒルガオ

          トベラ

          「トベラ」を漢字で書くと「扉」なのを知って面白いなあと思った。 根や枝に臭気があり、節分の時に「扉」につけて魔除けにした風習から、扉の木 ⇒ トビラ ⇒ トベラと変化したのだそう。別名「トビラノキ」。 ヒイラギの枝に焼いたイワシの頭を刺して玄関に飾る「柊鰯(ひいらぎいわし」と同じような魔除けの風習みたいだ。 おもに暖地の海岸に自生し、海辺の地域では防砂林や防風林として植えられ、公園や道路沿いなどにも植えられる。 Wikipediaによると、「潮風や乾燥に強くつやのある葉を密

          キクノハアオイ

          アオイ科で、葉が菊の葉に似ているので「キクノハアオイ」。 北アメリカから熱帯アメリカ原産で、日本では1913年に横浜で確認されたのが最初で、その後主に西日本に帰化しているそう。 輸入牧草に種が紛れてきたものと推定されている、という情報があった。 今回初めて花を見たし、名前も初めて聞いたし、最初に確認されてから100年以上たつ割には少ないのでは?と思った。 生育は長続きしないという話もあるので、この場所にも毎年生えるわけではないのかもしれない。 もともとたくましい植物ではない

          キクノハアオイ

          ナヨクサフジ(ヘアリーベッチ)

          「ナヨクサフジ」はヨーロッパや西アジア原産で、もとは飼料として輸入されたものが帰化したと言われているそう。現在は飼料や緑肥として栽培され、道端や空き地、河川敷などで自生もしている。 マメ科なので共生する根粒菌によって窒素固定ができ、レンゲに変わる緑肥植物として利用され、また、他の植物の生長を抑えるアレロパシー効果があり(明確な結果が確認できなかったとする報告もあるとのこと)、よく繁ることによる被覆力も強いので耕作放棄地や果樹園などでの雑草防止にも利用される。蜜源植物でもある。

          ナヨクサフジ(ヘアリーベッチ)