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古代ギリシャ語の帯気音φ, θ, χの話(4) グラデーションの揺らぎの上に

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国際音声記号

音声の一覧

 今回も前回に続いて帯気音や関連要素の解説を行っていきたい。
 最初に行うのは国際音声記号の読み解き方である。

 すでに紹介したように、言語音の記述にはラテン文字を応用した国際音声記号(International Phonetic Alphabet, IPA)がよく使われる。
 最初にその要点を解説していこう。

国際音声記号(IPA)一覧表
子音は調音位置(左右軸)や調音方法(上下軸)を基準に分類されている
傾向として「普通のラテン文字の小文字」は一般的な音に、特殊文字は(小型大文字を含めて)特殊な音に割り当てられていることが多い
[r]はイタリア語で使われる/r/音(世界標準の/r/)を、[j]はヤ行子音を表す
母音は開口度(上下)や舌の相対的前後関係(左右)を基準に配置されている

https://www.internationalphoneticassociation.org/IPAcharts/IPA_chart_trans/IPA_charts_T.html


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