1on1では、メンバーの本当の思いを聞く場面もありますから、他の人たちがそばにいると話しにくいと感じることもあるでしょう。だから、可能であれば会議室など他の人が聞いていない環境がおすすめです。 とはいえ、いままでそんなにじっくり話したことがなかったメンバーと会議室に入って、いざ向かい合うと、なんともいえない緊張感がただよってしまうことがあります。 あたかも評価面談や採用面接のような改まった感じに、「やっぱり1on1やめとこうかなあ」と尻込みする人もいるようです。なんとかカ
前回、1on1でチームメンバーの話を書きながら、見せながら、聞くことをお勧めしました。でも、具体的にどう書いていけば効果的なのでしょうか? 1on1のテーマのほとんどは問題を解決すること チームメンバーに仕事について話してもらうとなると、ほとんどの場合は「仕事を進める上で困っていること」でしょう。つまり、あるべき(ありたい)状態と現状のギャップをなんとかして埋めることに関する話です。 となれば、おなじみの問題解決のプロセスです。 ①どんな問題を解決したいのか、テーマを
10年以上前の話ですが、コーチングの会社に入って、いわゆるプロのコーチとして仕事をしていました。クライアントとのセッションが終わると、パソコンで記録していたメモ(ログといいます)を手直ししてメールで送っていました。 セッションの間、ノートパソコンのディスプレイが衝立のようになってなんとなく話しにくかったですし、クライアントにしてみると、「何をメモされているんだろう?」という思いはあったと思います。 文字入力ミスを手直しして送るのも、ちょっとした手間でした。 ホワイトボー
会社の施策として1on1ミーティングがスタートした際に、トレーニングの一環としてチームマネジメント塾を採用いただくケースが増えてきました。当社のプログラムでは、複数回集まっていただくトレーニングの間の期間で、チームのメンバーと一対一の対話の場を持つことを課題として取り組んでもらいます。実践しないと何も変わらないからです。 その際に、受講者の方々からよく出てくるのが、「メンバーに時間を取ってもらうのが申し訳ないんです」というコメントです。 そもそもマネジメントの一環 いま
1on1の対話を、さあ今から話そう!と始めてしまうのも、ひとつのスタイルではあります。でも、何事も「段取り八分」です。準備をしておくに越したことはありません。 でも、どんな準備したらいいんでしょうか? 前回の対話の内容をふりかえる 継続的に対話を繰り返しているのであれば、前回どんな話題になったのかをまず確認しましょう。そのためにも、対話の内容を毎回残しておくことをお勧めします。(対話のメモの残し方とその効果については、後日投稿しますのでお待ちください) 前回の対話のあ
日頃から職場で報告・連絡・相談はちゃんとしているし、改めて1対1で対話をするといっても、チームメンバーから「なんでですか?」と言われそう。対話したほうがいいとは思うんだけれど、最初の一歩の踏み出し方がわからない、というお悩みにお答えします。 まず、目的(なんのためにやるのか)をはっきり伝える 1on1の対話にしても日頃の仕事にしても、なんのためにやるのかを伝えないと納得感はありません。自分が納得していなければ当然伝わらないので、あらかじめなんのために定期的に1on1の時間
これまでリーダーがメンバーと対話の場を持つことについて基本的な考え方を書いてきました。今回からはしばらく、当社のプログラム(チームマネジメント塾)の受講者からよく出てくるお悩みへの回答をご紹介しましょう。 おそらく、リーダーのあなたの悩みと重なることもあるでしょうから、参考にしていただけるとうれしいです。 チームメンバーとの対話の頻度はどのくらいが適切なのか 結論から言えば、1〜2週間に1回です。対話の時間そのものも大事なのですが、なにより大事なのは、対話と対話のインタ
リーダーの方々から届く質問で頻出するのは、「年上のベテラン部下をどのようにマネジメントすればいいでしょうか?」というものです。 年功序列で、定年が55歳だった30年前であれば常にリーダーのほうが年上であることがスタンダードでした。でもいまは、自分より経験値の高い年上のチームメンバーたち、場合によってはかつて自分の上司だったという人もいます。 また、未経験の異部門への人事異動の結果、メンバーたちのほうが業務知識が豊かで深いという場合も、これに類するケースだと言えるでしょう。
前回の記事で、対話において付加価値を生み出すには、まず相手のことを理解しようとするスタンスが必要であること、そこでオートクラインが起こり、新たな発想やアイデアが生まれるという話をしました。 これからの経営環境のなかでは、人と人とが対話することによって付加価値を生むことは最重要課題になっていきます。そうした付加価値が生まれる対話をマネジメントに埋め込むには、どんなコツがあるのでしょうか? コツ1 対話する場を仕組みとして作ってしまう リーダーがひとりでなんとかしようとして
小さな会社ではあるのですが、インターネットの海に旗を掲げていると、営業のメールが届いたり、電話がかかってきたりします。時にはちょっとした好奇心が生まれて、お会いすることもあります。 結局のところは具体的なお話にならず、お仕事の話はお断りすることがほとんどです。でも、そのなかでも会ってよかったな、と思えることがあります。 それは、私の話を聞いてくれたときです。 どんなことをやっているんですか? なんのためにやっているんですか? 事業を始めたのはどういうきっかけだったん
マネジメントの観点での職場環境の変化このnoteは、対話を通じて成果をあげられるリーダーを増やすために書いています。 今回は、そうしたリーダーのみなさんを取り巻く環境について触れておきます。先に申し上げておくと、マネジメントはますます大変になってますよ、という話です。 昭和から平成にかけて、日本の職場のコミュニケーションを担保していたのは、「長時間」「同じ職場で一緒にいる」ことでした。つまり、時間と空間を共有することでお互いに対する安心感や信頼感を醸成していたわけです。
私たちは、組織に対話をインストールして付加価値を高める仕事をしています。直接お手伝いしているのは、リーダーの方々です。 リーダーの方々はもれなく、何らかの成果を出そうとしています。あるいは、成果を出すことを求められています。これを読んでいるリーダーのあなたも例外ではないですよね? この20年くらい、たくさんのリーダーの方々の話を聞いてきました。コーチという仕事柄、話を聞いては行動変容のサポートをする日々でした。そんな日々を積み重ねていくうちに、あるひとつの答えにたどりつき