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ハーブ

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ローゼル

去年の秋に赤い実がついているのを見て、ハイビスカス・ティーの原料になる「ローゼル(Roselle、英名)」だと知って、花を見るのを楽しみにしていた。 和名は「ローゼルソウ」で、ロゼリ草、ローゼリ草、レモネードブッシュなどともよばれる。 西アフリカ原産や、インドからマレーシアにかけた地域が原産という説など諸説があるそう。 利用法が多く、二酸化炭素の吸収率が高いという話もあり、積極的に植えようという動きも一部であるみたいだ。 「ハイビスカス・ティー」は園芸用の「ハイビスカス」と

クマツヅラ

この「クマツヅラ」は東南アジアを中心として世界中に分布し、古くから薬用とされてきたのだそう。 クマツヅラ属の学名は「Verbena」で、「バーベナ」の名がつく園芸種はだいたい同属。三尺バーベナとも呼ばれる「ヤナギハナガサ」は野生化しているので、時々道端で見かける。 ただし、レモンの香りがして人気のハーブ「レモンバーベナ」は同属ではなく、クマツヅラ科だけどコウスイボク属の、草ではなく落葉低木。 「Verbena」 には「祭壇を飾る草」という意味もあり、古代ローマでは祭礼に持ちい

ハッカ

去年、花の付き方はハッカのようだけど違うような・・・??という花を見て、よくわからないまま記事にしたのだけど、どこかでちゃんとしたハッカを見てみたいものだと思っていた。 で、今回、アキチョウジを見たのと同じ日の当たらない空き地の草むらで、これはハッカだ!と思う花を見つけた。嬉しい! ヤマハッカは葉がハッカに似ていることから名前が付けられたそうで、確かに葉は似ているかもしれない。でも花は全然違う。 ハッカ(薄荷、学名:Mentha canadensis var. piper

ヤエムグラ

道端や草地、畑などにふつうに生えている草で、細長い葉が6~8枚、茎の一つの節を輪のように取り囲んでいる(輪生)のがユニークで、一度わかると目につきやすい。 草丈は30~90cmと伸びるんだけど倒れ込んでいることが多い。茎には下向きに曲がった小さなトゲがあって、お互いに、またはほかの草に寄りかかって立ち、自立はしないそう。 とても小さい花が咲き、かわいらしい実がつく。 山には近縁種のクルマムグラがあり、こちらは自立し、葉が6枚輪生するそう。 ヤエムグラ (八重葎、学名:Gal

ノヂシャ(マーシュ)

道端に生えている、目立たないけれどよく見るとかわいい草。 写真は4月のもので、気温が上がってきたら減ってきたかもしれない。 実は食べられる、というより立派な野菜で、ヨーロッパではサラダ用の食材にされる草(ハーブの扱い)というのにびっくり。別名は「マーシュ(仏名)」や「コーンサラダ(英名)」で、そう聞くと、種や苗が売られているのは見たことがある。こんなかわいい花だったとは。 和名「ノヂシャ」のチシャはレタスのことで、野にできるレタスという名前が付けられているけれど、レタスはキク

カラシナ(セイヨウカラシナ)

この春、アブラナ科アブラナ属の野菜が黄色い花を咲かせる畑の「ナノハナ」をいろいろ見たのだけど、これは完全に野生化、雑草化しているナノハナ。 もとは栽培植物で、アブラナ類とクロガラシとの交配でできたと考えられていて、種子からカラシ(マスタード)を採ったのだそう。 カラシナは日本への伝来は弥生時代ともいわれ(書物に記載がある)、その後、明治時代に種子を利用するために輸入され、食用として広まり、それが畑から飛び出して全国に定着したのを「セイヨウカラシナ」と呼ぶようだけど、現在は学名

ルッコラ(キバナスズシロ)

黄色い菜の花の区画が残る畑が多い中で、白っぽい花の一角を見つけて、大根・・?と思って近くに見に行ったら「ルッコラ」だった。 ごまに似た香りとぴりっとした辛みがあってサラダなどに使われる葉野菜でありハーブでもある。 英名はロケット(rocket)で、ハーブの本にはロケットの名でのっているけれど、日本ではイタリア料理の普及とともにサラダ野菜として知られるようになったのでルッコラの名前の方が知名度が高いそう。 アブラナ科で、菜の花と同じく、花弁が4枚の十字花。 ルッコラ(伊:Ru

