見出し画像

【リーダのお悩み】対話の前にどんな準備をしたらいいですか?

1on1の対話を、さあ今から話そう!と始めてしまうのも、ひとつのスタイルではあります。でも、何事も「段取り八分」です。準備をしておくに越したことはありません。

でも、どんな準備したらいいんでしょうか?

前回の対話の内容をふりかえる

継続的に対話を繰り返しているのであれば、前回どんな話題になったのかをまず確認しましょう。そのためにも、対話の内容を毎回残しておくことをお勧めします。(対話のメモの残し方とその効果については、後日投稿しますのでお待ちください)

前回の対話のあと、メンバーはきっとなにか考えていたり、行動に移しているでしょう。日頃の仕事をする姿も眺めつつ、いまそのメンバーがどんな状態なのか、仮説を立ててみます。たぶん、こうなっているだろうなあ、と。

余談ですが、私がマネジメントコンサルタントの会社にいた頃、プロジェクトマネジャーから「クライアントがいまどんな状態なのか100の仮説を考えろ!」と言われていました。毎日クライアントのリーダーと1対1のミーティングをやっていたので、その準備として仮説を立てろという指示です。つらかったです。

投げかけたい質問のリストを作る

さて、メンバーの今の状態を想定した上で、次の対話でそのメンバーに何を考えさせたいのかを質問の形で表現していきます。

「行動を起こしてみて、気づいたことはどんなこと?」
「その仕事に取り組むときのコツみたいなものがあるとしたら、それは何かな?」
「そのコツを新しく入ったメンバーに伝えるなら、どんなふうに伝える?」

といった感じです。考えさせる質問なので、オープンクエスチョンで作ってみるといいですね。とにかくたくさん出してください。20個以上を目指しましょう。

作った質問は全部使わなくていい

たくさん質問を用意しますが、全部使う必要はありません。質問のリストを上から読み上げて答えさせたら、職務質問みたいになってしまいますしね。
質問を用意したら、一旦手放して、対話が始まったら臨機応変に質問を繰り出していきましょう。

質問をたくさん用意するのは、そのメンバーの仕事とその人自身にあなたが意識を向けるための手段なんです。

その人のことを考える時間を大切に

前回の対話の振り返りも含めて、準備に費やすのは15分くらいで十分です。その間、きっとそのメンバーのことをずーっと考えているはずです。

対話に入る前に、一緒に働く仲間であるメンバーのことに思いをめぐらせることが、対話そのものだけではなく、あなたとメンバーとの関係の質も変えることになります。

多忙な日々を送る中で、メンバーひとりひとりのことを考える時間はよほど意識しておかないとなかなか確保できないものです。定期的な対話の時間を取ることは、メンバーの仕事を前に進めるためだけではなく、大切な仲間に思いを馳せることでもあるのです。