「地域に寄り添う組織でありたい。」AMU WORKが3周年を迎えました。
2023年11月に設立3周年を迎えるAMU WORK(アムワーク)。
節目となるこのタイミングで、AMU WORK代表理事の奥田 和司(おくだ かずもり)さんにお話を伺いました。
AMU WORK設立の経緯と今後の展望、海士町に対する思いをお聞きしました。
はじまりは観光の分野から。
もともと、産業振興に携わっていて。
そのときに感じた課題が、観光の分野での人手不足だったんです。
旅館をやっているところも昔と比べたらだいぶ減ってしまったし、お盆になって地元のひとが帰省してきたら、島外から来た観光客のかたを泊めることができないというのもよくあることでした。人手不足にしっかり対応できれば、海士町は名物になるものがたくさんあるので、より多くの方に来てもらえるのではないかと思っているんです。
だからこそ、この状況がもったいなく思えて。
そのようなときに人材を派遣できるような仕組みがあれば、と考えたのがAMU WORKを立ち上げるきっかけでした。
海士町のひとが、やりたいことをできるように
AMU WORKは今年で3周年を迎えます。単純なことだけれど、職員数が増えたので存在感が大きくなってきたなと思います。
人手不足がますます深刻な問題になっているなかで、それに対して直接的なアプローチができている実感があって。
地域のかたからもそのような声を頂けていて、嬉しく思います。
事業所を個人で経営する人と話していて感じたことは、やらなきゃいけないこと、やりたいことがそれぞれあるということ。
人手不足が前提になるとできることが限られてしまうので、そのような状況を少しでも減らすお手伝いができたらなと。
出会いが広がる。AMU WORKという働き方
AMU WORKのよさは、最初から1つの仕事に絞らないことです。
自分がやりたい仕事と地域のためになる仕事が最初からマッチすることは難しい。だから、多様な仕事に関わることで選択肢を増やせるのはAMU WORKERにとっても、事業所にとってもよいことだと思います。
AMU WORKERとして複数の事業所で働く中で、いろいろな人と出会ってほしいです。そうすることで自分のやりたいこと、伸ばしていきたいことが見つかると思う。
AMU WORKERのかたには、複業をやっていくなかでいずれは働き先をどこか1つの事業所に定めてもらいたいという思いがあります。
会社としてではなく、仕事をする人の立場を考えたときにそう思いました。
事業所のなかでは、当然ですが仕事の内容によってとれる責任も変わります。それによって待遇も変わっていくから、ゆくゆくは仕事に深みをつけるという意味でも、事業所を定めてもらいたいです。ただ、事業所とAMU WORKERにとってよい方向で複業を長く続ける仕組みも今は模索中で、それも実行できればいいなと思っています。
人手不足に向き合いつつ、地域に寄り添う組織でありたい
地元で生まれ育ったひとにAMU WORKERになってもらいたいという思いがあります。もちろん島外出身のかたにも入ってもらいたいと思っているし、事業を拡大していく上で必要なことだというのを実感しています。
それに加えて、地元のひとにも入ってもらうことで地域に密着した組織でありたい。
たとえば昔ながらの民宿で20~30人を安く泊めてもらえていたところも、今は部屋が3つに減ってしまって料金は10倍くらいになっていたり。そうなると自然とターゲットは観光客のひとになり、楽しんでもらうことが目的になる。それもいいと思うけれど、そうなると地元からものすごく隔離されてしまう気がしていて。
地方で人手不足の解消を考えるときには、地元の子に残ってもらうことが大切になると思っています。
あとがき
海士町のことを思う気持ちから生まれたAMU WORK。
地元にあるものを大切にしていくことが、持続可能な地域を実現するための近道であることを知りました。
AMU WORKは現在、ともに考え、働いてくれる仲間を募集しています。
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