ノイバラの実

赤い実がつく時期になって、ここにもノイバラがあったのか!と気づいた場所も多い。 繁みの中などにけっこう生えていて、時には雑草のように歩道脇のスキマにも生えている。この赤い実は人間も食べられる実なので鳥に好まれて広がるんだろうし、ワイルドローズだけあって生命力が強そうだ。 バラの実は、「ワイルドローズ」と呼ばれる原種系のバラにつくもので、「ローズヒップ」と呼ばれてハーブティーやお菓子に使われるし、「営実(エイジツ)」という生薬(瀉下薬、利尿薬)でもある。 正確には、これ

セイタカアワダチソウ

あちこちで盛大に繁茂して目立った時期に、外来植物の象徴として目の敵にされていた印象があるけれど、今は以前ほどの勢いはなくススキなどが盛り返してきたそうで、バランスとしては落ち着いた感じがある。 日が当たると濃い黄色がきれいで、徐々に寒くなり花が少なくなるこの時期には虫たちにとっても貴重な花で、ミツバチは越冬用にこの花の花粉と蜜を集めるのだそう。ただ、この花から集められた蜂蜜は特有の匂いがあり、日本ではあまり食べられないのだとか。 最近は高さ50cm程度の小さいセイタカアワダ

ペパーミント(セイヨウハッカ)

ミント(ハッカ)は、大きく分けると和種ハッカと西洋ハッカがあり、西洋ハッカはスペアミント系とペパーミント系に分けられるそう。 スペアミントは甘みがあってマイルドな香りで、歴史が古く、欧米では料理に使うミントと言えばスペアミントなのだとか。 対してペパーミントはスーッとする強い清涼感と辛みがあり、ヨーロッパでは古くから薬用で使われ、日本のガムや歯磨き粉はペパーミントベースのものが主流と。 ※ペパーミントはスペアミントとウォーターミントの交雑種と考えられている。 たまたまかも

セイヨウオトギリ(セントジョーンズワート)

サプリなどが売られているけれど、扱いが難しいハーブ。こんなに野生化してるとは知らなかった。 セイヨウオトギリ(西洋弟切、学名:Hypericum perforatum) 英語名:St. John's wort、Klamath weed、Goat weed オトギリソウ科オトギリソウ属の多年草。ヨーロッパ原産。メディカルハーブ。 古代ギリシアからメディカルハーブとして用いられ、ネイティブアメリカンも人工妊娠中絶薬、抗炎症剤、収斂剤 消毒剤として使用してきた。 現代医学

ハッカ?

図鑑やネットで見ると、ハッカは上の方にも花と一緒に葉が出ているので(葉腋に花を付けると書いてある)、確証はないんだけど、他に当てはまるものが見当たらず、ハッカかなぁ。 ペニーロイヤルミント(メグサハッカ)は葉が違うし、ペパーミントはこれほどはっきり段にはならないようだし。 ハッカの仲間は種類が多く、交雑もしやすいので何かとの雑種の可能性もあるかもしれない。 ハッカ(薄荷、学名:Mentha canadensis var. piperascens) 日本在来のシソ科ハッカ

ムラサキツメクサ

ムラサキツメクサ(紫詰草、学名:Trifolium pratense) マメ科 シャジクソウ属の多年草。アカツメクサとも赤クローバーとも呼ばれる。ヨーロッパ、西アジア、北西アフリカ原産。 日本には明治初期にシロツメクサと共に牧草として導入される。 緑肥植物。 白花を咲かせる園芸種をセッカツメクサ(雪華詰草)またはシロバナアカツメクサ(白花赤詰草)Trifolium pratense f. albiflorum とも呼ぶ。 一つの花は花びらが合着して細長い筒状になっている

レモンバーム(コウスイハッカ,セイヨウヤマハッカ)

レモンに似た清涼感のある香りのハーブで、ホームセンターのハーブのコーナーにはほぼあるポピュラーなハーブで、ミントなみにたくましく、ここでは道端で野生化していた。 この場所を通る時は葉っぱを一枚とって香りを楽しみながら歩く。 目が覚める香りで、リフレッシュに最適。 レモンバーム(lemon balm、学名:Melissa officinalis) 和名は、コウスイハッカ(香水薄荷)、セイヨウヤマハッカ(西洋山薄荷)、コウスイヤマハッカ(香水山薄荷) メリッサ(melissa)